果断
- 2022/01/24 06:33
- カテゴリー:読み物
次長がここにいれば、報告の二度手間を防ぐことができる。情報をすべて署長室に集約するんだ
次長(副署長)ばかりか、刑事課長ら署の幹部も詰めさせて、署長室を即席の指揮本部にしてしまう。時間や手間を省くとともに、的確な判断をタイムリーに下すために。引用は、今野敏著「果断」(新潮文庫、2010年)から(p21)。隠蔽捜査シリーズ第2作。主人公の竜崎は左遷されて今は所轄の署長。
「彼らは、ペンを手にした戦士などではない。商業主義に首までどっぷり浸かっている」。前作に続いて、主人公は、新聞やテレビを酷評する(p99)。メディアは「上に行けば行くほど、他社を抜くことだけを考えている。つまり新聞を売るためであり、視聴率を稼ぐためだ。言論の自由など彼らにとってはお題目に過ぎない。要するに抜いた抜かれたを他社と競っているに過ぎない」。
# 今野敏(サイト内)