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マクナマラの誤謬

マクナマラの数字第一の戦略は、アメリカの政策を正しく導けませんでした。計測できるものは計測して、計測できないものは忘れようと考えるのは、致命的な失敗への第一歩

社会学者のダニエル・ヤンケロビッチは、定量的観測にのみ基づいて決断を下することをマクナマラの誤謬と名付けた。マクナマラはベトナム戦争時のアメリカ国防長官。ベトコンの死者数を指標として戦いの趨勢を見極めようとしたが、その数が増えても戦況は悪くなるばかりだった。

映像の世紀バタフライエフェクト「ベトナム戦争 マクナマラの誤謬」から。

数字にばかりこだわり全体の状況が把握できない、これはよくあることだ。

例えば、日本製鉄によるUSスチールの買収もこの誤謬のニオいがする。経済的な観点からは両者が一緒になることは双方にとって好ましい。しかし、日本企業による買収を、米国の国民や政権がどう感じるかはよく検討されなかったのではないだろうか。

働く人のモチベーションは、昇給や昇格だけで左右されると考えがちな管理職や組織が抱える過ち。これなんかもこの誤謬に通じるものがあるような気がする。

USスチール買収阻止モティベーション論(いずれもサイト内)。映像の世紀バタフライエフェクト「ベトナム戦争 マクナマラの誤謬」(NHK総合、1/23 23:50)、Robert McNamara(1916-2009)、Daniel Yankelovich(1924-2017)

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