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2025年11月の記事は以下のとおりです。

戦争と宗教

ひと度、戦争が始まってしまうとそれに反対したり抗議したりすることは、ほとんど不可能だ
 
戒能信生氏(日本基督教団千代田教会牧師)のお話。NHKラジオで放送された「宗教は戦争責任をどう考えてきたのか」(8/17)から。今年は戦後80年の年。その企画番組の一つ。
 
国全体の同調圧力、キリスト教に対してはそれだけではなかった。
 
そうでなくてもキリスト教は白い眼で見られたのに、米英との戦争が始まるや、敵性の宗教となってしまった。教会や信徒たちは、身の潔白を証明するかのように戦争へ協力する。戦闘機を陸海軍各々へ3機ずつ献納したほどだ。
 
が、それによって何かが良くなることはなかった。昭和17年、日本基督教団に属するある宗派の牧師ら百名ほどが治安維持法違反の容疑で一斉に検挙され、さらにその教会3百ほどが廃止、解散に追い込まれる。見せしめ的効果は大きく、他の宗派は震え上がった。
 
天皇はキリスト教の神よりも上位にあるとせよ、復活信仰は不可解だから廃せよ、それらを拒めば日本では宗教とは認めない、と文部省の役人から宣告されたりもする。教義の根本が否定され、教団の首脳陣は殉教を覚悟したとも言う。
 
戦争は、単に敵国と戦うことではない。敵との殺し合いとは直接関係なく、自国の中で、ひどいことが起きることを、この番組はあらためて教えてくれた。
 
ラジオと総動員帝国(サイト内)。「宗教の時間」戦後80年2回シリーズ「宗教は戦争責任をどう考えてきたのか」第1回(NHKラジオ第2、8/17 8:30-9:00)宗教はアジア・太平洋戦争にどう関わってきたのか、そして戦後、戦争協力したことにどう向き合ってきたのか【出演 日本基督教団千代田教会牧師 戒能信生さん】

ハチャトリアン

  • 2025/11/28 05:57
  • カテゴリー:音楽
幼い頃に好んで観ていた奇術の番組があった。海外のテレビ局による制作だったその番組で決まって流れる曲があった。激しい裏打ち、トロンボーンの咆哮、艶めかしいサクソフォンの旋律。その後いつの頃だったろうか、曲のタイトルは「剣の舞」で、アラム・ハチャトリアンという作曲家の作品だと知った。
 
時は流れて、高校時代。映画「2001年宇宙の旅」を観た折、ディスカバリー号の船内でランニングするシーンで使われている音楽が妙に気になった。曲名は「ガイーヌのアダージョ」、作曲家はハチャトリアンその人だった。
 
少し経ってからそのアダージョの音源を手に入れた。指揮は作曲家自身、管弦楽はウィーンフィル。それには、なんと、あの「剣の舞」も入っていた。バレエ音楽「ガイーヌ」が組曲に編まれており、アダージョも「剣の舞」もそれに並んでいた。さらに、もう半分は、バレエ音楽「スパルタカス」の組曲だった。
 
「ガイーヌ」と「スパルタカス」、この二つを繰り返し聴く内に、俄然、ハチャトリアン好きになった。そして、大学でオケに入り、ハチャトリアンを演奏する機会が巡って来た。
 
夏の合宿では、恒例行事で、一年生だけで一曲演奏することになっていた。その年、選曲する立場にあった私は、ハチャトリアンのガイーヌから「Dance of the Rose Maidens」を彼らのために選んだ。
 
その翌年には、サマーコンサートに向けて選曲委員会に「スパルタカス」組曲を提案。強硬な反対派との激論の末、なんとか承認されプログラムに入れてもらえたのだった。
 
日々尋ねるサイトでハチャトリアンのことが出ていたので、あれこれ思い出した。大学オケを卒部して今年の春でちょうど40年経った。昔、昔の話だ。
 
シベリウス作品39(サイト内)。Khatchaturian* – Vienna Philharmonic* · Khatchaturian* – Spartacus / Gayaneh|Discogs、Aram Khatchaturian(1903-1978)

ベルトラッキ贋作事件

絵を買うのは、教会に通うのに似ている。信じるかどうかだ。
 
美術贋作師ヴォルフガング・ベルトラッキはそんな風に嘯く。騙される方は、たまったもんじゃない。ハインリヒ・カンペンドンク作「少女と鳥」や、モイズ・キスリング作「モンパルナスのキキ」が取材対象になっていた。各々、二つの施設、高知県立美術館、山田養蜂場本社ギャラリーが偽物をつかまされる。
 
