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キーワード「鈴木俊幸」の検索結果は以下のとおりです。

べらぼう(34)

おれも、お前と同じ成り上がりであるからな。(これまでは)持たざる者には良かったかもしれぬ。けれど持てる側からしたら憤懣やる方ない世でもあったはず。今度はそっちの方が、正反対の世を目指すのは、まあ、当然の流れだ。

失脚した田沼意次(渡辺謙)は蔦重(横浜流星)に向かって言う。NHK大河ドラマ「べらぼう」(34)「ありがた山とかたじけ茄子」(9/7)から。

日曜日のこの日(9/7)、ドラマでは田沼意次が、現実世界では石破首相が、表舞台から姿を消すことになった。

岸田政権はだいぶ左寄りだった。右側の人たちからすると「憤懣やる方ない」政治だったろう。さあ、ポスト岸田は右だ、という時に首相になった石破さんは、案の定、降ろされてしまう。次は「正反対の」右寄り政権となるだろうか。キツネ目の女が担がれるのか。

さて、「べらぼう」のこの回の最後に、朋誠堂喜三二作の黄表紙「文武二道万石通」が登場した。これについては、鈴木俊幸教授が、お武家の世界を茶化したお話で、随分、売れるのだが、それがために喜三二たち戯作者は活動がし難くなって行く、と話していた。

ドラマ「べらぼう」は、そして日本の政治は、どうなっていくだろうか。

べらぼう石破首相 辞任表明「石破やめるな」(いずれもサイト内)。「蔦屋重三郎のまなざし」第4回▽日曜カルチャー(NHKラジオ第2、4/27 20時)【出演】中央大学教授…鈴木俊幸

べらぼう (29) (30)

この「江戸生艶気樺焼」ってのは、黄表紙っていう文芸の最高峰

と、鈴木俊幸教授(中央大学文学部)が絶賛する。NHKラジオの日曜カルチャー「蔦屋重三郎のまなざし」第3回(4/20)にて。読みは「えどうまれうわきのかばやき」。

文学史の教科書にも載り、タイトルはよく知られている。が、高校の古文では、ほとんど採り上げられない。機知に富んだ滑稽が判り難い。文章と絵の双方を併せて読み解く必要がある。それに、何と言っても、遊郭や女郎が登場する。そんな事情があって、国語科の先生には決して教えやすい題材ではないからだ。

大河ドラマ「べらぼう」第29回では、山東京伝作「江戸生艶気樺焼」が、蔦重の文芸サロンの中でどのようにして生まれて行ったかを描いていた。そのストーリーが劇中劇で再現される際、演じるは「べらぼう」本編の役者たち。それがなかなか洒落ていた。

「江戸生艶気樺焼」が刊行されたのは、天明5年(1785年)だった。

続く第30回、その「江戸生艶気樺焼」は大いに売れているようで耕書堂は大盛況。田沼意次の側近、三浦庄司(原田泰造)は、その他にも、芝全交「大悲千禄本(だいひのせんろくほん)」や、唐来参和「莫切自根金生木(きるなのねからかねのなるき)」なども人気を博していると述べていた。

ドラマの中で、蔦重は、狂歌絵本の出版に力を入れ始める。これから、益々、おもしろいことが起こりそうと思わせてくれるわけだが、鈴木教授によると、実際、狂歌や戯作などの文芸の流行は、天明5年か、6年くらいにピークを迎えるのだとか。

べらぼう鈴木俊幸(いずれもサイト内)。「蔦屋重三郎のまなざし」第3回▽日曜カルチャー(NHKラジオ第2、4/20 20時)【出演】中央大学教授…鈴木俊幸、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第29回「江戸生蔦屋仇討」(NHK総合、8/3 20時)、第30回「人まね歌麿」(同、8/10 20時)

べらぼう(20)

来ぬ人を待つほど恨むゆ鰻は焼くやも塩かタレ惑いつつ

遅れてやって来た、土山宗次郎(栁俊太郎)、狂名「軽少ならん」、が定家を下敷きに一首詠む。この日のお題は、鰻に寄する恋。

それを聞いた、大田南畝(桐谷健太)、狂名「四方赤良(よものあから」、が、馬鹿笑いをする。当時随一の知識人は、品性よろしくない人物として描かれている、のかな。

大河ドラマ「べらぼう」第20回「寝惚けて候」から。

土山の名前は、鈴木俊幸教授(中央大学)の講演「蔦屋重三郎のまなざし」で確か述べられていた。聴き直してみると、第2回の37分過ぎた辺りで語られる。「誰が南畝を贔屓にしていたのか、一番のパトロンは土山宗次郎って男。これは田沼の側近。田沼追い落としの最中に早々に死罪になっちゃう。土山は、大文字屋の誰袖(たがそで)っていう遊女に馴染みになっていて」云々。

へえそんな展開になるのか。狂歌と幕政が絡んで来る。誰袖花魁は、蔦重に一方的に好意を寄せる「かをり」のことだ。

続けて聴いていると、蔦重が日本橋に店を構える話になる。天明3年(1783年)9月、日本橋通油町(とおりあぶらちょう)に。鈴木教授がこんなことを言う。「丸屋小兵衛っていう老舗の地本問屋の店と蔵を買い取ってそこに進出する」と。

