パラドックス13
- 2019/12/06 05:44
- カテゴリー:読み物
国民に対して何かの情報を極秘にすることなど、日常茶飯事だ。
東野圭吾著「パラドックス13」(講談社文庫、14年)から(p13)。この小説は、いわゆる漂流ものだ、そういう表現があるのかどうか知らないけれど。読みながら、十五少年漂流記や、シャクルトン卿による南極探検の話を思い出した。
# 漂流、ミニヤコンカ奇跡の生還(いずれもサイト内)、A・ランシング著「エンデュアランス号漂流」、N・デミルら著「超音速漂流」
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国民に対して何かの情報を極秘にすることなど、日常茶飯事だ。
東野圭吾著「パラドックス13」(講談社文庫、14年)から(p13)。この小説は、いわゆる漂流ものだ、そういう表現があるのかどうか知らないけれど。読みながら、十五少年漂流記や、シャクルトン卿による南極探検の話を思い出した。
# 漂流、ミニヤコンカ奇跡の生還(いずれもサイト内)、A・ランシング著「エンデュアランス号漂流」、N・デミルら著「超音速漂流」
抑揚のない声で相槌を打った。演技ではなかった。あまりに感情の昂ぶりが大きいと、人間はそれを表に出せなくなるのだ
東野圭吾著「沈黙のパレード」(文藝春秋、18年)から(p354)。草薙が「オリエント急行の個室」(p142)を思い浮かべるシーンがある。この事件は、クリスティのあの密室殺人に似ていますよ、さあ、どんな事件だったか思い出して下さいね、と読者に対して促しているわけだ。極悪人、女児殺人、その母の自殺、司法の限界、復讐、そして、複数の容疑者、と類似点が相前後して示されて行く。一見関係なさそうな増村が、実は被害者の身内だと暴かれて、やはりそうかと思わせる。エンディングでは、湯川が「まるでエルキュール・ポアロだ」(p440)と言われもする。著者によるサービスがたっぷり詰まっているこの話は、ただし、皆さんが犯人でしたでは終わらない、最後の50ページほどで、あれよあれよと別の展開を見せる。
図書館に予約を入れたのは今年2月のこと。その時点で105人待ち。順番が回って来るのは半年後と予想したけれど結局9か月かかった。
# 「自らに才能がないことは、比較的早い段階で思い知った」(p59)。学生の科学実験、「どんな結果が出るかなんて、知らないほうがいい」(p270)。
警察の力を見くびるなよ。
東野圭吾著「流星の絆」(講談社、08年)から(p258)。初出が雑誌連載だったからだろうか、くどいと感じる箇所が少なからずある。それでもなお読みごたえあり。著者の作品では上位に来ると思う。
デモをしようが、演説をしようが、政治家たちは自分たちの通したい法案を着々と通していく。これまで、ずっとそうだったでしょ。国民の反対なんかは関係ない。それに国民だって、どんなに無茶な法案を通されようが、怒っているのは最初だけで、すぐにその状況に慣れていく。
東野圭吾著「プラチナデータ」(幻冬舎文庫、12年)から(p38)。物語は今一つか。
# 「頬の粘膜を採取」p54、「耳の形」p306、「券売機のパネルに静脈認証」p307、“瞳に映った景色”手がかりにアイドル活動する女性宅特定か