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浜岡原発、失敗の本質

浜岡原発のデータ不正に対し、在京六紙は、挙って社説で激しく非難した。
 
原発データ不正 審査の根幹再び揺らぐ(朝日、1/7)
浜岡原発のデータ不正 中部電に運転の資格ない(毎日、1/7)
原発データ不正 何が現場を焦らせたか(東京、1/7)
浜岡原発の不正 安全性揺るがす深刻な事態だ(読売、1/7)
原発の安全性揺るがす中部電データ不正(日経、1/8)
浜岡原発で不正 信頼の基本裏切る事案だ(産経、1/9)
 
この6本にざっと目を通して思うことがあった。現代の原子力事業と昭和期の旧日本軍、両者には驚くほど多くの共通点がある、と。
 
数千億円の安全対策費を投じたんだ、今さら引き返せない、という経営判断が優先され、審査を通すことは、安全の確認ではなく、組織の絶対命題にすり替わった。それは、これまでに既に多大の犠牲(サンクコスト)を払った、ここでやめては英霊に申し訳ない、という論理が働き、客観的な勝算がなくても戦線を拡大し続けた旧軍と同じではないか。
 
地質調査などで「活動性あり」を示唆する不都合なデータを現場レベルで書き換え、組織の筋書きに合わせようとした。科学的客観性よりも、組織のメンツや、予定された結論を優先する、この閉鎖性は、ノモンハン事件やミッドウェー海戦の損害などを、士気が下がるとして、隠蔽、改竄し、都合の良いデータだけで作戦を立て続けた軍部と同じ体質だ。
 
原子力推進が国策であるという自負により、事業者の中に、多少の強引な手法も国家のためという歪んだ正義感や、外部の規制当局や批判勢力を邪魔者とみなす独善的な選民意識が生まれていた。これは、軍部が、国策を旗印に、政治や国民のチェックを拒絶し、暴走を正当化したことと軌を一にする。
 
一度始めたことは、どんなに状況が悪化してもサンクコストを理由にやめられない、という日本型組織の弱点が、80年以上経った今、最も高度な安全性が求められる原子力という現場で、再び「嘘」という形で噴出してしまった。
 
「引き返せない」「身内を守る」「空気に従う」という構造的脆弱性は、日本人が持つ「誠実さ」「勤勉さ」「協調性」という美徳の裏返しなのだろう。だから、どこのどんな組織にもあるし、いつでも起きる。過去の話や、特定の業界の話と切り捨てることはできない。我々の内にある脆弱性を常に自覚し、意識的に、風通しの良さや、外部の視点を取り入れ続ける必要があるだろう。
 
さて、この一週間の六紙社説は、そのほかに、米国のベネズエラ攻撃や、中国が輸出規制を強化、米国の国際機関脱退、などを話題にした。
 
六紙社説、失敗の本質(いずれもサイト内)。野中郁次郎ら著「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」(ダイヤモンド社、1984年)
 
追記)デジタル・トランスフォーメーション(DX)の遅れもある。例えば、改竄が不可能なブロックチェーン技術で観測データを即時に、記録、公開するような、システムによる透明性が担保できたはずだ。精神論に重きを置き、竹槍で米軍の重火器に立ち向かおうとした旧軍を彷彿とさせる。

若き指揮者たち

  • 2026/01/10 07:32
  • カテゴリー:音楽
N響のサイトに「結果発表︕ 最も⼼に残ったN響コンサート&ソリスト2024-25」という記事がある。ファン投票の結果が知らされている。昨年11/4付け。
 
その中で、コンサートの部で第1位は、昨年6⽉の第2041回定期公演。指揮は、タルモ・ペルトコスキ。私が「なんだこのマーラーは」とここで扱き下ろしたあの定期だ。
 
度が過ぎる楽譜の読み替え。非常に極端なテンポ設定。妙なアゴーギクやデュナーミク。その演奏は、音楽の美しさよりもグロテスクさを強調していた。指揮者のあまりの独りよがりに、オケが悲鳴を上げているようだった。ファン投票ではこれが第1位。彼の解釈が刺激的でクリエイティブと見る向きでもあったのだろうか。
 
