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2021年02月の記事は以下のとおりです。

町工場世界を超える

それと江戸期の職人仕事が生んだモノの基準、製品の互換性です。畳や障子にいたるまで、手仕事でも寸法精度がゆきわたりました。だからヨーロッパの合理性が理解できた。それらの技術の基礎に、道具を研ぐということがあった

一つの道具を使いこなし良い仕事をしようと心掛けた日本人は、明治期にヨーロッパ文明を容易に受け入れることができた。新潟県三条の鍛冶屋さんの話。小関智弘著「町工場世界を超える技術報告」(小学館文庫、1999年)から(p131)。

小関智弘(サイト内検索)

民主主義の復元力

この年末年始、例年より「民主主義」という言葉があふれていたように感じました。それだけ語る必要性が高まったということでしょう。

確かにその言葉をよく目にした。社説ばかりを読んでいるからということでもあるまい。引用は、今朝の社説「民主主義の復元力 週のはじめに考える」(東京、2/7)から。

「週のはじめに考える」は、東京(中日)新聞が毎週日曜日に書く社説。年末年始の番外編にこうある、「民主主義はありますか 年の終わりに考える」(20/12/30)、「民主主義が死ぬ前に 年のはじめに考える」(1/6)。ずっと「考える」必要がある程に事態は深刻なのかもしれないけれど、その一方で、警鐘を鳴らし続けてくれるメディアがある。ここ一週間の社説でも、例えば、

愛知県知事に対する美容外科経営者らの解職請求(リコール)の件。「リコール不正 誰が、なぜ、を究明せよ」(東京、2/3)では、「民主主義の基本は公平な選挙である」、リコールはそれを補完する、「今回の不正は、こうした民主的な制度を愚弄する」と書いた。さらに、組織委会長による女性蔑視発言の件では、

女性蔑視にとどまらず、開かれた場での議論を尊ぶ民主的なルールにも反する。会議で参加者が意見を述べるのは当然だ。森氏発言の根底にあるのは、事前の根回し通りに事を進めたいとの思考だろう。

と指摘した。六紙が揃って社説で書き立てる中(朝毎東経読産、2/5,6)、「民主的」という表現が登場するのはこの箇所のみ。引用は、「森氏女性蔑視 五輪の顔として適任か」(東京、2/5)から。

年末年始の社説(サイト内)

李朝を楽しむ

考えてみれば、緻密に計算し、厳しく材料を吟味し、研ぎすました道具を使って作ることのほうが、誰にでもできる普通の仕事といえる。それを我々は誠実と思っているだけである。

太陽編集部編「李朝を楽しむ」(平凡社、1998年)に収載された、尾久彰三著「李朝の工芸品はなぜ日本人の眼にかくも美しいのか」から(p46)。

手仕事の日本(サイト内)

河井案里被告、議員辞職

辞職は過去の話。意識は、もう三つの補欠選挙に向いている。北海道は擁立せず、長野は野党優勢、そこへ広島が加わることになった。これで一勝一敗一不戦敗ならいいかと考えているらしい。広島で勝てると思っている。確かに、岸田さん(前政調会長)の地盤で、保守が強いということはある。しかし自民党を取り巻く状況は厳しい。北九州市議選や千代田区長選で惨敗したばかりだ。果たして広島で勝てるのか。全敗すると自民党内には動揺が走るだろう。

留守録を聴くと、軽部謙介教授(帝京大学経済学部)がそんな話をしていた。「伊集院光とらじおとニュースと」(TBS、2/4 9時台)にて。一勝は欲しい。広島が補選になれば、勝てそうだ。そのためには、辞職でも失職でもどっちでもいいから補選の締め切りまでに退いてもらわないと困る、と圧力がかけられた、そうだとしても何ら不思議ではない。あんたもう用済みだ早くいなくなってくれと。

連座制で失職するのを恐れた結果だというのが政界の冷静な見方。公選法違反で失職となれば当選無効と扱われ、国会議員であったことが歴史から葬られ「元参議院議員」という肩書でもなくなるという寸法だ。

本音は控訴だが、控訴審の途中で連座制で失職それは最悪のパターン。党からの圧力云々はこの際どうでも良い。我が身を思うと今辞職するのが多少なりともまし。引用は、「河井夫妻ショックの最悪な後始末」(政界地獄耳、2/4)から。そもそも、なぜ、岸田派の地盤で彼女は出馬したのか。広島県連に推されたのではない。刺客というのが専らの噂。

改選数二の参院広島選挙区は自民党と旧民主党系が議席を分け合い、当初、現職の溝手顕正元国家公安委員長を公認していた自民党は、党本部主導で案里議員を二人目の候補として擁立した。党本部の案里議員への肩入れは表向き二議席独占が狙いだが、当時首相だった安倍晋三氏に批判的な溝手氏の追い落としが真の目的ではなかったか。

東京新聞の社説「案里議員辞職 政権の関与も究明せよ」(2/4)から。岸田派の溝手、前首相の安倍、両氏の確執は広く知られている。結局、党本部主導での擁立、党本部の肩入れは奏功し、みごと「追い落とし」に成功。投入された1.5億円もさぞ効いたろう。これで前首相の私怨は晴らされたか。ならば刺客はもう用済み。ぼろ雑巾のように捨てられる。腹癒せに、法廷で何もかもぶちまけてしまえば良かったのに、と思うけれど、そうもいかないんだろうな。

社説は、今朝までに東京含め5紙が書いている(朝毎東産読、2/4,5)。

案里被告に有罪判決(サイト内)、“仁義なき戦い” 敗者は誰か(2019/7/24)

「背景には、中国」

ミャンマー政変。六紙が揃って社説に書いた(朝毎東産経読、2/2,3)。「背景には、人権や民主化などは求めずに支援をふりまく中国の影響力の広がりがある」(朝日)。「中国はこれを機にミャンマーへ接近しかねない」(産経)。内政不干渉を盾に、「軍政を国際社会の圧力から守ろうとするだろう」(読売)。「ミャンマーは、東南アジアとインド、中国を結ぶ要衝」(毎日)。

隣の大国はこちらにも顔を出す、英国TPP申請。この題材の社説は、今朝までに4紙(読産毎経、2/2-4)。「対英交渉で、基準を緩める前例を作ると、中国加盟に例外を設ける口実とされかねない」(産経)。ひと度、条件を緩めるとおれもおれもと言って来る国が出るので、「英国には、すべてのルールの受け入れを求める必要がある。」「中国は高水準の自由化に対応するのは難しい」(読売)と見られており、「加盟のハードルは高い」(毎日)。

ミャンマー、狙い澄ましたクーデター 直前に中国と接触(2/3)

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