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2021年08月の記事は以下のとおりです。

極大射程

  • 2021/08/16 06:16
  • カテゴリー:読み物

ほかの誰でもない、真の敵は自分自身の心臓だった。それはボブにもコントロールできず(誰にもコントロールできはしない)、身体の各部分に気ままに裏切りのメッセージを送りだす。まさに肝心かなめの瞬間に、心臓はその持ち主を裏切り、様々な形態の悲劇を引き起こす恐怖の稲妻を放つことがある。

脈動する物理的な存在のことだけを言っているのだろうか。スティーヴン・ハンター著「極大射程」佐藤和彦訳(新潮文庫、1999年)から(上巻、p76)。

溶接(上211)、良いアイデアは単純(上292)、ヘンリー・ソロー(上338)、わずかを求めるもの(下93)、才能の怖さ(下206)。

文庫100冊ボブ・リー・スワガー三部作(いずれもサイト内)

[ 朝刊休刊日 ]

タリバン復権か

今年4月、六紙は揃って、米軍アフガン撤収を社説で採り上げた(4/16-20)。その後、撤収が進むにつれて、反政府勢力タリバンが復活し、支配地域を急速に広げていることが伝えられて来た。この容易ならざる事態について、最近、社説はどう書いているだろうか見てみよう。本数は多くない。ここ一か月でわずか4本。

  • 米アフガン撤退 後始末が残されている(東京、7/20)
  • アフガン混迷 米中ロの協調が必要だ(朝日、7/25)
  • アフガン情勢 タリバンの復権を許すのか(読売、8/3)
  • アフガン情勢 タリバンの復権は悪夢だ(産経、8/12)

なぜ撤収するのか。介入の目的はテロ組織の掃討だった、「タリバンは米国との合意でテロ組織との関係を断つことを確約した」(産経)。「同時テロ20年の節目に米史上最長の戦争を終わらせる」(読売)。米国は、「アフガン問題よりも最重要課題である中国との競争に注力したい」(産経)

何が起きる。「タリバン復権とイスラム過激派の伸長は、中露にとっても、自国や周辺国へのテロの脅威を増す要因になる可能性が大きい」(読売)。いやいや、「タリバン復活でアフガンがテロの温床になるとの見方は早計」「懸念すべきは米軍の撤退に伴う混乱だ。米軍協力者はもとより、反タリバン系住民の難民化と国外流出が案じられる」(東京)

どうせよと。「今日の事態は軍事介入が失敗だったことを示している」「米国には介入の後始末を済ませる責務が課せられている」(東京)。米国は、中露に対し、「アフガニスタンを「共通の関心のもとで協力できる分野の一つ」と呼びかけている。その実行の時だ」(朝日)。中国は、タリバンと会談し、和平や復興について話し合った、「反政府勢力を一国の代表であるかのように遇して肩入れするのはおかしい。今は、戦闘をやめさせることが急務であるはず」(産経)。「中露はタリバンに対する影響力を米国との覇権争いの道具にするのではなく、地域の安定のために使わなければならない」(読売)。タリバンと関係の深いパキスタンや、イラン、トルコは、「いずれも米国との関係はぎくしゃくしているが、中ロは外交や経済面でパイプがある。国連などを通じて協調の枠組みをつくることも検討に値する」(朝日)

日本の役割については一切語られない。遠い国の出来事でしかないのだろうか。

8/9週の六紙社説は、東京五輪閉幕、IPCC報告書、入管収容者死亡、コロナ自宅療養増加、ニクソンショック50年、終戦の日などが題材になった。

「90日以内にアフガン首都陥落も」米政権分析か(8/12)、タリバン、首都カブールを包囲 北部要衝も攻撃(8/14)

Re: 文庫100冊

  • 2021/08/14 06:20
  • カテゴリー:読み物

塩沼亮潤の出家の動機を知って、あっけにとられた。「小学校五年生のころ、NHKのテレビ番組で比叡山の酒井雄哉大阿闍梨様の回峰行を拝見しまして、何かそれに吸い込まれるような気がして、自分の人生はこれだ、と思った」というのだ。

勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」(草思社文庫、2015年)から(p520)。塩沼亮潤、板橋興宗「大峯千日回峰行-修験道の荒行」(春秋社、2007年)が、千日回峰行に関する本の一冊として紹介されている。

引用にある「テレビ番組」は、1979年のNHK特集のことだろう。調べてみると塩沼亮潤大阿闍梨は1968年の生まれなので年次は符合する。あれを観て、千日回峰行を目指した人がいたんだな。私もその番組を観た。高校一年の冬休みだった。激しく心を動かされ、出家する決心をした。家族と進路について話し合った折に、それを果敢に伝えたのだけれど、母に泣かれ、父や兄に強硬に反対された。18歳のあの時、意志を貫ぬいていたら、果たして、どんな僧になっていたろうか。回峰行を実践することになっただろうか。

文庫100冊(サイト内)。NHK特集「行-比叡山千日回峰」(NHK総合、1979/1/5)。酒井雄哉|Wikipedia

遊☆戯☆王

「遊☆戯☆王」がタイトルにあるニュースを目にし、かつて同僚に頼まれたことを思い出した。これもドイツ勤務時代の話。

Yo-Gi-Yo カードなるものを、日本で買って来てくれまいかと言う。はて何のこと? と二人して Google で検索。正解は YU-GI-OH だった。オリジナルの日本語は「遊戯王」。子供が欲しがるのだけれど、こっちではかなり割高とか。がんばって探してくると約束した。玩具屋に行けばあるのだろうか?

ドイツから出張で日本へ戻る前に、そんなことを書いている(2004/4/30)。その同僚は、イタリア系ドイツ人で、おとつい書いたフランス系ドイツ人の彼女とチーム(南欧方面)を組んでいた。

帰国して某ビオラ弾きに相談した。売っているお店を教えてくれるとともに、彼の息子たちのお下がり(重複分)も分けてくれた。ドイツに戻ると、買って行った新品もさることながら、このお下がりが随分と喜ばれたのだった。

熱心にやっている人たちがいるんだな。そのニュースの意外さに驚いた。

「遊☆戯☆王をオリンピックの公式種目に」という請願が登場(7/30)|Gigazine。バイエル教則本(サイト内)

AD新薬の課題

老いという人間の自然経過に逆らう部分もあり、この薬(の評価)は単に効果があるなしだけで語れない面がある

そんな話があった。「アルツハイマー新薬 アメリカの現状と日本への影響」真野俊樹(中央大学教授)▽マイ!Biz(NHKラジオ第1、8/11 6時台)から。

バイオジェン社が開発するアルツハイマー型痴呆治療薬が、6月に米国で承認された。深刻な病気なので早期に治療を行うべきという社会的背景があり迅速承認となった。その背景が逆にバイアスとなり、承認が「100% 科学的じゃないんじゃないか」との声もある。治験を追加して検証(-2029年)するよう条件が付いた。値段が高いという問題もある。

アデュカヌマブ|Wikipedia。薬食審 7月28日に第一部会 新薬5製品を審議 フォシーガのCKDの効能追加など(7/14)、慢性腎臓病の治療薬 国内で初承認へ“患者は約1300万人”(8/2)

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