N響、フルシャ、23年2月
- 2023/02/21 06:15
- カテゴリー:音楽
ヤクブ・フルシャが振るN響定期公演を聴いた、NHKラジオの聴き逃しで。以前にもこの指揮者でラジオ中継を聴いたことがある。これから、っていう人なんだろうな。
まず、第1978回(2/10)のラフマニノフ作曲「交響的舞曲」作品45。この曲、第一楽章の冒頭で指揮者の腕前がよく判る。案の定、Non allegroのテンポ取りが上手く行かず音楽が前へ進まない。その後、段々と調子が出て来て、最初の旋律が戻って来る所に至ってはだいぶ取り返したようだ。2楽章や3楽章のゆったりしたフレーズではオケを十分に歌わせてなかなか良い。
そして、第1979回(2/15)のブラームス作曲交響曲第4番ホ短調作品98。冒頭、随分あっさりとした節回しだなぁと思っていると、以降は熱量がどんどん増す。それに、オケ全体が鳴っている箇所あちこちで、バランスや色彩があまり整理されていない。粗削りと言うか若いと言うか、決して悪い印象ではないのだがプロらしくない感じはする。なぜか、4楽章の終り方は極めて淡白。
今のN響は比較的充実しているのだろう。無難で安心して聴いていられる。この2回の公演では、ホルン・パートの良さが際立っていた。要所要所で和音が決まると気持ちいい。
# ブラームスの4番、交響的舞曲、ヤナーチェク、N響19年4月(いずれもサイト内)。過去の公演|NHK交響楽団、ベストオブクラシック▽N響第1978回定期公演(NHK-FM、2/10 19時半、NHKホールから中継)、N響第1979回定期公演(NHK-FM、2/15 19時、サントリーホールから中継)