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2024年04月の記事は以下のとおりです。

さよならマエストロ

あなたが指揮棒を振っている間、私は人生を棒に振っていた

「さよならマエストロ」というテレビドラマ(TBS、2024年1-3月期)で、そういうセリフがあったらしい。あるブログに併設されているBBSで知った。

テレビはあまり観ない。観るとしたらNHKの何かを少しだけ。民放は余程のことがない限りチャンネルを合わせることはない。小中高の頃あれほどテレビっ子で、民法の番組ばかり見ていたのに、今はどうも関心が向かない。

棒振りに関する粋なセリフに触れて、脈絡なく「振ると面食らう」のことを思った。往年の大指揮者フルトヴェングラーの名前を捩って、彼一流の指揮法を揶揄している。思い出したついでに彼が指揮するシューマンの4番を引っぱり出した。BPh、1953年。

「さよならマエストロ」志帆(石田ゆり子)、約3分のセリフに込めた俊平(西島秀俊)との離婚理由が視聴者に刺さる「名言のオンパレード」「共感しまくり」さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート|Wikipedia、Wilhelm Furtwängler(1886-1954)

WANDERERS

  • 2024/04/24 06:08
  • カテゴリー:音楽

きみのために替えたタイヤと心は試せなくなった

ユーミンのアルバム「LOVE WARS」(1989年)に収録の「WANDERERS」から。男は心を入れ替えて女と一緒に暮らすことを考えていた。

男はオートバイを乗り回すカッコいいやつなんだろう。女はそんな男に惚れてしまう。彼のバイクの後ろに乗って二人で街を飛ばす。

が、そんなことやっている時期はずっとは続かない。女の気持ちが離れて行く。ほかの曲でユーミンは唄う。例えば「よそゆき顔で」の「かたい仕事」を持った人。例えば「幸せはあなたへの復讐」の「仕事が出来るおとなの彼」。女は現実的な選択をするものだと。

それとも男に失望したのだろうか。バイクを乗り回して気ままな生き方をしている、そこにこそ彼の魅力を感じているのに、男は変心して「少し未来の幸せ」を考え始める。そんな所帯染みた気持ちは要らない。この男はさよならね。

いずれにせよ、すれ違いが語られる。曲は、ドッドドッドと大きな排気量のエンジン音を思わせるドラムで疾走感を漂わせ、男と女、二人のさまよう気持ちを綴っている。

ダイソーの500円イヤホン(サイト内)。Jake H. Concepcion(1936-2017)

定家の原本発見

定家の時代から800年を経て、いまだこうした発見があることに、日本の奥行きがあるといえよう。

藤原定家の自筆本が見付かった。古今和歌集の注釈書「顕注密勘」。歌学者の顕昭による注釈に、定家が自説を付け加えたもの。引用は、産経新聞の社説「定家の原本発見 文化の神髄深く究めたい」(4/21)から。

子孫の蔵の中で見付かったのだとか。襖や屏風の下張りに埋もれていたわけではない。ましてや土中から発掘されたわけでもない。蔵に収められた特別な箱に入っていたのだ。

おそらく、その箱に何が入っているかは判っていたけれど秘されていたのだろう。なぜ今になって「発見」なのだろうか。社説は事情を明らかにしないが、「傷みがひどく」云々あたりに真相がありそうだ。国宝級の古文書をこれ以上損なうわけにはいかない、存在を世に知らしめて、専門家による修理、保存を進めようと。

そう考えてみると、引用部分にある「日本の奥行き」という妙なコメントは、痛烈な皮肉を言っているように読める。

# 藤原定家(1162-1241年)、顕昭(1130?-1209年?)、「定家の原本発見 文化の神髄深く究めたい」(産4/21)

ダイソーの500円イヤホン

  • 2024/04/22 06:02
  • カテゴリー:音楽

木工教室への道中、イヤホン(RP-HJE150)が断線した。帰りにダイソーに立ち寄って間に合わせで一つ購入。ハイレゾ対応と銘打った500円イヤホン(#6088)を選んだ。スマホも音源もハイレゾ対応ではないものの、もしかしたら、そこそこいい音を鳴らすのではと期待して。ダイナミック型10mmドライバ、20~40,000Hz。

さっそく帰り道で聴いてみた。まず驚いたのは低音が異様に鳴ること。オルガン曲が合うに違いないと、バッハのパッサカリアとフーガ(BWV582)に切り替えた。なんだこれは、ペダルの下のCの音が鳴る鳴る。こりゃスゴい。次に、ヴィヴァルディの協奏曲。Benkocsのファゴットで。解像度や音場の広がり、特に支障は感じられない。

ただ、刺さるような高音が気になる。ポップスを聴くと、案の定、よろしくない。低音も強いので、いわゆるドンシャリだ。これはイコライザーで中音寄りに設定すると、だいぶ改善される。試しに聴いたのは、山下達郎「風の回廊」や、ユーミン「Wanderers」、A・ハモンド「カルフォルニアの青い空」、麻生よう子「逃避行」など。悪くない。

マイクが付いているので、今度、電話で話す時も使ってみようと思う。

イヤホンが断線(サイト内)。十二平均律の周波数一覧表

減少が続く書店

偶然手にした一冊が、自分の世界を広げてくれることもある。

まったくその通りだと思う。「本は知識や教養を高め、人として成長するのに不可欠な存在だ」ともある。これにも同意する。引用は、読売新聞の社説「書店の減少 大切な文化の拠点を守りたい」(4/20)から。

ただ、「本との出会いの場である書店」「文化の拠点」と、あたかも本があるのは書店だけのように書くのには違和感を覚える。そうではないだろう。この社説にも「インターネットによる本の販売や電子書籍の普及」と書いているし、図書館は学校にも街にもある。

かつて、本を入手するには写本するしか手がなかった時代があった。貸本屋が繁盛した時代もあった。時代の移り変わりとともに、本をどうやって入手するか、どうやって読むか、それは変化して行く。ネットを介して本を買い、インターネット上で本を読む、それが主流になる時代がすぐそこまで来ている。

新聞が、「書店の灯を消さないために」と、この社説を書いたのには切実な思いがあるに違いない。発行部数の減少が続き、紙の新聞も消え行く運命にある。書店を取り巻く深刻な状況は他人事ではないのだろう。

さて、4/15週、在京六紙の社説は、そのほかに、イランの大規模攻撃、衆院3補選、水原元通訳訴追、裏金再発防止策、LINEの情報流出、円安の深刻化、トランプ氏公判、イランとイスラエルの応酬などを話題にした。

六紙社説、ニュース砂漠(いずれもサイト内)

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