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名もなき町の殺人

  • 2022/09/08 06:27
  • カテゴリー:読み物

一般的に人間は、何かを想像しながら話そうとすると目が右上を向きやすい。逆に事実を思い出しながらだと左上を向く。極めて大雑把にいうと、嘘をつく時は右、本当のことをいう時は左だ

探偵役の神尾武史が言う。なかなかユニークな人物だ。東野圭吾著「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」(光文社、2020年)から(p294)。家人が図書館から借りて来ていたのでこれ幸いと読ませてもらった。

武史は巧みな話術で様々な情報を相手から聞き出す。新潟県生まれのあの有名な宰相も同じ手を使ったのだろうか。「えぇと君は」「はい、○○です」「それは判っている。下の名だよ」「はい、△△です」「そうそう○○△△君だったね」と、さも、相手のフルネームを覚えていたかのよう。実は相手に言わせている。一度聞いた名前を忘れない、それが人心掌握の基本だとか。忘れてしまっていても、そう気取られずに、また言わせる。その話術こそが基本の基本かもしれない。

東野圭吾(サイト内)。腹上死(p129、現在分詞・動名詞)

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