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キーワード「炭素」の検索結果は以下のとおりです。

今更なぜ原発回帰なのか

ウクライナ有事は「再エネ100%」という理想と裏腹に、化石燃料に頼る世界の現実を浮き彫りにした。一方で岸田政権が「万能薬」のごとく訴える原発には事故の不安に加え、戦争で標的にされるリスクが明らかになった。

これは毎日新聞の社説「探る’23 エネルギーと世界 将来へ責任果たす議論を」から。昨年の1月に掲載された年始シリーズ「探る’23」の1本。2023/1/12付け。

それから1年経って、どうなっただろうか。同じく毎日新聞のシリーズから見てみよう。今年のタイトルは「超える’24」。その一つ「超える’24 温暖化とエネルギー 脱炭素社会へ変革急ぐ時」(毎1/22)から。

岸田文雄政権は2023年、原発回帰にかじを切った。温室効果ガスを多く排出する化石燃料に電力の7割を依存する現状を打破し、安定供給を図るのが狙いという。既存原発の再稼働を急ぎ、運転期間の延長を可能にした。新増設にも踏み込んだ。

ここぞとばかりに原発への回帰を打ち出した。再エネなんかそっちのけ。いったい、政権は何を考えているか、その真の動機を社説は教えてくれない。ただ、こうは言う、「国民的な議論もなし」、「国民が納得するはずはない」と。このエネルギー政策の転換が、国民の求めに応じたものではないことは伝えている。

では、何のための、誰の求めに応じた政策転換なのか。日本共産党の志位委員長(当時)が政権を批判した言葉「右耳から米国の声、左耳から財界の声を聞く」を、よく考えてみなければならない。

さて、1/22週、在京六紙の社説は、そのほかに、財政再建目標、自民裏金事件続報、ダイハツ不正その後、金融緩和策の出口、京アニ事件死刑判決、通常国会開会、損保ジャパン処分などを話題にした。

六紙社説、権力に弱い人たち「探る’23」(いずれもサイト内)。岸田首相に「国家像感じない」 共産・志位氏が批判(jiji.com、2023/10/11)

原発新増設と再エネ

週明け早々、朝日新聞の社説(8/22)は「電力システムの改革」を提唱した。2011年の原発事故が「エネルギー政策は安全性の確保が大前提であること」を明確にした。「環境性では、炭素税や排出量取引を導入し、市場の働きも生かして再エネの拡大を加速させたい。原発も脱炭素電源だが、解決が難しい放射性廃棄物や安全対策の問題がある。着実に減らしていくべきだ」。

再エネを増やし原発を減らす、そんな意見など、どこ吹く風、二日後(8/24)、岸田首相は原発への回帰を打ち出した。六紙社説(8/25-27)の意見は割れた。賛成3(読産経)、反対3(朝毎東)。原発の話題はいつもこうなる。原発が再生可能エネルギーとのからみでどう述べられているか、社説から拾っておこう。

「原発回帰が安定供給につながるとは限らない。再生可能エネルギーを含めた多様な供給源を構築すべきだ」(毎8/25)

「太陽光など再生可能エネルギーの導入は拡大しているが、それだけでは電力需要を賄いきれない」(経8/25)

「再エネは、欧州などよりペースが遅いとはいえ、拡大が続く」(朝8/22)。「即座にゼロにはできないとしても、原発に頼らない社会を着実に実現していくことこそが、合理的かつ現実的な選択である」「原発依存に逃げ、世界が力を入れる再生可能エネルギーの技術開発に後れをとれば、国際競争力をさらにそぐだろう」(朝8/26)

「太陽光など再生可能エネルギーは、天候次第で発電量が変わる難点があり、不足分は火力発電が支えている。しかし、近年は脱炭素の流れで、火力発電所への投資が細って休廃止が相次いでいる」「電力需給が逼迫する中、老朽化で停止した火力発電所を再稼働するなどしてしのいでいる」「原発の活用が焦点になるのは必然」(読8/27)

「将来を考えるなら、エネルギー輸入の必要がなく、潜在力の高い再生可能エネルギーを充実させる方がよほど現実的で、何より安全だろう。蓄電技術の革新や送電網拡充による電力融通の強化といった面にこそ集中投資し、天候に左右されて供給が不安定だとされる弱点を克服していくべきだ」(東8/26)

残るもう一本の記事に、再生可能エネルギーの文字は登場しない。ただし、以下のことは指摘している。政府は、昨年閣議決定した第6次エネルギー基本計画に「原発の新増設は盛り込んでいない」(産8/25)と。

わが国は、将来を見通した万全のエネルギー政策を持てているとは思えない。あの原発の大事故をやらかしてから十年超えた。その間いったい何をやって来たのか。国は元より、世論をリードする立場にあるメディアはどう考えているのか。

さて、8/22週の六紙社説、そのほかには、ロシアのウクライナ侵略半年、安倍氏銃撃事件検証、国葬問題、旧統一教会問題、日韓国交30年、アフリカ開発支援、維新の会新体制、コロナ全数把握見直し、NPT会議決裂などを題材にした。

