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2020年12月の記事は以下のとおりです。

菅首相の言葉は響いたか

今朝(12/5)、六紙は揃って、臨時国会閉幕と首相記者会見について社説に書いた。菅首相の答弁や姿勢に対する評価は、各紙、かなり低い。それはタイトルに表れている。内容たるや、政権に対して「反」の側は言うに及ばず、「親」の側も褒める点を見付けられなかったのだろう、散々だ。あの首相会見だ、及第点には程遠い。(コロナ対策)「新たな対策も方針も示さなかった」(産経)、「感染抑止で後手に回っている」、(学術会議の件)「食い違いは、依然として説明していない」(読売)。

  • 臨時国会閉幕 国民を向いているのか(朝日)
  • 臨時国会閉会へ 立法府軽視も継承された(毎日)
  • 臨時国会閉会 「ウソ」「カネ」は不問か(東京)
  • 菅首相記者会見 危機の克服へ明確な方針示せ(読売)
  • コロナ対策 菅首相の言葉は響いたか(産経)
  • 国会は難局打開へさらに役割を果たせ(日経)

ただ、産経はどうしても「親」の姿勢を示したいのか、(首相はGoToを推奨しているが今は感染防止のため移動を抑えよと呼びかけるべきだった)「君子は豹変してもよいのである」と最後に書いている。これには笑った。

# 臨時国会閉会 見えてきた課題と展望(NHK時論公論、12/4)、GoTo微修正 泥縄対応では感染抑止できぬ(赤旗、12/3)、桜から鶏卵へ カネにまみれる政権(政界地獄耳、12/3)

弦楽器専門店の工房から

比較的硬くて比重の高い楓材=正確にはヨーロピアン・メイプル(比重:0.65程度)を裏板、横板に使用し、前面には軽くて良く響くスプルース材(比重:0.45程度)を響板としています。

ヴァイオリンの材料の話。指板などには黒檀やローズウッド、弓にはフェルナンブーコなど比重1.0を超える熱帯原産材を使う。魂柱はスプルース(マツ科トウヒ)。堀酉基著「老舗弦楽器専門店の工房から」(せきれい社、20年)から(p62)。副題、聞けそうで、聞けないヴァイオリン技術の話。元は、雑誌「サラサーテ」の連載。

スクレーパー:西洋木工特有の刃物。鋼板の僅かな引っかかりによって木地を削る。堅い木の表面や曲面などを仕上げるのに適している。バニッシャー(Burnisher):スクレーパーの刃にカエリを付けるための工具のこと。「道具の話」(p36)の脚注から。

雑誌「サラサーテ」

  • 2020/12/04 06:39
  • カテゴリー:音楽

あの人と別れた夜はただ何となく面倒くさくて、さよならバイバイ言っただけなのに

面倒くさいという表現が歌詞に出て来るんだな。「フランチェスカの鐘」から。堀内敬子さんの唄が上手い。NHK連続テレビ小説「エール」(120)、最終回のこの日、ドラマは進展せず、出演者が古関裕而の曲を唄う。Yahooニュースでこの特別編のことを知って、NHKプラスで観た。

【連続テレビ小説】エール(120)11/27(金)8:00-8:15、「とんがり帽子」古川雄大/井上希美/小南満佑子/子役のみなさん、「モスラ」井上希美/小南満佑子、「福島行進曲」古川雄大、「船頭可愛いや」山崎育三郎/ギター中村蒼、「フランチェスカの鐘」堀内敬子、「イヨマンテの夜」吉原光夫/BREEZE(小菅けいこ/田村麻由/中村マナブ/磯貝たかあき)、「高原列車は行く」薬師丸ひろ子、「栄冠は君に輝く」森山直太朗/山崎育三郎、「長崎の鐘」二階堂ふみ

番組の最後は「長崎の鐘」、これを聴いてある方のことを思い出した。伝説の開発マン、仮に高雄さんとしておこう。就職してまだ研究所勤めだったおれは、本社の高雄さんに電話をした。30年ほど前のことだ。当時、面識はなく、ただ部署と名前を知っていた。

シンガポールで製造する大事業を企画したのは彼(高雄さん)だった。顧客や政府との交渉もやった。それを終えると別の領域へ挑む。○○事業を一から立ち上げたのだった。一人で二つの事業部の礎を築いた開発マンはそうはいない。92年10月6日、高雄さんへ電話をかけ、ある提案について聞いて欲しいと頼んだ。彼は、すぐ午後に来いと言う。私は、取るものも取り敢えず急いで出かけた。案件は、新しい概念の○○で、私が所属する研究所や事業部には興味を持ってもらえなかった。規模は小さくない。なかなかいいかもと自分では思っていたが、説明し終えると、一刀両断、「お前の話はおもろない。けど、よお来た。酒飲ましたる」と、キタの新地へ連れ出してくれた。店の名前は、確か福喜多だった。そこで高雄さんは、色んな話を聞かせてくれた。細かいことは忘れたが、とにかく大志を持てと教わったことを覚えている云々

