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キーワード「村上春樹」の検索結果は以下のとおりです。

音楽を生きる

  • 2024/03/08 05:49
  • カテゴリー:読み物

ニューヨーク・フィルの楽団員たちの指導を受けるという特権を手にすることにもなった。フィルハーモニックはスタンと、世界的なバスーン奏者であるサイモン・コヴァールをペアにした。

なんと、スタン・ゲッツはバスーンをコヴァールに教わったんだな。1940年代初頭、高等学校でバスーンを吹き、全市高校選抜オーケストラの一員となって、地域の優れた奏者や教師たちに接することになった。

引用は、最寄り図書館で借りて来た、ドナルド・L・マギン著「スタン・ゲッツ-音楽を生きる」村上春樹訳(新潮社、2019年)から(p35)。

訳者は、あとがき「叙情と悪魔」を寄せている。その中で、ゲッツのことを「ジャズの世界における革命家ではなかった」、「誰かが正しいツールを与えてくれれば、彼は誰もかなわないような最良のやり方でそれを利用し、使用した。しかしそのツールをゼロからこしらえることは、彼の役目ではなかった」と評し、「ビリー・ホリデーやマイルス・デイヴィスやセレニアス・モンクやジョン・コルトレーンのような人たち」と対比する(p565)。

世の中には、0から1の人と、1から10の人がいる。

スタン・ゲッツイヌ的?ネコ的?(いずれもサイト内)。Simon Kovar|Wikipedia

スタン・ゲッツ

  • 2024/02/24 06:11
  • カテゴリー:音楽

14歳の頃にはバスーンで高校のオーケストラに入って、あっという間に上手くなった。何をやってもほんとに図抜けていた、天才の部類

2年前のmp3ファイルを聴いていると、大友良英さんが読み上げる紹介文の中に、そんなくだりがあった。スタン・ゲッツがバスーンを吹いてた時期があるなんて知らなかった。ジャズ・トゥナイトのシリーズJAZZジャイアンツ「スタン・ゲッツ」から。

ボサノヴァ好きだし、スタン・ゲッツのテナーもいいと思う。彼の演奏はしばしばかけている。同好の士であることを知り親近感が湧く。

部厚い評伝があるらしい。ドナルド・L・マギン著「スタン・ゲッツ-音楽を生きる」村上春樹訳。最寄り図書館に予約を入れた。

バスーンファゴット)、Re2: 文庫100冊(いずれもサイト内)。シリーズJAZZジャイアンツ(32)「スタン・ゲッツ」▽ジャズ・トゥナイト(NHK-FM、2022/1/29 23時)

国境の南、太陽の西

  • 2024/02/16 05:56
  • カテゴリー:読み物

世の中には取り返しのつくことと、つかないことがあると思うのよ。そして時間が経つというのは取り返しがつかないことよね。

村上春樹著「国境の南、太陽の西」(講談社文庫、1995年)から(p20)。

昨日書いた内地行き、その道中で読んだ。

国境の南、太陽の西(サイト内)

われらが痛みの鏡

  • 2022/06/09 06:22
  • カテゴリー:読み物

たしかにいちばんつらいのは、ただ待っていること、何を待っているのかもわからないことだった。

迫り来るドイツ軍を前に、前線の指揮系統は機能していない。引用は、ピエール・ルメートル著「われらが痛みの鏡」(ハヤカワ・ミステリ文庫、2021年)から(上巻p175)。平岡敦訳。

待つことの辛さは、再度、出て来る。「誰もが死ぬほどつらかったのは、ただ待っていることだった」(下巻p13)。ここにも指令が届かない。

ユニークな人物が登場する、稀代の詐欺師デジレ・ミゴー。前半は、情報省の係官としてメディア対応で弁を揮い、後半は、礼拝堂の司祭に成り済まして難民を救済する。小学校の教師や、パイロット、外科医、そして弁護士の前歴もある(上巻p87)。正体がばれそうになる、その前兆を察知するのに長けている。

三部作はこれで完結。本書のカバーそで(後ろ)にある作者紹介で「シリーズ最高傑作との呼び声も高い」と謳われる。どうだろうか。「天国でまた会おう」「炎の色」、そして本作と、段々萎んで行くように感じたのだが。

ピエール・ルメートル(サイト内)。村上春樹著「国境の南、太陽の西」、フランク・アバグネイル|Wikipedia

Re2: 文庫100冊

  • 2021/10/01 06:26
  • カテゴリー:読み物

村上自身が「村上春樹」というブランド名によりかかって、ようするに読者を舐めてるんだな、と思い、読むのをやめた。

私も、もうやめようと思う。引用は、勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」(草思社文庫、2015年)から(p430)。

既に熱心な読者ではなくなっている。出版されてだいぶ経ってから古本や図書館で借りた本を読むに過ぎない。彼がもしノーベル賞をとるようなことがあった折、私も一読者です、と思える方が良いような気がして、ぼつぼつと読み続けて来た。そういうことかもしれない。私が「これほんとにおもしろいのかね」(p430)と感じるようになったのは、「ねじまき鳥クロニクル」あたりからか。手元に「国境の南、太陽の西」がある。私にとって、「村上春樹」は、この一冊で十分だ。そういえば、村上Radioもすっかり聞かなくなった。

村上春樹(サイト内検索)。ノーベル賞、2021年の注目候補者は(9/30)

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