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2024年01月の記事は以下のとおりです。

名探偵の誕生

そもそも人間の頭脳というのは、家具を収納する小さな屋根裏部屋みたいなもので、自分が選んだ知識だけをしまっておくところだ。

余計なものを仕舞い込むと、肝心のものが、はみ出たり、ごちゃ混ぜになったり、いざという時に取り出せなくなる。引用は、Eテレの「100分de名著」選“シャーロック・ホームズスペシャル”(1) 名探偵の誕生、から。初回放送 2023/9/4。

先週土曜日に、25分×4回、計100分が一挙に再放送された。副題とその回で採り上げられた挿話を並べておこう。1) 名探偵の誕生、「緋色の研究」、2) 事件の表層と真相、「赤毛組合」と「唇のねじれた男」、3) ホームズと女性、「ボヘミアの醜聞」と「サセックスの吸血鬼」、4) 人間性の闇と光、「ボール箱」と「ボスコム谷の謎」。

どれも何度か読んでいるけれど今回の解説を聞いたらまた読みたくなった。まずは「緋色の研究」から。

# 「100分de名著」選“シャーロック・ホームズスペシャル”(Eテレ、1/13 14時-)、講師)京都大学大学院教授・廣野由美子、司会)伊集院光、安部みちこ、朗読)山寺宏一、語り)小口貴子

線香で住宅全焼

故田中角栄元首相の旧邸宅で起きた火災で、全焼した火元の2階建て建物を実況見分した結果、1階の仏壇に供えられた線香が原因とみられると報じられた。

やはり出火原因は線香だったんだな。nikkei.comの「線香、見えない大火事リスク 田中角栄旧邸も? 防ぐ手は」(1/13)から。

火事があったのは今月の8日。帰宅後にラジオのニュースでその火事のことを知った。火元の建物内で「線香あげた」云々とアナウンスされるのを聞き、あっ、と声が出た。作業場の蚊取り線香を消し忘れたことに思い当たったのだ(那覇では1月でも蚊が出る)。

自宅の窓から、すぐ近くの作業場の方を見た。火の手は上がってなかったのでとりあえず安心した。同僚に訊ねると、消えていることを確認したと言う。我々が帰る時には線香一巻き燃え尽きていたのだとか。なんだそうだったのか。

火力が弱いと線香を軽く見るわけにはいかない。今回の火事では二階建てが全焼し、ほかも合わせるとおよそ800平方メートルが焼けた。「東京消防庁によると、2018年から22年の5年間で、仏具用の線香が火元になった火災は33件あった」とか。桑原桑原。

旧田中角栄元首相邸が全焼 真紀子氏「建物内で線香あげた」(1/8)、線香、見えない大火事リスク 田中角栄旧邸も? 防ぐ手は(1/13)、NHKきょうのニュース(ラジオ第1、1/8 19時)

自民刷新本部の本気度

自民党は、政治刷新本部を新設し、11日に初会合を開いた。政治資金パーティーを利用した裏金づくりの再発防止策や派閥の問題点などを検討する。

在京六紙は、12日、一斉に本件を社説で採り上げた。ざっと見てみよう。

「自民党は腐敗体質との決別を行動で示せ」(日経)。1988年に発覚したリクルート事件などをきっかけに、政治とカネに関する法改正を繰り返して来た。「にもかかわらず不正が後を絶たないのは由々しき事態といえる」。

「改革大綱を踏まえて議論せよ」(読売)。自民党が1989年に策定したその大綱で「閣僚は在任中、派閥を離脱すると掲げ」たが、それ「さえ守られていない。首相も、批判を受けながら、総裁就任後2年以上、岸田派の会長にとどまっていた。まずは自分たちで策定したルールを守ることから始めるべきだろう」。「本気度を疑いたくなる」。

「小手先で済ますつもりか」(毎日)。政治刷新本部は、麻生副総裁、茂木幹事長ら「主要派閥の会長が要職を占め」る。「派閥領袖を重用した人選からは改革への意欲が伝わってこない」。

「本気度を疑う」(朝日)。「そもそも、本部の役員38人のうち、裏金事件で強制捜査の対象となった安倍派が、最多の10人を占めていることが驚きだ」。

「抜本改革なしに未来ない」(産経)。「自民や政権が厳しく批判されているにもかかわらず、党内の改革機運が乏しいのは疑問だ。若手・中堅議員の多くは、年末年始に地元で有権者の厳しい声を聞いたはず」。

「脱派閥の熱意を感じぬ」(東京)。本部長の岸田首相は「派閥と政治資金パーティーの存続を前提としており、抜本改革の熱意に欠けると断じるほかない」。通常国会が26日に召集される前に「改革の具体案を示していないのは自民党だけ」。

という具合に、「本気度を疑う」、「本気度を疑いたくなる」、「熱意に欠ける」、「意欲が伝わってこない」、「改革機運が乏しい」、「腐敗体質」、と六紙社説は書く。

さて、1/8週の六紙社説は、そのほかに、裏金で池田元副大臣逮捕、成人の日、能登半島地震関連、人的ミスによる事故防ぐには、国が辺野古工事を強行、中東危機拡大、陸自幹部ら靖国参拝、台湾与党頼氏当選などを話題にした。

六紙社説(サイト内)。総裁直属の「政治刷新本部」も派閥のバランスを見ながらの再選戦略(政界地獄耳、1/6)

ヤマザキ×ルイージ

私は私のやり方しかできない。誰かの真似をしたいとは思わない。

指揮者の理想像はと尋ねられてファビオ・ルイージがそう答える。「ヤマザキマリ×ファビオ・ルイージ」お二人のインタビュー番組を観た。これも、NHKプラスで。

誰かの真似をしない、それは自信の表れのように思うけれど、彼はこんな風に続ける。いつでも私は疑心暗鬼に満ちていて自信を持てない。間違っていないか常に不安だが、自問自答し続けるのはいいことだと思う。何より、謙虚さが大切ではないだろうか、と。

国際的に活躍する指揮者が謙虚さを語るなんて、ちょっと驚いた。

ポストは巡り合わせ大延長情熱を追うルイージ(いずれもサイト内)。スイッチインタビュー「ヤマザキマリ×ファビオ・ルイージ」EP1(NHK教育、1/6 1:15)

今朝の秋

まったく何にもありゃしない。私が会社でしたことなんて、どうせすぐに、みんな忘れられちまう。

男はぼそりと言う。いくつもプロジェクト抱えて、がむしゃらに働いた。が、死の床についた今、そんなもの何の意味もなかったと嘆息する。おまけに家庭も犠牲にして、妻から離婚を持ちかけられてもいる。いったいおれの人生は何だったんだ、と。

ドラマ「今朝の秋」がNHKプラスにあったので観た。初回放送(1987/11/28)の時に続いてこれが2度目。36年ぶり。

その男に扮するのは杉浦直樹(1931-2011)。彼の好演が光る。父親役は笠智衆。ほかにも杉村春子、倍賞美津子、樹木希林と芸達者が揃っている。

戦場は遥かになりて(サイト内)。山田太一さんをしのんで ドラマスペシャル「今朝の秋」(NHK総合、2023/12/30 0:45-)、「去る者は日々に疎し」

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