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2023年02月25日の記事は以下のとおりです。

善き人のためのソナタ

今は仕事を禁じられた哀れな演出家だ。フィルムのない映写技師、穀物のない水車小屋と同じさ。

著名な舞台演出家イェルスカが言う。1984年の東ドイツ、彼は当局によって反体制の烙印を押され活動を禁止されている。ドイツ映画「善き人のためのソナタ」(2006年)から。観るのは二度目。今回GYAOにあるのを見付けた。[Filmarks 4.1]

原題は、Das Leben der Anderen。当局が「他人の生活」を覗き見る、ぱっと見はそうだけれど、「他人の命」を弄んでいるとも取れる。さらに、「もう一つの顔」のようなニュアンスが込められているようにも思う。意味深長なタイトルだ。

女優クリスタ=マリー・ジーラント、そして、当局側のゲルト・ヴィースラー大尉。二人のコード名は、各々、CMS、HGW XX/7。このコード名が誰を指すのか、観る者にそれをはっきり認識させるまでに少しの間がある。その部分の描き方が上手い。

もう一人、劇作家ゲオルク・ドライマン、彼のコード名はラズロ(Laszlo)。前回観た時にも思ったのだけれど、この名は、映画「カサブランカ」(1942年)を彷彿とさせる。イングリット・バーグマン扮するイルザの夫がラズロという名前なのだ。この名を聞くだけで、あんたが愛すべき男はこいつなのか、本当にそれでいいのか、という雰囲気になる。不思議なもんだ。

# ABEMA(サイト内)。GYAO善き人のためのソナタ|Wikipedia、カサブランカ|同

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