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カテゴリー「興行・放送」の検索結果は以下のとおりです。

ダブル・スタンダード

アメリカの文化は、女性に娼婦であることを求め、でも、自分を娼婦だと言う女は許さない。

マドンナ(ミュージシャン)のドキュメンタリー番組で引用されていた。その時のテロップには、シャロン・オレック(ミュージックビデオ・プロデューサー)とあった。

表と裏、建前と本音、ダブル・スタンダード。二つが使い分けられる。どこにでもあることだが、とりわけ、世界をリードする米国のそれには気を付ける必要がある。二つのあいだに明確に線を引き、強情なまでにそれを譲らない。

「アメリカの本音」(サイト内)。ドキュランドへようこそ「私はマドンナ 後編 リスクなければ栄光なし」(NHK-Eテレ、5/23 23時)

京極夏彦、あの人の本棚

書籍は、インテリアじゃない。取りやすく、並べやすく、整理、整頓されていることが一番大切

NHK-Eテレの「心おどる あの人の本棚」(8)「京極夏彦(小説家)」(5/20)から。

昔、会社で3S活動というのがあった。イニシャルがSの、整理、整頓、清掃のこと。指導員の人が最初に教えてくれた、整理と整頓の違いについて。曰く、整理は、不要なものを処分すること。整頓は、使いやすいように物を配置すること。

理の文字には捨てるという意味があることを後になって知った。

番組では、この作家さん、「整理、整頓」という言葉を、何度か口にした。冒頭の引用もその一つ。きっと口癖なんだろう。一方で、「本を捨てるなんて以ての外」などと、たいそう力んで言う。そういうのを聞いて、ちぐはぐさを感じた。捨てる(整理する)のか、捨てないのか、一体どっちなんだ、と。

あの人の本棚(サイト内)

急な坂道で

実を言うと、ここの坂がもうしんどいなと思ったら、会社辞めようと思ってる

77歳、団塊世代の人がそんなことを言っていた。ドキュメント72時間「のぞき坂 東京の急な坂道で」から。

高齢になるにつれ段々できないことが生じて来る。それが契機となって、何かを諦めるという話を時々見聞きする。引用したように足腰のことが多い。こういうのもある。視力が衰えたので本を読まなくなった。免許証を返納したので買い物は歩いて行ける範囲で済ます。

幼い頃から、色んなことを学び、身体も大きくなり、できることを増やして来た。ピークはいつ頃だったかは判らないけれど、もうそれを過ぎていることは明らか。開いたものは閉じなければならない。最近よくそんなことを思う。

# ドキュメント72時間「のぞき坂 東京の急な坂道で」(NHK総合、5/23 22時)

べらぼう(20)

来ぬ人を待つほど恨むゆ鰻は焼くやも塩かタレ惑いつつ

遅れてやって来た、土山宗次郎(栁俊太郎)、狂名「軽少ならん」、が定家を下敷きに一首詠む。この日のお題は、鰻に寄する恋。

それを聞いた、大田南畝(桐谷健太)、狂名「四方赤良(よものあから」、が、馬鹿笑いをする。当時随一の知識人は、品性よろしくない人物として描かれている、のかな。

大河ドラマ「べらぼう」第20回「寝惚けて候」から。

土山の名前は、鈴木俊幸教授(中央大学)の講演「蔦屋重三郎のまなざし」で確か述べられていた。聴き直してみると、第2回の37分過ぎた辺りで語られる。「誰が南畝を贔屓にしていたのか、一番のパトロンは土山宗次郎って男。これは田沼の側近。田沼追い落としの最中に早々に死罪になっちゃう。土山は、大文字屋の誰袖(たがそで)っていう遊女に馴染みになっていて」云々。

へえそんな展開になるのか。狂歌と幕政が絡んで来る。誰袖花魁は、蔦重に一方的に好意を寄せる「かをり」のことだ。

続けて聴いていると、蔦重が日本橋に店を構える話になる。天明3年(1783年)9月、日本橋通油町(とおりあぶらちょう)に。鈴木教授がこんなことを言う。「丸屋小兵衛っていう老舗の地本問屋の店と蔵を買い取ってそこに進出する」と。

丸屋小兵衛は「べらぼう」の何回か前に登場していた。往来物の得意先を、蔦重の耕書堂に奪われてしまったと報告する役。鶴屋喜右衛門(風間俊介)に「丸小(まるこ)」さんと呼ばれていた。得意先を奪われる、店と蔵を買い取られる、そうなるのか。

鈴木教授の講演は、60分×全4回で蔦重の死に到る。「べらぼう」の方は、今、その第2回の終わり辺りに差し掛かっている。

べらぼう(サイト内)。来ぬ人を松帆の浦の夕凪に焼くや藻塩の身もこがれつつ、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(20)寝惚けて候(NHK総合、5/25 20時)、日曜カルチャー「蔦屋重三郎のまなざし」第2回(NHKラジオ第2、4/13 20時)【出演】鈴木俊幸(中央大学教授)、知らなかった!蔦屋重三郎が「耕書堂」を構えた日本橋通油町に、版元が集中していた理由

隠された仕組み

農業用の大規模な地下ダムは45年ほど前に世界で初めて宮古島で開発された

宮古島は地下に水を貯めている、だいぶ以前に、そういう話を聞いた。東京の地下にある貯水槽を漠然とイメージしていた。が、実際は、断層を利用した超巨大な井戸だ。その巧妙な仕組みに驚いた。

「ブラタモリ」宮古島の巻(その2)から(5/24)。

その一週間前には、氷河を活用した発電施設を「地球ドラマチック」(5/17)で見た。モンブラン山系のメール・ド・グラース氷河。こちらも地下に設置されたシステム。長大なトンネル群で構成される。氷河が溶け滲み出す水を集めて水力発電のタービンを回す。

どちらの番組も、大自然の地形や資源を巧みに使い人々の生活や生産活動に役立てて来たことを誇らしげに伝える、一方で、何か変動が起きていることにも触れる。宮古島では古くからある井戸は水量がだいぶ減り、モンブランの氷河はこの百年で数キロ後退。

地球がフィードバックを発している。我々人類の営みが活発過ぎることへの警告だ。地球の声を厳粛に受け止める必要があるだろう。

気候変動(サイト内)。「ブラタモリ」宮古島・暮らしの秘密▼サンゴの島ならではの洞窟&地下ダムへ!(NHK総合、5/24 19時半)、「地球ドラマチック」モンブランに挑む!~ヨーロッパアルプス最高峰との闘い~(NHK-Eテレ、5/17 19時)

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