弦楽器専門店の工房から
- 2020/12/05 07:08
- カテゴリー:工芸・美術
比較的硬くて比重の高い楓材=正確にはヨーロピアン・メイプル(比重:0.65程度)を裏板、横板に使用し、前面には軽くて良く響くスプルース材(比重:0.45程度)を響板としています。
ヴァイオリンの材料の話。指板などには黒檀やローズウッド、弓にはフェルナンブーコなど比重1.0を超える熱帯原産材を使う。魂柱はスプルース(マツ科トウヒ)。堀酉基著「老舗弦楽器専門店の工房から」(せきれい社、20年)から(p62)。副題、聞けそうで、聞けないヴァイオリン技術の話。元は、雑誌「サラサーテ」の連載。
スクレーパー:西洋木工特有の刃物。鋼板の僅かな引っかかりによって木地を削る。堅い木の表面や曲面などを仕上げるのに適している。バニッシャー(Burnisher):スクレーパーの刃にカエリを付けるための工具のこと。「道具の話」(p36)の脚注から。