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2020年09月07日の記事は以下のとおりです。

棹差す

自民党の総裁選挙で選ばられた新総裁がほぼ自動的に総理大臣に指名される、その流れに逆らうようで、という趣旨で、その流れに棹を差すようで、と申し上げた

「棹差す」の誤用をリスナーから指摘され、大越健介キャスターがそんな風に弁明の上、訂正していた。三宅民夫のマイあさ!(NHKラジオ第一、9/3)にて。確かに、この用語は誤用されやすい。文化庁がマークしているほどだ。今回、メディアそれもNHKの記者が逆の意味で使うのを聞いてちょっと驚いた。

なぜ誤用されるのか、その推測される原因として、「水をさす」との混同、と文化庁は指摘している。それはありそうだ。それと、夏目漱石が用いた表現が一役買っているような気がする。あの有名な「情に棹させば流される」だ。この箇所を読むと、川底に棹を突きさして舟を止めようとするのに流されてしまう、という情景が目に浮かぶんじゃなかろうか。少なくともおれは最初そんな風に感じた。

情に棹させば云々は、初期の名作「草枕」(1906年)に、「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ」と3点セットで登場する。これに関連する記載が、漱石の講演録「文芸の哲学的基礎」(1907年)にあることを何年か前に知った。没後100年か生誕150年、どちらかの年だったと思う。

# 夏目漱石(1867-1916)、「流れに棹さす」の意味|文化庁、夏目漱石「草枕」「文芸の哲学的基礎」|青空文庫

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