なぜ日本に米軍基地が
- 2022/04/20 06:31
- カテゴリー:読み物
占領が終わっても、日本があの憲法を使いつづけるとは思わなかった。日本が独立を回復したら必ず憲法を改正して、自分たちの軍隊をもつようになるだろうと思っていた
日本国憲法を起草したGHQのメンバー、ケーディス大佐の発言。松本健一著「なぜ日本にアメリカ軍の基地があるのか」(牧野出版、2010年)から(p52)。
国際法を一方的に破ってアジア太平洋戦争を仕掛けた日本。敗戦の後、連合国から新しい憲法が押し付けられる。それには、懲罰的に「戦争の放棄」条項が書き込まれていた。であれば、占領状態が終わり、罰則が解けたらすぐにでも、独立国に相応しい憲法に改めたはず。ところがそうしなかった。そればかりか日米安全保障条約を締結し、国を守るのは自分たちではなく米国に任せる道を選んだ。
「自衛軍をもって、五兆、六兆円を支出する」のに比べれば、「一兆円程度の金額で」米軍に基地を貸しておくだけで、日本の防衛はアメリカがやってくれる(p164)。自分で守るという自尊心を放棄して従属国と蔑まれても損得勘定で決めてしまったのだ。
昨年12月、東京新聞が「週のはじめに考える 沖縄は植民地ですか?」と題する社説を掲載した(東2021/12/19)。タイトルの沖縄を日本に置き換えて問うべきかもしれない。
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