丸屋小兵衛は「べらぼう」の何回か前に登場していた。往来物の得意先を、蔦重の耕書堂に奪われてしまったと報告する役。鶴屋喜右衛門(風間俊介)に「丸小(まるこ)」さんと呼ばれていた。得意先を奪われる、店と蔵を買い取られる、そうなるのか。

鈴木教授の講演は、60分×全4回で蔦重の死に到る。「べらぼう」の方は、今、その第2回の終わり辺りに差し掛かっている。

べらぼう(サイト内)。来ぬ人を松帆の浦の夕凪に焼くや藻塩の身もこがれつつ、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(20)寝惚けて候(NHK総合、5/25 20時)、日曜カルチャー「蔦屋重三郎のまなざし」第2回(NHKラジオ第2、4/13 20時)【出演】鈴木俊幸(中央大学教授)、知らなかった!蔦屋重三郎が「耕書堂」を構えた日本橋通油町に、版元が集中していた理由

べらぼう(17)

この年(安永9年)、皆あまり注目しないのだけれど、蔦重は往来物の出版を始めている。

鈴木俊幸教授(中央大学)はそう言ったけれど、大河ドラマ「べらぼう」第17回「乱れ咲き往来の桜」は、蔦重の往来物に大いに「注目」した。

往来物とは、庶民教育のための初等教科書のこと。鈴木教授によると、蔦屋重三郎は、死ぬまでに、7、80点は手掛けたのだとか。往来物は、流行り物の青本や黄表紙とは違って長期に渡る商売となり、一度、版をつくれば、安定した収入源となる。

蔦重(横浜流星)が彫師の四五六(肥後克広)を訪ねて、「版木、桜のいいもんにしてくれたんですね。堅くてたいへんだったでしょ」と言えば、「恩に着ろよ。往来物は、字がきれいに出て、長持ちしないといけねぇからな」と四五六が応える。そんな場面があった。

サクラ材は本当に堅い。状態の良い刃物が要る。四五六のような腕の良い彫師は、また刃物研ぎも頗る上手かったのだろう。

べらぼう(サイト内)。大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(17)乱れ咲き往来の桜(NHK総合、5/4 20時)、日曜カルチャー「蔦屋重三郎のまなざし」第2回(NHKラジオ第2、4/13 20時)【出演】中央大学教授…鈴木俊幸、「道具半分、腕半分」

べらぼう(16)

いいできになったじゃん。恩が恩を呼ぶ、めでてぇいい噺だよ。ともに考えててくれた人もきっと喜んでくれると思うよ。

と、戯作者、道蛇楼麻阿(尾美としのり)が言う。ははぁんと思った。蔦重(横浜流星)そして姿をくらました瀬川(小芝風花)、二人が一緒に考えた物語が本になるのだと。

引用は、NHKの大河ドラマ「べらぼう」第16回「さらば源内、見立は蓬莱」から。

その新作の題は「伊達模様見立蓬莱」。これで検索すると、やはりそうだった。番組の時代考証を担当した方がYahooに書いている。助けた亀が恩返しに花魁を身請けする云々という噺らしい。前々回、二人は一つ布団の中で亀の恩返しのことを語り合った。

この「伊達模様見立蓬莱」については、鈴木俊幸教授(中央大学)も語っていた。注目すべき点は、蔦重が初めて手掛ける黄表紙(挿絵付き小説)だったこと。安永9年正月、黄表紙など新作10冊を一挙に刊行する。見立蓬莱はそのシリーズの一冊。

それと、その巻末には、シリーズの広告を掲載。芝居の幕が開くと、桜の木の枝に短冊がぶら下がっている、そんな絵になっている。短冊各々には新作の題が記入されている趣向。例えば、威氣千代牟物語、うそ八百萬八傳、龍都四国噂などなど。

鈴木教授は、絵に描かれている、幕引きの男に関心を寄せる。背中に紋が見える。富士山形に喜ぶという文字、これ、当時の蔦屋重三郎のマーク。広告に自身を登場させ、「自分の黄表紙商売の幕開けを表現している」。なかなかのセンスだ、と。

番組の途中、蔦重は「伊達模様見立蓬莱」の挿絵を、北尾重政(橋本淳)に頼んでいた。そして、最後に実際に刷り上がった広告ページを蔦重は満足そうに眺める。のだが、そのすぐ直前に、蔦重が口上を述べ、芝居の幕が開くシーンがあった(44分頃)。それは彼の夢想なのだろう。

べらぼう(サイト内)。ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(16)さらば源内、見立は蓬莱(NHK総合、4/20 20時)、【今日の蔦屋重三郎】蔦重と瀬川が夢見た「伊達模様見立蓬莱」とは~大河「べらぼう」の時代考証者が語る、日曜カルチャー「蔦屋重三郎のまなざし」第2回(NHKラジオ第2、4/13 20時)【出演】中央大学教授…鈴木俊幸

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