浪花少年探偵団
- 2019/04/16 21:30
- カテゴリー:読み物
ほんまにようゴタゴタに巻き込まれまんな。体質でっか?
東野圭吾著「浪花少年探偵団」(講談社文庫、91年)から(p138)。大阪弁の会話を楽しむことができる。「夫婦善哉」のようだ。
#前線の影響で雨。走り梅雨だ。
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2019年04月の記事は以下のとおりです。
ほんまにようゴタゴタに巻き込まれまんな。体質でっか?
東野圭吾著「浪花少年探偵団」(講談社文庫、91年)から(p138)。大阪弁の会話を楽しむことができる。「夫婦善哉」のようだ。
#前線の影響で雨。走り梅雨だ。
時々この曲が聴きたくなる、ドボルザークの弦楽四重奏曲第12番ヘ長調「アメリカ」。LP 時代は、プラハ弦楽四重奏団の演奏を聴いていた。70年代の録音だ。気に入っていたので、他の盤は不要だった。実際、経済的理由もあって、この曲はこれ一枚しか持っていなかった。が、CD に切り替わっても、なぜか、同じ演奏の盤は買い直さなかった。買い求めたのは、ハーゲン弦楽四重奏団の演奏(86年)だった。店頭に並んでいるのを見て、衝動買いしたような記憶がある。以来、浮気せず、他には手を出さなかった。特に不満はない、すっきりとしたいい演奏だ。先日、東欧の、できれば、チェコの人たちの演奏を聴いてみようと、パノハ弦楽四重奏団の演奏(84年)を聴いてみた。これが素晴らしい。これからはこれ中心に聴くことになるだろう。
ヤナーチェク晩年の室内楽曲。このモラヴィアの偉大な作曲家が、70歳になって、十代の頃の幸せな日々を思い出して(inspired)書いた、そんな事情がスコアに記されている。彼の晩年の曲のいくつかがそういう懐古的な傾向にある中、この曲のタイトルは、ずばり、「青春」(チェコ語 Mládí、英語 Youth)と題されている。
おれが最初に聴いたヤナーチェクがこの曲だった。高校時代のことだから、40年も前の話だ。曲の楽器編成が、フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット、そしてバスクラリネット。つまり、木管五重奏にバスクラを一つ加えた六重奏。木管奏者にとってこの曲は、どちらかと言うと、鑑賞する、よりは、演奏する対象だ。この曲でヤナーチェクを知った、そういう木管奏者は少なくないと思う。金管奏者にとってその位置にあるのは「シンフォニエッタ」だろう。冒頭のファンファーレだけを取り出して演奏することはままあることなので。
手元にある「青春」の音源の内よく聴くのは二つの演奏、Holliger (Ob) や、Thunemann (Fg) らの Basel Ensemble(86年)と、Quintette à vent Claude Debussy(96年)。後者ではバソンの音を聴くことができる。ただし、その音色はファゴットにかなり近い。奏者の好みだろうか、実際、その奏者 Laurent Lefèvre は、後にファゴットに転向してしまったらしい。
この曲のスコアは、IMLSP に登録されている。こちら → Mládí (Janáček, Leoš)。ここには Soni Ventorum Wind Quintet による音源(72年)もある。終わりに拍手が入っている、ライブ収録なのだろう。音質に難あるが、演奏は悪くない。
昨夜、N響がヤナーチェクの「シンフォニエッタ」を演奏していた。第1909回定期公演Aプログラム、ヤクブ・フルシャ指揮(NHK-FM 生中継、4/13 18時-、NHKホール)。第一楽章のファンファーレ、その後半が、上手く処理されておらずくどい。指揮者の責任だ。残りの楽章は聞き流した。
ラトルがロンドン響と演った同曲を、今年初めにラジオで聴いた(NHK音楽祭2018、9/27収録)。これは素晴らしかった。「1Q84」を読み終えてヤナーチェクの曲を聴きたくなった際、まずこの録音を取り出して聴いた、マッケラスでもなく、セルでもなく,小澤でもなく。
# Leoš Janáček (1854-1928), Jakub Hrůša (1981-), Simon Rattle (1955-)
バッハのこの長大な曲集(第1巻 BWV846-869、第2巻 BWV870-893)をチェンバロの演奏で聴いてみた。Léon Berben という奏者の録音(99年)。かつて、ピアノ版の LP を持っていたが、その奏者は、どうしても思い出すことができない。おれにとって馴染みの薄い音楽だったのだ。部分的には、例えば、第2巻の12番(f, BWV881)など悪くないと思える曲もあったのだが。80年代後半以降、CD の時代になっても、誰の演奏にせよ買い求めることはなかった。また聴く機会がやって来たのは随分経ってからのこと。まだ東京に居る頃、図書館の棚にある CD が目に留まり借りて来たのだ。これもピアノの演奏で、バレンボイムによる第2巻だった。検索するとポリーニの第1巻があったのでそれも借りた。これらを聴いてみても、やはり、特に心に残るようなことはなかった。先月、バッハのリュート音楽を、リンドベルイによるリュートの演奏で聴いた。これまでギター版でしか聴かなかった音楽が少し違って聴こえた。もしかすると、平均律クラヴィーア曲集も、ピアノではなくチェンバロによる演奏を聴くと親近感を覚えるかもしれない、そう思って、今回 Berben の演奏を聴いた。確かに違う。音色の違いはもちろんあるが、それより何より、一層、手強い感じがする。ちょっと親しみが湧きそうにない。
# Léon Berben (1970-), Daniel Barenboim (1942-), Maurizio Pollini (1942-)