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犯罪

  • 2021/04/17 06:59
  • カテゴリー:読み物

ありえない話が真実で、ありそうな話が偽りの場合がある

弁護士が語る事件簿には異様な犯罪が並んでいる。フェルディナント・フォン・シーラッハ著『犯罪』酒寄進一訳(東京創元社、2011年)から(p136)。この短編集の中で最も印象に残ったのは「正当防衛」。プロの暗殺者の話。

邦訳がおかしいかもしれないとあちこちで感じながらも読み進める内、銃弾が後頭部に達する云々(p37)の部分でいよいよ妙だと思った。それでは死んでしまう。この人物はこのすぐ後に拷問を受けて口を割らされるのだから。webで調べてみると、翻訳の誤りを正すサイトが見付かった。「優に100を超える」誤訳が指摘されている。「にもかかわらずなお高い評価を得ていることは、原著がいかに傑作であるかを逆説的に物語っている」とも。確かにそうだ。次作を読もうと思うもの。

シーラッハ『犯罪』の誤訳フェルディナント・フォン・シーラッハ著『犯罪』誤訳・文章の欠落のご指摘につきまして|東京創元社

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