お知らせ

メール送信フォームを設けました。ブログ記事への問い合わせなどにご利用下さい。

 

エントリー

2025年01月の記事は以下のとおりです。

クインシー・ジョーンズ

音楽プロデューサーとは何をする人か。一言でいうと、アーティストのサウンドづくりの総責任者。

色んなタイプがある。作曲、編曲だけでなく演奏にも参加する人もいれば、楽譜は書かず演奏もしないけれど何がカッコいいかを伝えることができてアルバムづくりをリードするような人もいる。アーティストを輝かせるには何が必要か知っていて、プロモーションやその後のイベント展開まで担う人もいる。

「江﨑文武のBorderless Music Dig!」(1/26)から。この回では、音楽プロデューサーの大御所、クインシー・ジョーンズ(1933-2024年)が採り上げられた。

Wikipediaの"Quincy Jones production discography"を見ると、自身がプロデュースしたアルバムに彼がどのように関与したかが判る。

例えば、1955年のアルバム"Helen Merrill"ならば、Producer、Conductor、Arranger、その3つにYesが付されている。管楽器に、トランペットとバリトン・サキソフォンを用いた彼のアレンジが冴え渡る。トランペットのClifford Brownが神技のようなソロを披露。かなりアドリブっぽいが、ある程度はクインシー・ジョーンズが譜面を書いたのだろうか。何せボーカルのHelen Merrillとの調和が素晴らしい。

クインシー・ジョーンズは、1957年にパリに渡りNadia Boulangerに師事。そこで作曲や対位法を学んだ。交響曲を書こうとしたが、師に止められたのだとか。彼の才能からするとオーケストレーションでもその力量を発揮したはず。実現しなかったのは残念なことだ。

追悼 Quincy Jones江﨑文武(いずれもサイト内)。Helen Merrill (album)Quincy Jones production discography|Wikipedia、江﨑文武のBorderless Music Dig!「クインシー・ジョーンズ」(NHK-FM、1/26 21:50)

Re: 中居氏問題でフジ会見

フジテレビの不祥事は、非財務時代の企業価値を考える上でも示唆に富む実例に

記事に添えられた写真にそんなキャプションが付いていた。nikkei.comの記事「フジテレビ問題、『人的資本』からみる深刻さ」から。

非財務時代、そんな言い方をするんだな。財務諸表に記載されない定性的な情報の開示が進みつつある昨今のことを言うのだろう。経営理念や、ガバナンス関連、環境や社会に対する取り組み、社員のスキル、知的財産などを、非財務情報と呼ぶようだ。

ただし、今回のケース、もし、会社が社員に強要した性接待が発端となり性的暴力事件に発展したということであるならば、犯罪の隠蔽ということになるかもしれない。非財務情報開示以前の問題だ。

そう言えば、つい先日、ある人と話していてフジテレビ問題が話題になった。中居正広氏はじめSMAPのメンバーたちを今でも応援しているらしく、今回のスキャンダルは気が気でないのだとか。この騒ぎについて意見を求められたので以下のようなことを述べた。

ジャニーズ問題というのがあった。メディアが故ジャニー喜多川氏の性的暴行を知っていながら知らぬふりをした。それは同氏が設立した事務所に所属するタレントを起用したいがためだった。今回のフジテレビの問題は、タレント起用が目的である点は同じだが、そのタレント本人である中居氏に働きかけた点は違う。フジが中居氏へ性接待したのではないかと疑われている。それが本当なら、会社は、犯罪を見て見ぬふりどころか、自ら手を下したことになる。ひどい話だ。

それに対して、その人はこう言った。芸能界やメディアって、そんなもんなんじゃないですか。ジャニーズの件がそうだったように、今回の件もフジに限らず、どのテレビ局も横並びでやっているはず、きっと、と。

そう思っているなら、そのブラックな面に対して「ノー」の意思表示はできる。番組を観なければいいのだ。例えば、私の場合、いつの頃からか、基本、民放は観なくなった。とりわけバラエティ番組は観ようとは思わない。と応じた。さらに、

けれど、あなたは、ブラックな面があると感じていながら、中居氏や人気タレントが出ているようなバラエティ番組を観続けて楽しんでいたわけだ。今回の問題に多少なりとも加担したと思わないのか。と言そうになったけれど、口には出さずのみ込んだのだった。

中居氏問題でフジ会見財務3表一体理解法マクナマラの誤謬ジャニーズ(いずれもサイト内)。フジテレビ問題、「人的資本」からみる深刻さ(1/27)

マクナマラの誤謬

マクナマラの数字第一の戦略は、アメリカの政策を正しく導けませんでした。計測できるものは計測して、計測できないものは忘れようと考えるのは、致命的な失敗への第一歩

社会学者のダニエル・ヤンケロビッチは、定量的観測にのみ基づいて決断を下することをマクナマラの誤謬と名付けた。マクナマラはベトナム戦争時のアメリカ国防長官。ベトコンの死者数を指標として戦いの趨勢を見極めようとしたが、その数が増えても戦況は悪くなるばかりだった。