NHKの放送でその演奏を聴いてしばらく経ってから、よく訪ねるブログでこんな風な記述があった。若手指揮者のあいだでは、伝統的な音楽解釈を拒み、あえて奇をてらうような流行があるという。しかし、そうした傾向も長続きはせず、いずれはスタンダードな解釈へと回帰していくのではないか、と。これを読んで、まさに若気の至りというやつだなと思いつつあのマーラーを振った指揮者ペルトコスキの名を思い浮かべていた。
 
一方で、伝統の延長線上で着実に評価を積み上げている、あるいは正攻法で実力を示している指揮者もいる。例えば、ペトル・ポペルカ。もはや若手ではなく中堅と呼ぶべきかもしれない。彼がN響第2032回定期で振ったシューマンの交響曲第1番には深い感銘を受けた。渋滞しがちな中声部を見事に整理し、これぞシューマンという響きをつくり出していた。
 
音楽の業界では、年々、多くの名前が出て来るとともに、また同じように多くの人の名前が忘れられて行く。どの人の名前が定着していくことになるだろうか。
 
マラ1、N響#2041ポペルカ、N響#2031,2032(いずれもサイト内)。結果発表︕ 最も⼼に残ったN響コンサート&ソリスト2024-25若手指揮者を取り巻く状況|クラシックおっかけ日記、Tarmo Peltokoski(2000-)、Petr Popelka(1986-)、Santtu-Matias Rouvali、Klaus Mäkelä、Lorenzo Viotti

高市首相、その人気とは

日刊スポーツのコラム【政界地獄耳】に、「庶民派捨てた高市早苗首相 なぜ多くの世代にこれほど人気があるのか」というタイトルがあった。1月6日付け。
 
高市早苗首相は、強硬な保守路線を進めており、依然その支持率は高い。彼女の政策はスパイ防止法や核保有など、国家の安全保障や軍事強化に重点を置いており、財界や米国の意向も反映されている。かつてはリベラルな動きもしていた庶民出身の女性政治家が、今や戦前のような強い国家体制を目指すタカ派の象徴となり、熱狂的な支持を得ている。しかし、その正体は、プロの政治記者から見ても非常に不可解である、という皮肉を込めた内容。
 
これについて、GoogleのAIモードとディスカッションして以下のまとめを得た。
 
コラムの主な指摘
庶民出身ながら「教育勅語」を重んじる特殊な教育環境で育った。初期は非自民やリベラル寄りの政党を渡り歩くなど、一貫した保守本流ではなかった。現在は強力な国家権力を志向する政策を掲げ、財界や米国、岩盤保守層を後ろ盾としている。同僚議員や記者からは「政治的軸がどこにあるか不明」と冷ややかに見られている。
 
宗旨替え(タカ派への変遷)の背景推測
安倍晋三氏という強力な後ろ盾を得るための戦略的選択。保守分裂選挙での敗北経験から、強固な支持基盤(岩盤保守層)の必要性を痛感した。幼少期の保守的教育という「ルーツ」への回帰。時代や政界の主流を見極め、最も勝ち残れるポジションを選び取る適応力。
 
「軸のなさ」と「のし上がり」のイメージ
特定の思想が目的ではなく「権力の頂点に立つこと」が最大の目的である可能性。その時々の権力構造や世論の波に合わせ、自身の主張を最適化させる「生存戦略」。90年代は「新党ブーム」の波に乗り、2010年代は「安倍一強」の波に乗り、現在は「ネット右傾化」の波に乗る。「信念の人」を演じる自己プロデュース能力と、目的のためには手段を選ばないハングリー精神。
 