NHKの「未解決事件」File.07「ベルトラッキ贋作事件」(11/22)から。
 
別の贋作者、ジョン・マイアットのことを思い出した。こちらも、稀代の贋作師による世紀の贋作事件、と世を騒がせた。2010年に、彼の事件を題材にしたドキュメンタリーを観た時のメモが残っている。
 
服役を終えシャバで暮らす彼は、撮影するカメラの前でピカソ風の絵をさらっと描いてその見事な腕前を披露する。描いた絵を破り捨てこう言う。「満足できるピカソを一点仕上げようと思ったら、10点描かなければならない。10点描いたら2点取っておいて、8点は破り捨てる。ピカソ自身もそうだった。画家は上手く描ける時もあるが思い通りに描けないこともある。何かが違う、それを繰り返してやっと気に入った作品が描ける」と。
 
マイアットとベルトラッキ。一人は、ピカソやモネなど有名どころに真っ向から挑む。もう一人はカンペンドンクやキスリングなど、ややマイナーな画家の、それも目録では失われたとされる作品を、作風を似せて創り出す。狙いは異なるが、観察眼、手先の器用さ、タッチやストロークなど描写力、二人の腕前は相当なものだ。
 
未解決事件われらが痛みの鏡(いずれもサイト内)。「未解決事件」File.07「ベルトラッキ贋作事件」(NHK総合、11/22 22時)、「贋作の迷宮〜闇にひそむ“名画”」(NHKデジタル衛星ハイビジョン、2010/1/17、22時)、Wolfgang Beltracchi(1951-)、John Myatt(1945-)

Re: プーランクの六重奏曲

  • 2025/11/26 07:16
  • カテゴリー:音楽

NHK-Eテレで放送された、ブロムシュテットが振る北欧プログラムのあとに、プーランクの六重奏曲がおまけで放映された。レ・ヴァン・フランセが2023年に来日した折の演奏(東京オペラシティ・コンサートホール、2023/3/6)。

彼らの管楽五重奏+Pfという編成で最も重要なレパートリーの一つだろう。演り慣れているに違いない。安心して聴いていられた。が、

事故があった。第2楽章の終盤、その楽章の冒頭でオーボエが吹く旋律が再現される。クラリネットから始まってホルンへと受け渡されるところ、ホルンが一小節、丸々、フレーズを吹き忘れた。ホルンは名手ラドヴァン・ヴラトコヴィチ。珍しいこともあるものだ。他の奏者は、え、と思っただろうが、それ以上の乱れは生じることなく進んでいった。

ライブだと時としてそういうことが起こる。

いつだったか、この同じ六重奏曲で止まってしまう事例に接したことがある。30年ほど前だと思う。ヴォルフガング・サヴァリッシュがピアノを弾いてN響のメンバーと室内楽曲を演奏するという企画。収録ではなく、スタジオでの生演奏が、NHK-FMでオンエアされた。

途中、誰かが入りを間違えて修復できず音楽が崩壊。止まってしまった。放送事故の一つと言っていいだろうか。そんなことが起きたのだ。古い話。

北欧プログラム、N響#2045プーランクの六重奏曲(いずれもサイト内)。クラシック音楽館(NHK-Eテレ、11/9 21時)、Wolfgang Sawallisch(1923-2013)

元気が出る修行論2.0

幼児教育、習い事、塾通いとか、ぎゅうぎゅう詰め込む親御さんが、ほんと、増えてしまった。それこそ、あんまりソフトが入っていない新品のコンピュータに、色んな便利なソフトを入れたら高性能になって使い勝手がよくなる的発想で、子供に色んなことを詰め込んで

そんな風に育てられると、後々、十代後半や大人になって問題の因になることが多い。精神科医の泉谷閑示氏がそんな話をしていた。

「元気が出る修行論2.0」前編(NHKラジオ第1、9/23)から。前後編で100分の番組。

コンピュータの譬え話が耳に残った。今これを書いているパソコンにはArch Linuxを載せている。必要最小限のものしか入れてないはずが、あれもこれもと「詰め込む」内に、いつのまにかリソースを圧迫する事態となっている。

2GBしかないメモリーが1.3GBくらい占有されると、swapへ流れ出るようになる。3GBの容量を確保してある。それも半分くらいまでは良いものの、それ以上の負荷では、マウスのポインタの動きが緩慢になって、動画はカクカクしてくる。

「子供に色んなことを詰め込む」。どういう結果になるか、想像するだに可哀想だ。

dynamic debug、E200HAオーマンディのワーグナー(いずれもサイト内)。「元気が出る修行論2.0」前編(NHKラジオ第1、9/23 8:05)【出演】仏教思想史研究者…頼住光子,精神科医…泉谷閑示,東洋哲学愛好家…しんめいP,歌人・エッセイスト…上坂あゆ美,【語り】大塚芳忠

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