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二○三高地

戦争は、今、作戦の変更を命じておるのだ

旅順要塞の攻略を担当する、乃木希典(柄本明)の第三軍は失敗を重ねる。見るに見かねた満州軍総参謀長の児玉源太郎(高橋英樹)は、軍律を侵すことを承知で、第三軍に乗り込み指揮を執る。

引用は、NHKのドラマ「坂の上の雲」第22回「二○三高地(後編)」から。

「その策」をとれば上手く行きそうだ。勝てる。けれど、多大な労力と、ある程度の犠牲を払う必要があるだろう。そういう前提があるとして、

乃木の場合、もしかすると「その策」を知っていたかもしれない。が、彼は熱心に語る幕僚たちの進言を容れて、別の策を採り続けた。その結果、想定よりももっと多くの犠牲者を出すことになってしまった。

児玉は、乃木に代わり、指揮を執る。これ以上の無駄死には断じて許さない、と、幕僚たちの強硬な抗弁を喝破し、「その策」を命じる。結果、ある程度の犠牲は伴ったものの要塞を陥落させ目的を遂げる。

リーダーシップについて議論する際のケーススタディになると思った。

乃木はフォロワーの声を重視し、児玉はリーダーの考えのみを通した。二人とも一方に偏り過ぎ。リーダーはどうすべきだったのか。失敗を繰り返した乃木はもちろんのこと、成功した児玉でさえ、もう少し上手くやれたのではないか、という意見が出るだろう。リーダーとフォロワー、双方が納得できる進め方があったはず、と。

坂の上の雲(サイト内)。NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第22話「二○三高地(後編)」(NHK総合、2/9 23時)

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