映像の世紀バタフライエフェクト「ベトナム戦争 マクナマラの誤謬」から。

数字にばかりこだわり全体の状況が把握できない、これはよくあることだ。

例えば、日本製鉄によるUSスチールの買収もこの誤謬のニオいがする。経済的な観点からは両者が一緒になることは双方にとって好ましい。しかし、日本企業による買収を、米国の国民や政権がどう感じるかはよく検討されなかったのではないだろうか。

働く人のモチベーションは、昇給や昇格だけで左右されると考えがちな管理職や組織が抱える過ち。これなんかもこの誤謬に通じるものがあるような気がする。

USスチール買収阻止モティベーション論(いずれもサイト内)。映像の世紀バタフライエフェクト「ベトナム戦争 マクナマラの誤謬」(NHK総合、1/23 23:50)、Robert McNamara(1916-2009)、Daniel Yankelovich(1924-2017)

パッヘルベルのカノン

  • 2025/01/28 06:56
  • カテゴリー:音楽

直接的にパッヘルベルのカノンの引用ですね。これは山下さんの一人アカペラ、つまり全ての声を自らが発して多重録音している。

山下達郎「クリスマス・イブ」(1983年)の間奏部分に関するコメント。一か月ほど前に放送された「江﨑文武のBorderless Music Dig!」は、山下達郎のその曲がお題だった。

番組は、カノン進行の解説から始まる。パッヘルベルの「カノン」、その中で使われる循環進行で、名前の由来になっている。「クリスマス・イブ」は、曲全体を通してカノン進行をベースにして作られている。さらに間奏にパッヘルベルのカノンを引用して念が入っているということだ。

間奏にパッヘルベルのカノンと言えば、これはビートルズが「In My Life」(1965年)の中でやっている。ハープシコードのようなバロックっぽい音色がする。

この江﨑さんの番組の中では、Trevor Pinnock指揮、The English Concertによるパッヘルベルのカノンが流れた。20秒ほどだったけれど、なかなか良い演奏に聞こえた。残念ながらこれは手元にはない。

手元にあるのは、例えば、Reinhard Goebelら、Musica Antiqua Kölnの古楽器演奏、古いところでは、Karl Münchinger指揮、Stuttgart Chamber Orchestraなど。Paillard室内管の演奏もある。千住真理子さんが多重録音したものや、The Swingle Singersの合唱、冨田勲のシンセサイザー演奏などもある。

随分昔、カラヤン指揮の演奏を好んで聴いていた頃があった。AlbinoniのAdagioとカップリングされた8センチCDだった。どこへ行ったのだろう、今は見当たらない。

この機会に手当たり次第あらためてざっと聴いてみた。とりわけ、Paillardらの演奏が性に合うようだ。The Swingle Singersも良い。パッヘルベルを集中的に聴くようなことがたまにはあってもいいと思った。

川の流れのように(サイト内)。江﨑文武のBorderless Music Dig!「クリスマス・イブ」(NHK-FM、2024/12/22 21:50)

優勝決定巴戦

昨年9月、NHKのテレビ番組の中で、巴戦が公平かどうかという話題があった。強さが互角の三人の場合、最初に控えに回った力士が不利、と示された。確率の計算でそうなる。これを見て巴戦が俄然楽しみになった。が、9月、11月両場所では巴戦にはならなかった。

そして、きのう(1/26)。初場所の千秋楽は、三人が同星で並び、優勝決定は巴戦にもつれ込んだ。平幕の金峰山と王鵬、そして大関、豊昇龍の三力士。

注目の控えは、くじ引きで王鵬となったのだが、結果、豊昇龍が他の二人を圧倒しさっさと連勝してしまった。こうまで力量に差があると、最初の控えが不利とか関係ないな、と観ていて思った。番付の違いを見せ付けられた。

豊昇龍は横綱へ昇進するだろうか。この初場所では、照ノ富士が辞め、琴櫻が10敗もして負け越した。一方で、王鵬12勝、伯桜鵬と尊富士が10勝。世代交代が着々と進んでいる印象を受けた。

ところで、二人なら対談、三人なら鼎談と言う。鼎と巴、字の成り立ちとか何か関係があるのだろうか。今度また調べてみよう。

尊富士の新入幕優勝(サイト内)。「3か月でマスターする数学」第9回「これで人生大逆転!? 確率」秋山仁、横山明日希、塚原愛(NHK-Eテレ、2024/9/4 21:30)、大相撲初場所 豊昇龍が優勝 横綱昇進に向け臨時理事会開催へ(1/26)

ページ移動

ユーティリティ

« 2025年01月 »

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

Feed