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2019年12月の記事は以下のとおりです。

メルトダウン

  • 2019/12/02 06:37
  • カテゴリー:読み物

13日午後、下村はノートにこう書きとめている。「批判されても、うつむいて固まって黙り込むだけ。解決策や再発防止策をまったく示さない技術者、科学者、経営者」。東電と経産省保安院、原子力安全委員会を指した言葉だった。

やはりそうだったんだな。日本を崩壊寸前にまで追い込んだ大事故の折、国のリーダーに対してアドバイスする立場にあったのは、珍しい苗字のあの委員長はじめ、とんでもない連中だった。下村健一内閣審議官(当時)のノート、13日は、2011年3月13日のこと、福島原発事故の二日後だ。大鹿靖明著「メルトダウン」(講談社、12年)から(p116)。本書の副題は、ドキュメント福島第一原発事故。

この本を読んで思い出した、あの15日の朝、定期点検中で稼働していない4号機が「不意打ち」で爆発したのだった。米国は、剥き出しの使用済み燃料プールからメルトダウンしているのではないかと受け止めた。その日、フランス人は関東から退去するよう本国から呼びかけられる(p140)。相前後して、日本政府にも、関東全部「3000万人が避難する」最悪のシミュレーションがもたらされた。

# 共産党・吉井英勝衆院議員の問題意識(p47)、委員長はずっと「爆発はない」と明言(p95)、民営化路線の延長線上に電力自由化(p205)、甘利や細田ら自民党の「東電シンパ」さらに松永や細野、柳瀬ら経産省の「電力擁護派官僚」(p224)、浜岡原発停止要請後の朝日新聞の世論調査で首相の決断支持62%(p244)、「田坂は不思議な雰囲気のする学者」(p269)。藤沢久美 - Wikipedia

官邸から見た原発事故の真実

  • 2019/12/01 07:01
  • カテゴリー:読み物

安全設計において技術者が行っているのは、「起こり得る全ての事態を想定している」のではなく、「想定し得る全ての事態を想定している」に過ぎない

その背景にある二つの事情、想像が及ばない事態は生じる確率が低いとして生じる可能性を排除してしまう「確率論」、よしんばそれを想定し得たとしても、その対策にかかる膨大なコストが許容できない「経済性」。田坂広志著「官邸から見た原発事故の真実-これから始まる真の危機」(光文社新書、12年)から(p76)。

土木の専門家の間には、「〇〇年もの」という表現があると聞いたことがある。それは、耐久年数が〇〇年ということではなくて、〇〇年に一回の頻度でやってくる災害に耐えられるものであり、つまり、その年数を超えて稀にやって来るより大きな災害には耐えられないことを意味すると。

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