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カテゴリー「興行・放送」の検索結果は以下のとおりです。

アフガン

フロイトはこう言っています。芸術とは潜在意識の露呈である。暴力しかりです。

と、ルスラン(Gioconda、"巨匠")が言う。映画「アフガン」(露、2005年)から。原題は第9中隊を意味するロシア語のようだ。英語では"The 9th Company"。

第9中隊は、ある高地の守備に就いている。そこへイスラム勢力が総攻撃をかけて来る。休憩中に山並みをスケッチしていたルスランが最初に撃たれ、あっと言う間もなく激しい迫撃戦に突入。相手は人海戦術でどんどん攻め込んで来る。中隊は、兵士が次々に斃れ、ほぼ全滅。ただ一人だけが生き残る。

生き残ったのは主人公のリュタエフ。戦闘の後、首にぶら下げていたペンダントを引っ張り出す。それは、彼が戦地に到着した時に、入れ違いで祖国へ帰還して行く兵士から引き継いだものだった。このお守りがあれば死なないと言い残して、その帰還兵が乗り込んだ輸送機は、離陸直後に敵の地対空ロケット砲で撃墜される(そのシーンの迫力がすごい)。ペンダントを手放した兵が死に、受け継いだ者が命拾いした。

ABEMA(サイト内)。The 9th Company|Wikipedia

抗精神病薬とダンスと

「どんな薬を?」「僕か? 飲んでない。リチウムも、セロクエル、アビリファイ、全部止めた。頭がボンヤリして太るから」「私もザナックスで太ったから止めたわ」「クロノピンは?」「飲んでた」「マジで? あれも頭がボヤける。トラゾドンは? あの薬はダルい。目から光がなくなる」「まったくだわ」

二人は抗精神病薬の話で盛り上がる。この時ティファニーはパットに好意を抱いたのだろう。映画「世界にひとつのプレイブック」(2012年)から。Silver Linings Playbookという原題は、人生悪いことばかりじゃないというニュアンスか。

心の病、薬物、暴力、お節介、見栄、スポーツ、友情、そして家族。アメリカっぽさが散りばめられているコメディ映画。別の思惑があって始めたダンスに夢中になって行く、この設定は「Shall we ダンス?」と同じだ。

役者は揃っている。とりわけティファニーに扮するジェニファー・ローレンスがいい。例えばダイナーで会話する場面での表情や演技はなかなかのものだ。彼女の魅力がストーリーを引き立てる。調べてみると彼女はこれでアカデミー主演女優賞を受賞している。そこまでとは思わなかった、驚いた。

ABEMA(サイト内)。世界にひとつのプレイブック|Wikipedia、"read the signs"、Lithium、Seroquel、Abilify、Xanax、Klonopin、Trazodone

プレイバック70年代

今週の「歌謡スクランブル」は1970年代を特集。今日のお昼が第6回のようだ。1時間半かける6回、合計9時間、曲目リストを見ると知っている曲ばかり。例えば、今日だと、みずいろの雨、青葉城恋唄、未来少年コナン、異邦人などが並んでいる。

1970年度は小2、1980年度は高3だった。70年代に多感な時期を過ごした者にとって、たまらない企画だ。まだしばらくオンデマンドで聴くことができる。ダウロードしておこう。

そう言えば、先月だったか、家人の鼻歌が「マジンガーZ」だった日があった。その曲は第2回で流れたようだ。

# プレイバック70年代 (1-6)▽歌謡スクランブル(NHK-FM、1/2-7 12時半)、歌謡スクランブル|NHK、歌手の水木一郎さん死去 74歳 “アニメソングの帝王”(2022/12/12)

イミテーション・ゲーム

「みんなはノーって言うね」「あなたはみんなじゃない」

ベネディクト・カンバーバッチ扮するアラン・チューリングが刑事に訊ねられる、「マシンは考えるのか」と。映画「イミテーション・ゲーム」(米、2014年)から。副題、エニグマと天才数学者の秘密。

キャスティングは良好。エニグマの解読をピークとするドラマ性もある。ただし、筋書きは単純過ぎるほどに単純。偉人の一生をシンプルに描く、それが制作側が意図したことだったのだろう。無理して、反戦のメッセージを読み取る必要もないし、性的少数者の虐げられた歴史に光が当てられたと考えることもないように思う。

「時の娘」の読後に色々見ている際、カンバーバッチの名を見かけた。彼は15世紀のイングランド王・リチャード3世の血縁であることがDNA分析により判明したとか。

ジョーン・クラーク役のキーラ・ナイトレイは、つい先日観た「はじまりのうた」に出ていた。独特のチャーミングな歯並びですぐその人だと判った。

時の娘はじまりのうたABEMA(いずれもサイト内)。リチャード3世 (イングランド王)|Wikipedia、カンバーバッチさん、リチャード3世の血縁と判明

薔薇の殺意

無責任なお楽しみは、すべてあなたたちの物だ。何かないかときょろきょろしていれば、突飛で残酷な事件がいくらで生まれて来る。自分さえ安全な場所にいるなら、どんなすさまじい光景でも喜んで眺めていようという、それがあの化け物の正体だ。

氷沼蒼司(仲村トオル)が言う。犯人探しの探偵ごっこは、他人が不幸に見舞われるのを見て喜ぶ高みの見物と根が同じではないかと非難する。引用は、NHKのドラマ「薔薇の殺意~虚無への供物」(1997年)から。

まさかもう一度観られるとは思ってもみなかった。深津絵里を初めて目にしたのはこのドラマでだった。そのことを思い出してwebで検索してみたところ、幸いYouTubeに登録されていた。総合テレビ版(74分×3話)。

八田皓吉(國村隼)が、初対面の奈々村久生(深津絵里)に「いやぁ噂通りの別嬪さんですなぁ」と関西弁で言う。実際この頃の深津さんは麗しさが輝いている。このドラマの中ではヘップバーンと比べられていたし、何かの批評で久我美子の再来と称賛されているのを読んだ覚えがある。

悪人、「テレビ・トラベラー」(いずれもサイト内)。ドラマ「薔薇の殺意~虚無への供物」<6回シリーズ>(BS日曜ドラマ、NHK-BS2、1997/1/26-3/2 21:00-21:44)、<3回シリーズ>(NHK総合、1997/9/21・9/28・10/5 01:00-02:14)、ヴァン・ダイン著「カナリア殺人事件」、梶原善、虚無への供物|Wikipedia

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