と書いている(「御守り」、10/1/20)。お店にカラオケがあり、彼が唄った曲が「長崎の鐘」だったのだ。新地の夜から十年ほど経ち、おれは転職しようかどうしようかと悩んでいた。そんな頃、誰かが、高雄さんが辞めた、定年まで何年もあるのに、と教えてくれた。それを聞いておれもその会社を辞める決心がついた。場を変えることを躊躇うな、機会を追え、あの鐘を鳴らすんだ、高雄さんにそう言われているような気がした。

古関裕而のバック音楽集(サイト内)。「エール」最終回 本編歌っていない“昌子さん”堀内敬子は「フランチェスカの鐘」劇団四季出身の実力披露(10/26)。あの鐘を鳴らすのはあなた|Wikipedia

中国がTPP参加?

習氏がこのタイミングでTPPへの参加に言及したのは、米国のバイデン次期政権の発足をにらんだ政治的な意味合いが大きいのではないか。

社説「中国はTPPの要件を満たせるのか」(nikkei.com、11/29 19:05)から。先のAPECで、中国の国家主席がTPPへの参加を積極的に検討すると明言した。アメリカがTPPに復帰するかもしれないので、それより先に表明して牽制しておきたいのだろう。言うだけで参加の実現性はかなり怪しい。六紙朝刊の社説では、タイトルを見てこの関連と判るのは、ここ二週間ほどで日経含めて3件ある。

  • 中国のTPP検討 習氏が送る秋波に乗れぬ(産経、11/22)
  • 中国はTPPの要件を満たせるのか(日経、11/30)
  • 中国とTPP 厳格なルールを守れるのか(読売、12/3)

このTPP参加は、良い子ぶる作戦にも見える。五中全会でのカーボン・ニュートラルの話もそうだろう。今年、中国は、ウイルスを撒き散らし、南シナ海でごそごそやって、香港も痛めつけた。あくどいマスク外交というおまけ付き。これらの悪行で、だいぶ評判を落とした中国が、ちょっとでも挽回しようと、TPP参加やカーボンどうのこうのと世間の受けの良い話を言いたくなる気持ちは判らないでもない。

いっそ米国と仲良くしますとでも言えばいいようなものだが、まさかそんなこと口が裂けても言えない。それどころか、五中全会では、米国との対立を念頭に、国家主権を防衛する戦略能力を高めることを確認した。一党独裁で国家資本主義というユニークな体制の国だ。米国と仲良くするなんて土台無理な話なのかもしれない。覇権持ちたいんだろう、軍も強くしたいんだろう。ナイフ持って見せびらかしても、無暗に振り回すなよ。

中国、外需依存から内需主導型へ移行目指す 五中全会が閉幕(10/30)

百年前の山を旅する

  • 2020/12/02 06:37
  • カテゴリー:読み物

今、われわれは奥多摩駅から青梅まで歩くという発想そのものがない。鉄道が延び、車道ができ、昔の道がなくなってしまったため、われわれに歩くという選択肢そのものがなくなってしまったのだ。発想がなければ行為はなく、行為がなければそれにともなう感情もない。

服部文祥著「百年前の山を旅する」(東京新聞出版部、10年)から(p97)。著者自身による「サバイバル登山」の紀行文をいくつか集めた一冊。古道や廃れてしまったルートを、当時の装備や食料を携えて歩きそして登る。例えば、ウェストンらが初登攀(1912年)した奥穂高岳南壁ルート。島々から徳本峠を越えて上高地へ入り、岳沢をつめて南稜から奥穂高岳へ登る。

第4話の「鯖街道を一昼夜で駆け抜ける」では、「京は遠ても十八里」の小浜街道いわゆる鯖街道を歩いて、実際にサバを京都まで運ぶ試みを行っている。福井県小浜の魚市場でサバを買う。これが若狭で獲れたのではなく、宮城県金華山沖から回って来たものだった。日本産ならまだしも、今や、街角で売っているのり弁当や定食屋の焼き魚定食などそれらのサバやアジのほとんどは、随分遠くからやって来る。サバならば、例えば、ノルウェーで水揚げされ、タイで加工された後に日本に運ばれる。現代の鯖街道は、三千里にも及ぶ(8.6千キロと4.3千キロ、計1.29万キロ)。

旅人の表現術(サイト内)。ウォルター・ウェストン|Wikipedia。石丸謙二郎の山カフェ「山びとの生き方~服部文祥さん」(NHKラジオ第一、11/21 8:05-)

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