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2018年06月の記事は以下のとおりです。

四千万歩の男

  • 2018/06/03 08:12
  • カテゴリー:読み物

忠敬は、17歳で伊能家の婿となった。

伊能家は佐原でも古い家柄の田地侍で、かたわら酒を醸造し、さらに商業も営んでいた。加えて忠敬の代になってから米穀の売買に手を染め、江戸の深川に薪炭問屋を出し、金貸しもはじめるというふうに商売の間口はさらにひろがり

日本歴史文学館22、井上ひさし著「四千万歩の男」<蝦夷篇>上(講談社、86年)から(p11)。忠敬は、ビジネスの才覚を示した。前出「伊能忠敬を歩いた」によると(p198)、現在価値換算で、入り婿時の資産3-4億円を、隠居時には40-45億円にまで殖やしたらしい。

伊能忠敬を歩いた

  • 2018/06/03 08:02
  • カテゴリー:読み物

50歳過ぎの後半生に、測量家、地理学者として名を成した伊能忠敬。彼は、どのような前半生を送ったのだろうか。まずは結婚前、

修身の教科書で忠敬が取り上げられた際に、後半生の成功を強調するために前半生の苦労を増幅して伝えたのではないか(略)。普通のこども以上の教育、すなわち読み、書き、ソロバンを習得できたことははっきりしている

地方の名家で生まれ、育ち、高い水準の教育を受けたようだ。引用は、佐藤嘉尚著「伊能忠敬を歩いた」(新潮文庫、01年)から(p88)。

木の椅子

建築家は予算や工期など、常に制約の中で仕事を進めています。その点で自分の能力が百パーセント発揮できないこともある。しかし家具のデザインは思う存分自分のアイデアを煮詰めることができる

という、建築家中村好文氏の言葉が紹介されている(p22)。「NHK 美の壺 木の椅子」(NHK出版、09年)にて。

藤井聡太が2手目を変えない戦略と情報選択

企業経営でも「あれもこれも」の選択が必ずしもベストではないという話を聞かせてもらったことがあるが、一脈通じそうだ。シンプルな戦略で結果を出し続けられるならばそれに越したことはない。

「藤井聡太」が2手目を変えない戦略と情報選択(18/5/21)から。今のところ、藤井7段は、後手番のとき初手に必ず飛車先の歩を突き、基本的に角換わりを目指す、というシンプルな戦略を採る。

一見シンプルに見えて、将棋の場合には体系化された棋譜に対する「膨大な研究」があり、経営の場合は長年の実績に基づく検証がある。有効な戦略を支える裏付けの奥深さでも一脈通じるように思う。

日経 BizGate のシリーズ「東大卒棋士のAI勝負脳」(片上大輔6段)の第4回。このシリーズは、なかなか面白い。

首里城への坂道

  • 2018/06/02 22:20
  • カテゴリー:読み物

首里に十字路や見通せるような真っ直ぐな道がないのは、「魔物」を通りぬけさせないためだ

と、古老の言葉を紹介している。与那原恵著「首里城への坂道 - 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像」(筑摩書房、13年)から(p5)。古都首里に限ったことではなく、那覇でそのような小路は、例えば、旧崇元寺の丘側エリアや、壺屋から牧志にかけて、などにも残っている。

副題が、この本の中身をよく表している。琉球文化のフィールドワーカー、鎌倉芳太郎、「彼以上に、琉球と対話し、観察し、記録した人間はいない。沖縄本島各地、宮古・八重山・奄美の島々をくまなく歩き、琉球のすべてをとらえようとした彼がテーマとしたのは、芸術、文化、歴史、民俗、宗教、言語など、幅広いことも、ほかに例をみない。」

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