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2022年11月の記事は以下のとおりです。

保守と大東亜戦争

  • 2022/11/05 06:20
  • カテゴリー:読み物

本来の保守はリベラルという価値観を共有します。ここで言うリベラルとは左翼思想のことではありません。多様な価値に対する「寛容」と思想信条に対する「自由」です。

中島岳志著「保守と大東亜戦争」(集英社新書、2018年)から(p264)。

「漸進的な改革を志向する保守」にとって、大東亜戦争の悲劇に導いたファッショ的革新勢力も、戦後の民主主義や左翼思想も、同じように嫌悪の対象だった。どちらも行き過ぎた改造や統制により、引用に言う「寛容」も「自由」も限定的だったからだ。

中島岳志(サイト内)。福田恆存(ふくだつねあり、1912-1994)

手塚治虫 創作の秘密

とんでもないものを結び付けると面白いアイデアが出る。落語の三題噺と一緒。ヒトラーとゾルゲ、全く関係はないけれど、そこに第三者を絡ませて話を作る。

「アドルフに告ぐ」はそう構想されたのだとか。1986年放送のNHK特集「手塚治虫 創作の秘密」から。

この番組が最初に放送されてから、もう36年も経つんだな。まだ就職する前だ。誰かの下宿の部屋で観たのだろうか。作業する机の上にテレビを置いて、マンガを描いている間もずっと点けっぱなし。時々画面に目をやる。そのシーンに驚いた覚えがある。

# NHK特集「手塚治虫 創作の秘密」(NHK総合、10/7 01:55、初回放送1986/1/10)

ただのカレンダー

スマホのアプリその19

ホーム画面に今月のカレンダーをウィジェットで表示している。今のスマホへ変更する前からずっと、その名もCalendar Widget(Daelinn)を使って来た。特に不満はなかったけれど、この度、思うところあって置き換えることにした。

Google Playで新たに見付けたのは、ただのカレンダー。比較的良い点二つ。日本の祝日が判ること、そして自前で年間カレンダーに連携していること。週の表示は、もちろん、月曜始まりに設定できる。

  • Calendar Widget(Daelinn、2015/02/11)
  • ただのカレンダー v6.9(ketupablakistoniblakistoni、2022/09/29)

スマホのアプリ(サイト内)。ただのカレンダー|Google Play

自撮りする女たち

  • 2022/11/02 06:24
  • カテゴリー:読み物

ほとんどの人間がスマートフォンやiPadの操作に夢中だ。誰もが画面に目を落とし、その上を指でなぞり、情報を検索したり、気晴らしをしたり、知人に連絡したり、恋人と愛を確かめ合ったりしている。

ユッシ・エーズラ・オールスン著「特捜部Q-自撮りする女たち」吉田奈保子訳(早川書房、2018年)から(p170)。シリーズ第7作。原題は"Selfies"

山手線の内回りに乗ったある日のこと。その時間帯、車両は空いていて、ちょうど座席が埋まるほどの客が乗っていた。右側に座っている人はLINE、左は落下型のゲーム。さらに車内をぐるっと見渡すと、皆さんスマホを手にしている。スマホを触っていない乗客はわずか二人。一人は、マンガ雑誌を熱心に読むサラリーマン風。もう一人は、周りの客をじろじろと観察する私だった。

さて、この「自撮りする女たち」、あれやこれやと事件が勃発し、そこへローセの件が絡んで来る。ドキドキハラハラはシリーズの中でも上位にあるだろう。次は第8作。日本語版の既刊は今のところそこまでなので、慌てて読まずに取っておこう。

特捜部Q(サイト内)。「ラブ・アクチュアリー」(p524)

義盛、お前に罪はない

人を束ねて行くのに最も大事なものは力だ。力を持つ者を人は恐れる。恐れることで人はまとまる。

それを信条とし覇権を狙う輩がいる、今も昔も、洋の東西を問わず。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第41回「義盛、お前に罪はない」(NHK総合、10/30 20時)から。

今、読み進めている「大地の子」で、晩唐の汪遵が詠んだ「長城」が引かれている(山崎豊子全集第19巻、p448)。堅固な長城を築いても滅ぼされた国がある一方で、長城を持たずとも広く国を治めた聖帝がいた。築いたのは、住まいの三尺ほどの階段だけだった。国を守り治めるに必要なものは「徳に在って、険にあらず」と説く。

この第41回では、和田合戦の最中、文官の大江広元(栗原英雄)も刀を抜く。太刀を持った和田勢をばっさばっさと斬って行くのだ。文官がそこまでの遣い手なのは、一見、無理のある設定だ。何かの伏線なのだろうか。

そう言えば、前回、北条義時(小栗旬)が広元の言葉を思い出す場面があった。「最も頼りになる者は最も恐ろしい」。かつて広元がそう言って、上総広常を消すために頼朝を補佐し陰謀をめぐらせたことを明かした。

あの時も今回の和田氏粛清も、陰で糸を引いていたのは広元だ、実は、鎌倉幕府にあって覇権を構想したのは、この腕の立つ一文官なのだ、そういうことなのだろうか。朝廷の反主流派から鎌倉に送り込まれた工作員、その想定だと色々腑に落ちる。

前回、慈円(山寺宏一)が「誰かを覗くということは、誰かに覗かれるということ」と上皇をやんわり諫めた。「覗く」は「除く」と同じ音。それに気付くと、この科白は、上皇に対して、あんたはそのうち排除される、と言っているように聞こえる。慈円も広元と同じ側で通じているとしたら話は面白くなる。

鎌倉殿の13人(サイト内)。第40回「罠と罠」(10/23)

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