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「私と八木一夫」

ほんとに、酒を吞むと喧しいばかりの人。その喧しさというのは、全部、造形の話。そこへ帰納するか、そこから出て行くか。そんなことしか考えてない。だけど、相手が、着物を着てる場合には、ぎゃっと、脱がしたがる。それが厄介なだけ。

作家・司馬遼太郎(1923-1996)が、前衛陶芸家・八木一夫(1918-1979)を語る。日曜美術館「私と八木一夫 司馬遼太郎」(1981年)から。

脱がす、というのは比喩だ。直前にこういう話があった。八木は「裸になって」、つまり伝統やら何やら全てを「否定して」創作活動を行った。突き詰めて、突き詰めて、新たなものを創り出して来た。裸と着物の対比だ。着物を着ているとは、しっかり考えていない、ということか。

しっかり考えずに生半可なことを言う、そんな輩に、八木は激しい言葉で芸談をぶつけることが度々だったのだろう。

黒田辰秋 ものづくり問答アイデアが固まる時(いずれもサイト内)。おとなのEテレタイムマシン選・日曜美術館「私と八木一夫 司馬遼太郎」(NHK-Eテレ、10/18 22時、初回放送1981/2/22)

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