エントリー

カテゴリー「興行・放送」の検索結果は以下のとおりです。

プリテンダーズ

ゆっくり進めたい。真剣さも求めない。

と、女に釘を刺される。が、男は、性急だし真剣だ。なにせ、ぞっこん惚れ込んでしまっている。映画「プリテンダーズ ふたりの映画ができるまで」(米、2018年)から。

映画の出来は今一つ。筋立て、主演陣、ドラマ性(葛藤や事件)、いずれも水準に達していない。けれど、あの頃の雰囲気を上手く表現している。まだ何者でもなかった一方で、多感で、何かを目指し、誰かを好きになった、あの頃を思い出させてくれる。

ABEMAの「本日無料」にあったので観た。その何日か前、そこには「八日目の蝉」が並んでいた。その時は時間がなく、全編は諦めて、田中泯が主に扮する写真館のシーンだけにした。後日あらためてアクセスしたのだけれど、「八日目の蝉」は既に無料リストには見当たらず。代わりにこの米映画を観たのだった。

今見ると、「八日目の蝉」はまた「本日無料」にある。20日の23時45分まで無料。

# 八日目の蝉(サイト内、2013/12/8 8:18)。本日無料|ABEMA、プリテンダーズ ふたりの映画ができるまで|Wikipedia

夢のゆくえ

私は夢日記をつけているのだ

宋の大工、陳和卿が訪ねて来る場面で源実朝(柿澤勇人)が言う。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」#42「夢のゆくえ」(NHK総合、11/6 20時)から。今回もNHKプラスで観た。

この回の終盤、唐突な感じで、ドボルザークの交響曲「新世界より」が鳴った。新しい世が来る、覇権は移り行く、と音でも表現したかったのだろうか。そう言えば、過去何回かヴィヴァルディの「冬」が登場した。モーツアルトなども。適切な曲をオリジナルで書けば良いものを、なぜ手垢にまみれた旧い曲を使うのだろうか。著作権フリーの旋律を使う、新曲の発注を抑える、制作費が削減できる。そう意図されてのことなら受信料を払ってる側としては歓迎すべきなのかもしれないが。

鎌倉殿の13人夢を見た(いずれもサイト内)。「人が最も恐れる者は、最も己に似た者」、「力を持つってのはしんどいなぁ」

また、桜の国で

不思議なものだ。日本にいた頃は花見なんて興味がなかったはずなんだが今はしてみたいと思うんだよ

ワルシャワの日本大使館に勤務する棚倉慎(たなくらまこと)がそう言う。青春アドベンチャー「また、桜の国で」第3回から。須賀しのぶ原作、藤井香織脚色、山下康介音楽。

最終回(第15回)、その慎のセリフが回想される。言い回しが微妙に違ったようだ。回想する者がそう記憶に留めている。そのことが何かを意味するのだろうか。

音楽が印象的。どことなく「ルパン三世 カリオストロの城」に似ていると思った。あちらは大野雄二音楽。

# 一日で聴く青春アドベンチャー「また、桜の国で」全15回(NHKラジオ第1、2020/5/6 14:10、初回放送2017年8-9月)

手塚治虫 創作の秘密

とんでもないものを結び付けると面白いアイデアが出る。落語の三題噺と一緒。ヒトラーとゾルゲ、全く関係はないけれど、そこに第三者を絡ませて話を作る。

「アドルフに告ぐ」はそう構想されたのだとか。1986年放送のNHK特集「手塚治虫 創作の秘密」から。

この番組が最初に放送されてから、もう36年も経つんだな。まだ就職する前だ。誰かの下宿の部屋で観たのだろうか。作業する机の上にテレビを置いて、マンガを描いている間もずっと点けっぱなし。時々画面に目をやる。そのシーンに驚いた覚えがある。

# NHK特集「手塚治虫 創作の秘密」(NHK総合、10/7 01:55、初回放送1986/1/10)

義盛、お前に罪はない

人を束ねて行くのに最も大事なものは力だ。力を持つ者を人は恐れる。恐れることで人はまとまる。

それを信条とし覇権を狙う輩がいる、今も昔も、洋の東西を問わず。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第41回「義盛、お前に罪はない」(NHK総合、10/30 20時)から。

今、読み進めている「大地の子」で、晩唐の汪遵が詠んだ「長城」が引かれている(山崎豊子全集第19巻、p448)。堅固な長城を築いても滅ぼされた国がある一方で、長城を持たずとも広く国を治めた聖帝がいた。築いたのは、住まいの三尺ほどの階段だけだった。国を守り治めるに必要なものは「徳に在って、険にあらず」と説く。

この第41回では、和田合戦の最中、文官の大江広元(栗原英雄)も刀を抜く。太刀を持った和田勢をばっさばっさと斬って行くのだ。文官がそこまでの遣い手なのは、一見、無理のある設定だ。何かの伏線なのだろうか。

そう言えば、前回、北条義時(小栗旬)が広元の言葉を思い出す場面があった。「最も頼りになる者は最も恐ろしい」。かつて広元がそう言って、上総広常を消すために頼朝を補佐し陰謀をめぐらせたことを明かした。

あの時も今回の和田氏粛清も、陰で糸を引いていたのは広元だ、実は、鎌倉幕府にあって覇権を構想したのは、この腕の立つ一文官なのだ、そういうことなのだろうか。朝廷の反主流派から鎌倉に送り込まれた工作員、その想定だと色々腑に落ちる。

前回、慈円(山寺宏一)が「誰かを覗くということは、誰かに覗かれるということ」と上皇をやんわり諫めた。「覗く」は「除く」と同じ音。それに気付くと、この科白は、上皇に対して、あんたはそのうち排除される、と言っているように聞こえる。慈円も広元と同じ側で通じているとしたら話は面白くなる。

鎌倉殿の13人(サイト内)。第40回「罠と罠」(10/23)

ユーティリティ

« 2025年04月 »

- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

クリス智子、あの人の本棚
2025/04/26 05:59
らくらじ2
2025/04/25 05:40
30-touchpad.conf、E200HA
2025/04/24 05:54
角幡唯介、あの人の本棚
2025/04/23 05:59
六厩越え
2025/04/22 05:57
あなたが誰かを殺した
2025/04/21 06:04
沖縄離島の有事避難案
2025/04/20 06:00
べらぼう(15)
2025/04/19 06:55
アイロンのある風景
2025/04/18 06:06
ボパール化学工場事故
2025/04/17 06:00

過去ログ

Feed