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2022年01月の記事は以下のとおりです。

アジアのEV化

できない理由を並べていては、既存事業の勝者が新しい事業への参入で後れをとる「イノベーションのジレンマ」に陥り、虎の子の市場を中韓に切り崩される恐れが拭えない。

東南アジア、特に二大市場インドネシアとタイ、でのEV戦略はどうなっている。日本の自動車メーカーは、今の市場でシェアが9割に達しているからと、胡坐をかいているんじゃないだろうな、と問い質す。引用は、日本経済新聞の社説「日本はアジアのEV化に乗り遅れるな」(1/13)から。

イノベーションのジレンマ、このジャーゴンが余程好きなんだな。先月の16日に使ったばかりじゃないか。

なお、この一週間の六紙社説でもう一つ、タイトルにEVがあった。これも日経。「ソニーのEV参入が示す自動車の変貌」(1/10)。経済紙が、自動車産業に起こりつつある、EVを中心とする「地殻変動」を追うのは当然のことだろう。何せ「日本に残された、強い国際競争力を持つ、数少ない産業のひとつ」だ。

一般紙も、日本経済を牽引するこの産業の未来に、もっと注目しても良いのではないか。日経に次いでEVの社説が多いのは読売だろうか。直近は大晦日の1本。題して「EV戦略強化 基幹産業の競争力を守りたい」(読21/12/31)。

1/10週の六紙社説は、毎日新聞の特集「再生’22」をはじめ、新年への「展望」が依然として続いた。それとともに、積み残しの課題を確認するかのように、ビル放火や、高校教科書の改革、介護職員の賃上げ、性暴力教員、激甚化する災害、ミャンマー、香港、建設統計不正、皇位継承、人口減少を題材とする社説が単発であった。複数紙が採り上げたトピックスは、成人の日や、こども家庭庁、北朝鮮ミサイル発射、オミクロン対策、カザフスタンの騒乱、衆院10増10減、財政の悪化、東証の再編など。

トヨタEV戦略(サイト内)。トヨタのEV巻き返しに期待する(経21/12/16)、太陽光電池車 究極のエコカー目指せ(東1/11)

ニュース砂漠

ニュース砂漠とは、経営破綻によって新聞が存在しなくなるという「ニュースの空白地域」だけを指す言葉ではない。地域の議会や行政に対して恒常的に目を向ける存在がなくなることによって、社会に対する住民の関心が薄れ、政治・行政の不正や不作為などが進行する状態を意味する。

地方紙の衰退が心配されている。引用は、東洋経済ONLINEの記事(1/10)から。地方紙と言わず新聞の発行部数が減っている。年々数パーセントずつ減少し、昨年、一般紙の総計は3千万部ほどに。これは1960年代の水準なのだとか。

六紙社説はいつもwebで見ている。各紙の発行部数がどのくらいか普段気にしたことはなかった。調べてみると、多い順で、読売7.2、朝日4.8、毎日2.0、日経1.9、産経1.2、そして東京0.4(単位百万部、万の桁を四捨五入、2021年1-6月平均部数)。

読売が多いことは何となく知っていたけれど2位に大きく水をあけているんだな。その読売に産経を加えて8.4。左派系は、朝毎東の合算で7.2、中日が2.0なのでそれを加えるなら9.2。真ん中に日経の2百万ほどがある。それをバッファとすると、左右だいたい均衡が取れている感じだろうか。

昨年も180万部減、全然止まらぬ「新聞」衰退の末路(1/10)|東洋経済ONLINE、ABC協会 新聞発行社レポート 21年上半期の平均部数 全国紙の減少目立つ|文化通信

ピークとは何か

  • 2022/01/14 06:32
  • カテゴリー:読み物

ピーク時に当該本人がはたしてそれと意識できるものなのか、どうか。すなわちそれと認識し対象化することはすこぶる難しいことなのではないか。それこそあとになって、振り返って改めて気づくことでこそあれ、ピークの渦中にあってそれと思い及ぶことは困難なのではあるまいか。

野呂邦暢は42歳で他界した。芥川龍之介や、梶井基次郎、中島敦らは三十台で夭折。皆ピーク時に病で斃れた。深谷考著「野呂邦暢、風土のヴィジョン」(青弓社、2018年)に収載の「ピークとは何か」から(p114)。

作曲家の吉松隆氏による分析では、著名な作曲家の多くは、26-29歳の頃に最初の傑作を書き、ほぼその十年後の35-45歳頃に代表作となるような力作を生むピークを迎えている。あの天才モーツアルトの場合、29歳で「フィガロの結婚」やハイドンセットを世に出し、死の年、35歳で、レクイエムを書いた。

当時それを読んで自分のことを考えた。大きな成果と言えるものを実行したのは、果たして何歳のときだったろうかと。「あのクロスライセンス契約をまとめたのは、34歳のときだった。そして、海外二社との大部な契約を行ったのは、48歳のとき」。そんなことを書いている(2013年12月)。音楽や文学の大家たちと比べるのはおこがましいけれど、自分にもピークらしきものがあったのかもしれない。還暦の今年、あらためて思い返してみよう。

野呂邦暢中島敦(いずれもサイト内)。吉松隆著「モーツァルトがもう少し長生きしたら、もっと傑作を残しただろうか?」(河出書房新社、2013年、KAWADE夢ムック文藝別冊モーツァルト、p103)

Re2: QuickEdit

最近の更新で、不通になっていたDropboxへのアクセスが復旧した。不具合は、比較的新しいバージョンのAndroidで起こっていたようだ。

現在のバージョン 1.8.5
更新日 2022年1月7日
✓ Support Dropbox short-lived access token.
✓ Fix Android 11 & 12 compatibility issues.

スマホのアプリ(サイト内)。QuickEdit Text Editor help center

ラジオの戦争責任

  • 2022/01/12 06:26
  • カテゴリー:読み物

あるマスメディアが急速に普及するとき、社会に急激な変化をもたらすことがある。ラジオと太平洋戦争の関係から得られる教訓は、「新しいメディアは未知の混乱をもたらす」という事実である。

坂本慎一著「ラジオの戦争責任」(PHP新書、2008年)の終章から(p249)。ここの小見出しは「未来への教訓」。一つ前は「何が太平洋戦争の本質なのか」。この本は、最寄り図書館のOPACで「戦争責任」を検索して引っかかった。

著者は、例えば、テレビと学生運動や、インターネットと少子高齢化、それらの関係はどうなのかと問い掛ける。それは時間が経たないと判明しないだろう、「二世代前のメディアでなければ、客観的な分析は難しい」(p236)、そういう説があるらしい。

# 高嶋米峰と聖徳太子、下村宏と玉音放送。ザ・ベストラジオ2021(サイト内)。文化放送戦後75年スペシャル「封印された真実~軍属ラジオ」(2020/8/15)

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