六紙社説(サイト内)

社説の特集、21年

読売新聞の社説は、今週、十大ニュースを紹介して一年を振り返った。27日と29日の2本、いずれもタイトルに「2021回顧」とある。

このように社説にも、時々、特集やシリーズが現れる。今年もいくつか目に付いた。年の終わりに少し見返してみよう。

在京六紙の社説の内、今年最大の特集は、毎日新聞の「日本の選択」だったろう。10月に14本掲載。4年ぶりの衆院選、その争点が、公約発表や、公示、投票などのイベントが進むにつれ順次示された。最後は「さあ、選挙にGoToだ」(10/31)で終わる。結局何がどのように「選択」されたかは、このシリーズの中では語られない。

東京新聞の「コロナの時代に考える」、これがGWの頃に7本。新型コロナに明け暮れたこの一年を象徴する特集と言えるだろうか。毎日新聞の「臨む’21」(1月、6本)や「問う’21夏」(8月、6本)にもコロナの文字が並んだ。「ワクチン接種率を欧米並みに高める」(毎8/14)、そう叫ばれたのが遠い昔のことのように思える。

東京新聞お得意の「考える」シリーズでは、「年のはじめに考える」(1月、4本)があった。それ以外にも一年通じて、「憲法記念日に考える」や「原爆忌に考える」など節目節目に登場。時節柄、「五輪開幕に考える」や「『脱炭素』を考える」もあった。「眞子さん結婚で考える」、これは東京ではなく朝日の一本。

東日本大震災から10年、これを3紙が特集した。読売6本、東京3本、そして毎日2本。

日経の社説は「デジタル庁に望む」を特集(8月、3本)。新しい庁が動き出した。

コロナの時代に考える東日本大震災から10年(いずれもサイト内)。2021回顧・日本 閉塞感を破ったスポーツの力(読12/27)、2021回顧・世界 影を落とし続けた感染症危機(読12/29)、時事通信社が選ぶ10大ニュース(2021年)特集ビジネスセクション2021年の10本(経12/29)

訃報、内橋克人氏

経済評論家の内橋克人氏が亡くなられた。「軸はぶれなかった」「見事な人生だった」(神戸新聞のweb記事から、9/3)。わが国の論壇は大切な人を失ったと思う。ラジオで声を聞いたのは、先月1日の番組が最後だった。

内橋克人(サイト内)。経済評論家・内橋克人氏死去 市場原理主義に警鐘鳴らし|神戸新聞、経済評論家 内橋克人さん死去 日本社会の経済格差を批判|NHK。「脱炭素社会 日本の針路を考える」内橋克人▽にちよう特集マイボイス(NHKラジオ第1、8/1 7時台)

Re: 余剰食糧の交換

  • 2021/06/12 06:40
  • カテゴリー:未分類

きのう(6/11)、交換によって経済が生まれ専門化が始まったという説を引用した。この交換に関連して、かつて以下のようなことを書いた。メール「三大発明」(2013/12/6)からの抜粋。

「夢の中で三大発明のことを考えていた。19世紀や、20世紀の三大発明は、何だろうか。その前に人類史上の三大発明を、今一度、確認しておく必要があるな。学校で、習ったはずだ。と思い出すところから、夢は始まった。確か、栽培と、教育、そして、交換だったかな。交換は、間違いないだろう。あのウォルター・ブロックも、交換は、車輪や火の発明より優れた大発明、と書いていた。あれ、その比較には、車輪や火が出ているんだな。ということは、栽培と教育は怪しいゾ。

というところで、目が覚めて、さっそくGoogleさんに尋ねた。人類史上の三大発明は、火薬、印刷、羅針盤、が定説になっているようだ。学校でもそう習ったように思う。三つ各々が、エネルギー、情報、移動というジャンルにあると認識すれば、さしあたり、20世紀の三大発明となると、原子力、集積回路、航空機と言ったところか。

その点、夢に出てきた、ブロックが言う火、交換、車輪も、エネルギー、情報、移動とジャンル分けできなくもない。しかし、これらは、発明よりは、どちらかと言うと発見なんだろうな。たまたま見付けられたのであって、実験の結果、獲得された科学的な成果ではなさそうだ。

さて、21世紀の三大発明はどうなるだろうか。エネルギー、情報、移動で考えるならば、例えば、動物による炭素固定、テレパシー、どこでもドア、とか。そうだったら面白い」

余剰食糧の交換(サイト内)。ウォルター・ブロック著「不道徳な経済学~擁護できないものを擁護する」橘玲訳(講談社+α文庫、2011年)。「世紀の夢、三菱ケミカルホールディングス社長小林喜光氏(あすへの話題)」(日本経済新聞夕刊、2014/1/20)。ウミウシ光合成、解明進む 藻類葉緑体利用、ゲノム解読で―基礎生物学研究所など(6/1)

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