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中居氏問題でフジ会見

仕事を取る。取引の関係を強くする。そのために手厚い接待をする、どこの業界でもよくある話だろう。飲ませる、付け届けをする。それに留まらず、抱かせる、が、罷り通っていた時代があった。世の中、良くなって、そんな悪しき慣行はなくなったと思いきや、芸能界やその取り巻きであるメディア業界では対応が遅れがち。

昨年末、週刊誌が、元SMAP中居正広氏と女性の間で性的な問題が起きたと報じた。フジテレビ社員の関与も指摘され、同社の社長が謝罪会見。収拾はつかず、スポンサー企業のCM差し止めが相次ぐ。結局、第三者委員会による調査が実施されることになった。なお中居氏ご本人は芸能活動から引退することに。

在京六紙の社説がどう書いているか見てみた。一週間ほどの間に8本もある。

「テレビと芸能 業界の透明化へ調査を」(朝1/19)。テレビ局が起用したい「芸能人との関係を強めるために、女性を性的に利用していないか」、これこそが世の人が「同社に抱く不信感の核心」。

「中居氏問題でフジ会見 疑問に答える徹底調査を」(毎1/19)。謝罪会見では多くの質問に対して回答を拒み、「真相究明よりも、組織防衛に腐心していると受け取られても仕方がない」。

「フジは丁寧な調査と説明を」(経1/20)。今時ハラスメント問題を蔑ろにすれば、従業員含めステークホルダーから見放される。「業績や株価への影響も無視できない」。

「フジテレビ会見 企業統治不全が深刻だ」(東1/21)。視聴者やスポンサーの信頼を回復するには、経営陣の総入れ替えなど余程の荒療治が要るだろう。「同社の企業統治はもはや体をなしているとは言えない」。

「フジテレビの調査 信頼回復へ厳正な解明を」(産1/23)。フジは、その性的な問題について2023年には把握していたが、中居氏を起用し続け、調査、公表は遅れた。「隠蔽と取られぬよう丁寧な説明が欠かせない」。

「不信を増幅させたフジの過ち」(経1/24)。謝罪は閉鎖的な会見で行われ、厳しい批判を浴びた。「メディアとしての社会的責任を放棄したも同然」、「経営判断のミス」。

「フジテレビ問題 事態を悪化させた認識の甘さ」(読1/25)。社会ではコンプライアンス意識が高まっている。「他の放送局にも同じような問題があるのではないかと疑っている視聴者は少なくない」。

「フジテレビ 構造と責任 調査徹底を」(朝1/26)。「人権への感度を高めて悪弊がないか省み、問題を一掃する機会」とせよ。会社を危機に陥れた経営陣はもちろん、他のステークホルダーにも考えて欲しい。

さあどうなる。

さて、1/20週の六紙社説は、そのほかに、都議会自民の裏金事件、トランプ政権2期目、春闘スタート、イチロー氏殿堂入り、障がい者の逸失益、日銀が追加利上げ、首相施政方針演説、米国WHO脱退、先の見えない中国経済減速、などを話題にした。

六紙社説、ジャニーズ(いずれもサイト内)

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