2026年以降の展望(次の波)
安倍氏の遺産から脱却し、経済安全保障などを軸とした独自の強権政治への移行。過激なイメージを抑え、一般層を取り込むためのポピュリズム的手法の活用。地政学的リスク(周辺国との緊張)を追い風に変える危機管理リーダー像の確立。一方で、過去の言動の矛盾や党内の不信感が「逆風」となるリスクも抱えている。
 
なお、「権力のために思想を使い分けている」「なりふり構わずのし上がっている」という分析は、あくまでこのディスカッション上の「一つの解釈(仮説)」に過ぎない、とAIは付け加えた。
 
高支持率の虚像と実像(サイト内)

識者評論・加藤陽子氏

2人はいずれも戦後、首相となった。戦後の自民党の源流には、斎藤にくみした、保守でありリベラルでもあった人々がいると石破は伝えたかったはずだ。
 
二人とは、1940年に帝国議会で反軍演説を行った斎藤隆夫に対する除名決議で、反対した芦田均と棄権した鳩山一郎。加藤陽子氏が、石破首相戦後80年所感に対する「識者評論」の中でそう述べている。昨年10月の沖縄タイムス紙にその記事(2025/10/16付け)はあった。
 
当時の「保守」や「リベラル」とは何だったろうか。大日本帝国憲法の下、国体、つまり天皇を中心とした国のあり方、が重んじられる時代だった。
 
当時の彼らにとって、保守とは、大日本帝国憲法が定める立憲君主制の枠組みを正しく維持することだった。統帥権の独立を盾に政治へ介入し事実上の独裁を目指した軍部の動きに対し、憲法が定める議会の権限や内閣の補助責任を逸脱していると批判した。
 
リベラルの立場は、国家総動員法などに対抗し、個人の自由や言論、議会の代表機能を重視する姿勢を意味した。軍部が掲げる、聖戦や、東亜新秩序といった抽象的なスローガンの欺瞞を突き、国民の犠牲や現実的な国益の観点から問い質した。
 
斎藤の除名に反対・棄権した、芦田、鳩山らは、戦時下であっても、議会での正当な批判という自由主義的ルールを守るべきだという信念を持っていた。
 
石破首相は戦後80年所感で、これら戦前の保守リベラルの系譜に触れた。軍部や世論の圧力に屈せず、議会人としての良識を貫こうとした人たちがいた、これこそが自民党の誇るべき源流である。石破首相はそう言いたかったのだ、と加藤氏は読み解いている。
 
1940年当時、彼らは、国家の暴走を止めるブレーキとはなり得なかった。日本は英米との戦争へと突き進んでしまう。
 
自公連立政権の時代、公明党は、平和主義(憲法第9条堅持)や、大衆の生活維持といった価値観に基づき、強力なブレーキとなり、自民党のタカ派的政策をマイルドにする役割を果たして来た。
 
昨年、その公明党が連立を離脱した。これから、この国はどこへ向かうのだろうか。私たち有権者は何を注視すべきなのだろうか。
 

Googleカレンダー

スマホのアプリその35
 
家人からの要望で、予定を共有できるカレンダーアプリを入れることにした。と言ってもスマホにプリインストールされていた、かつ無効にしていたGoogleカレンダーを、お互い、有効に切り替えたのだった。
 
家人は、Komorebi Inc.の「Nカレンダー」を以前から使っていた。今回の件では、同じ開発元の「シンプルカレンダー」を第一の候補として検討を進めた。が、これは、Androidの場合には、OS標準のGoogleカレンダーを映し出す仕組みになっている。ならば、Googleカレンダーだけ使えば良い、ということになった。
 
なんとか共有の設定を済ませて使えるようにした。家人は、操作性も、見やすさも、こっちの方が良いと気に入ったようで、Googleカレンダーへせっせと予定を入れ始めた。
 
スマホのアプリ(サイト内)

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