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2022年03月の記事は以下のとおりです。

アンリ・エレール

  • 2022/03/16 06:35
  • カテゴリー:音楽

先日久しぶりに楽器をケースから出した。虫干し。それ以来、ファゴット(バスーン)の演奏をあれこれ取っ換え引っ換え聴いている。目先を変えて、聴いたことがない演奏を求め、web上の音源探しを精力的に行ったりもした。一つ珍しいものを見付けた。エレールが吹くヴィヴァルディだ。

Antonio Vivaldi
Bassoon Concerto in d minor, RV481
Henri Helearts
Orchestre de la Suisse Romande
Ernest Ansermet
Recording November 1952

アンリ・エレール(Henri Helearts, 1907-2001)、往年のバソン奏者。バソンはフランス式バスーン。エルネスト・アンセルメ時代のスイス・ロマンド管弦楽団で主席をつとめていたので、同団の膨大な録音の中に彼の音色も記録されている。例えば、ラベル「道化師の朝の歌」(1960年)のソロは彼だろう。バソンらしい味わい深いソロを聴くことができる。

H, répertoire | Mon Musée Musical, Nouvelle Deuxième Partie、スイス・ロマンド管弦楽団|Wikipedia。バソンの名手アラール(サイト内)

天国でまた会おう

  • 2022/03/15 06:26
  • カテゴリー:読み物

環がひとつ欠けただけで、鎖は用をなさなくなる。

名士と見做されるには様々な条件を整えねばならないという話。しかし、この男、不正で金儲けしようと企てる。それが露見し没落。性根が腐っていたら外面をいくら取り繕っても何にもならない。引用は、ピエール・ルメートル著「天国でまた会おう」平岡敦訳(ハヤカワ・ミステリ文庫、2015年)から(上p170)。災厄の子供たち三部作の第一。次作も借りて来よう。

この「天国でまた会おう」上下巻を読んでいるちょうどその頃に、鎖と環の喩え話を二つほどwebで読んだ。両方ともサプライチェーン(バリューチェーン)に関する話題。

一つは、トヨタへのサイバー攻撃。本丸は対策十分でも、系列会社の「最も弱い輪」が攻められ、鎖が断たれてしまった。結果、部品調達ができず全工場の稼働を停止。記事はトーマス・リードの格言「鎖の丈夫さは、最も弱い輪によって決まる」を引いている。

もう一つは、イケアの持続可能な戦略優位。デザインや、製造、物流、販売、各々を最適化し自社で管理。すべての強みが「優れた鎖構造」を形成し、集客力の維持に繋がっている。

ピエール・ルメートルサイバー対策(いずれもサイト内)。トヨタの「弱い輪」が餌食に サイバー空間依然緊迫(3/4)、弱みが決める組織の成果 秀吉とイケアの「鎖構造」戦略(3/7)

減少するコロナ社説

新型コロナウイルス感染症、それに関連する社説が減って来ている。メディアが我々民衆の知りたいという欲求を満たすべく日々報道しているとするなら、我々がこの感染症がらみで知りたい事柄が減っているということだろうか。

在京六紙の社説から、タイトルにコロナの文字が有る無いに拘らずそれと判る記事を数えてみた。今年に入って減ったなあと感じてはいたけれど、それでも平均すると毎週10本ほどで推移していた。それが、2/21週、2/28週ともに、6本ずつとなり、先週の3/7週には、わずか2本になってしまった。

それに、その2本は、コロナの文字はなく見過ごしそうなタイトルだ。一つは、「国と地方の行政 危機に備えて連携を強めたい」(読3/8)。「コロナ禍で課題となった国と地方の関係が主な論点」とする地方制度調査会が議論を始めた。もう一つは、「薬の緊急承認 速やかな感染症対策を目指せ」(読3/11)。「ワクチンや治療薬の緊急承認制度の創設を柱とする医薬品医療機器法改正案」が今国会に提出される。

地道な活動が細々と伝えられている。地味だ。報道する側、受け取る側、双方にとって最早センセーショナルな話題ではない。「飽き」や「慣れ」なのかもしれない。それが社説の本数に表れている。

六紙社説(サイト内)。1/3週から2/14週までの7週間で計68本。

[ 朝刊休刊日 ]

ホンダとソニーの提携

ホンダとソニーがEV事業の提携で合意。日本経済新聞はこれを社説で採り上げた。「自動車産業の転換を象徴する」この提携は「ホンダが持ちかけたという」(経3/9)。

今年1月、ソニーがEVへ参入することを発表した。同社が手掛ける6つの事業、エレクトロニクス、半導体、ゲーム、音楽、映画、金融(保険)は、バラバラに見えて、実は「いずれもが自動車と関わりを持っている」。既存の自動車メーカーには、どれもが、さぞ魅力的なモジュールに映っただろう。「ソニーと組むのはどこか」と業界は鵜の目鷹の目。二か月経ち、ホンダが射止めたことが判明したわけだ。

ソニーのEV参入と同じ頃に、別のモジュールに関する記事を読んだ。大手銀が「銀行機能はモジュールになる」と宣言。楽天など今時のプラットフォーマーにとって、銀行はモジュールの一つに過ぎない。大手銀も負けじと対抗する。しかし銀行の場合、「外部の事業者と組んで価値を生み出せるか」どうかが勝負どころ。果たして、ソニーとホンダのように、耳目をひく協業は成立するだろうか。

さて、3/7週の六紙社説は、依然、ウクライナ情勢に多くの本数が割かれた。そのほかに複数紙が話題にしたのは、SMBC日興証券による相場操縦、日野自動車データ改竄、国際女性デー、日産ゴーン被告報酬隠し事件判決、東京大空襲77年、気候変動報告書、北方領土問題、韓国の次期大統領に尹氏、中国全人代閉幕、そして、東日本大震災から11年。

六紙社説、アジアのEV化(いずれもサイト内)。新しい車の価値を問うホンダとソニー(経3/9)、ソニーのEV参入が示す自動車の変貌(経1/11)、衝撃のソニー・カー 4つのキーワードで斬る(1/13)、「銀行機能はモジュールになる」三菱UFJFG亀澤社長(1/12)

64(ロクヨン)

  • 2022/03/12 06:25
  • カテゴリー:読み物

仕事は裏の裏まで知り尽くし、なのに妻のことは何も気づかないなんて、そんなものが人生と呼べるか

主人公は知っていながらずっと気付かないふりをしていた。引用は、横山秀夫著「64」(文藝春秋、2012年)から(p635)。読むのは初めて。NHKのドラマ(2015年、ピエール瀧主演)を観たからだろうか、何となく読んだような気になっていた。

事件の背景で、キャリアとノンキャリアの確執や、広報とメディアとの攻防が描かれる。その点、今野敏著「隠蔽捜査」に少し似ている。この「64」の方がだいぶ陰湿な感じが出ているようだが。

隠蔽捜査20年前の声(いずれもサイト内)。自分を俯瞰している自分(p234)。D県警シリーズ

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