廃墟となった戦国名城
- 2020/10/17 06:56
- カテゴリー:読み物
澤宮優著「廃墟となった戦国名城」(河出書房新社、10年)を読んだ。三か所に付箋を貼った。
- それまで寺社にしか使われなかった「瓦を葺き、石垣を積み、高い塔を建てる技術」を、信長は初めて城の建築に活かした(p26)。その城が安土城だった。
- 肥前名護屋城の石垣をわざわざ壊して、それを、朝鮮からの使節に見せた。V字状に派手に壊しておいた。「石垣は隅を壊せば、作り直せませんが、隅と隅の間をV字に壊す場合は後に作り直せる」(p94)。
- 彦根は県庁所在地にならなかった。「日本全国で三十五万石の城下町が県庁にならなかった例はほかに」ない。井伊直弼の彦根藩に対する、明治政府のアンチ井伊の態度が現れている(p192)。
# 澤宮優「戦国廃城紀行-敗者の城を探る」(河出書房新社、10年)