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2018年05月の記事は以下のとおりです。

木工藝

私の作る作品に対して使いにくいとか使えないとかの批評を聞くことがある。が、そもそも使いやすく使うためには作ってはいない。そのためには現代においては工業デザインという概念がある。工藝作品を使うためには使い手にある程度の訓練、素養が必要であり、工業製品の汎用性とは対極にある。

須田賢司著「木工藝-清雅を標に」(里文出版、15年)から(p205)。

休館前の県立図書館でこの本をぱらぱらめくっている際に、小林如泥の伝説に基づくという組立て式五勺枡の写真(p122、図20)が目に留まった。あらためて、市立図書館で借り受けてじっくりと読んだ。平鉋の各部の角度(p166、図68)などもありたいへん興味深い。書名のみならず、一貫して、旧字体の藝が使われている。著者が重要無形文化財保持者(人間国宝)であることを、略歴(p181)で知った。

相模国愛甲郡中津村

  • 2018/05/05 07:47
  • カテゴリー:読み物

公の文書にばかり頼っているととんだ間違いが起こりやすいです。公文書ほど確かなものはないというところに歴史の罠があるのです。私から云わせると、公文書ほど都合よく作られたものはないと云いたいですな。政府といいましょうか、権力といいましょうか、絶えずそういった側のほうに都合のいいように、勝手に歪曲されているのです。

松本清張全集38(文藝春秋、74年)に収載の「相模国愛甲郡中津村」(63年)から(p147)。この相模国愛甲郡中津村の外には、小さな旅館、たづたづし、晩景、月光、粗い網版を読んだ。この38巻は全集の短篇4に当たる。

著者の長編「球形の荒野」が日本経済新聞(3/8)の記事で紹介されているのを見て、最寄りの市立図書館で借り受けて読んだ。その際、松本清張全集が収蔵されていることを知った。球形の荒野のあとは、全集で何巻かを占める短篇を読み進めている。

短篇1から、西郷札、或る小倉日記伝、菊枕、張込み、火の記憶など。短篇2から、賞、ひとりの武将、疑惑、顔、共犯者、声、地方紙を買う女、一年半待て、鬼畜など。短篇3からは、支払い過ぎた縁談、二階、拐帯行、黒字の絵、真贋の森、装飾評伝、紙の牙、空白の意匠など。

首里まで徒歩30分

毎週水曜日、首里まで通っている。沖縄県立芸術大学附属研究所文化講座「琉球・沖縄の技術史」を聴講するためだ。4月から7月まで15回シリーズで開催される。

通うのに適当なバスの系統がない。辛うじて、安里から首里池端まで、系統14番が使える。首里城の丘へ、高度差百数十メートルを連れて上がってくれるのは助かる。が、乗車、降車いずれの際もバス停が必ずしも至便というわけではない。これなら、ゆいレールで行くのと変わらない。駅までの距離は似たようなもんだ。

では、運動を兼ねて歩いて行くか、となった。ちょうど 3.0km、片道30分の道のり。おおよそ安里川の川筋を辿り、ファミマ寒川店前の交差点から斜めに金城村屋を経て赤マルソウ通りへ上がる。川筋をもう少し先へ行って、金城橋の袂から石畳道の直登ルートもある。一度、雨が降りそうで、往路に系統14番を使ったことがあったが、それ以外は徒歩で通している。確かにいい運動だ。が、暑くなるにつれ汗のことが気になる。きのうは、気温26度に湿度90%、汗が噴き出た。帰りはいいとして、往きは、会場に着いたあと、しばらく汗を拭く羽目になった。

雷鳴と稲妻

  • 2018/05/03 07:16
  • カテゴリー:音楽

昨夜(5/2)11時半ごろから雨になった。徐々に激しくなり、雷を伴った。

那覇市のアメダス(北緯:26度12.4分、東経:127度41.2)
時刻 降水量 風向
23時 0.0mm 南西
24時 5.5mm 北北西
25時 0.5mm 北
26時 0.0mm 北

初めのうちは遠雷だったが、段々と音量を上げて来る。稲妻も部屋の中をぱぁと明るくする程になって来た。雷雲が、こちらに向かって来ているのだ。稲妻と雷鳴との間隔が短くなって行く。ついにはほぼ同時になった。これは近くに落ちたな、と思う程の大音響が轟き渡った。

シュトラウスの「雷鳴と稲妻」に、一度だけ、乗った(=オーケストラでの演奏に参加した)ことがある。この曲は、雷雲が近付いて来て、また遠ざかって行く、そう思って演奏するのが良さそうだ、幻想交響曲第3楽章ほどには写実的ではないにせよ、とその折に感じた。中間部のトリオで、稲妻(シンバル)と雷鳴(バスドラム)が大接近する。雷雲が頭上を通過する場面だ(推測)。

そう思って、あらためて手元の音源を聴いてみた。いくつかあるうち、その状況、雷雲が接近しまた離れて行くその状況、が目に浮かぶのは、Peter Guth 指揮の演奏だった。

  • John Georgiadis: London Sym Orch 1992
  • Peter Guth: Royal Phil Orch 1998
  • Christian Pollack: Slovak State Phil Orch 1998
  • Leonard Slatkin: St. Louis Sym Orch 1996

LED 電球の再配置

家の中に 100V の電灯がいくつかある。昔ながらの白熱電球、LED 電球、半々ぐらいだろうか。よく点灯する箇所を家人と協議の上で特定し電球の再配置を行った。最もよく使う(と思われる)書斎机のスタンドには、40W 相当 LED 電球を持って来た。P 社製のそれは、型番 LDA4LHEW2、消費電力 4.4W とある。

寿命は、LED 電球の方が40倍長いと聞いたことがある。wikipedia の LED電球の項を開いてみた。LED は、2万-8万時間、白熱電球は1000時間とある。なるほど数十倍だ。待てよ、比較対象の1000時間というのは、あの有名なカルテル(Phoebus cartel)で規格化された数字ではないか。この現代においても、あの密約が意識されて白熱電球が製造されている(いた)のだろうか。

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