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米中、実は似た者どうし

米国はいったいどこへ行こうとしているのだろうか。牙や爪を隠すことなく、世界秩序の主導権を狙う中国と同じようなことやっているように見える。

在京六紙の社説をつらつら眺めていると、東京新聞が4月下旬の社説でそのことを指摘していた。タイトルは「週のはじめに考える 習さん、チャンスですよ」(4/27)。

「中国には法の支配も報道の自由もないし、経済力や軍事力を笠に着た横暴、他国への敬意を欠く振る舞いには目に余るものがあります」。

米国はどうか。「ご覧あれ」。トランプさんは、連邦議会襲撃事件の被告1千人以上に恩赦を与え、「法の支配なんて概念はない」、自身を後押しするメディアを優遇し、批判的なメディアを露骨に冷遇する。「報道の自由は脅かされてい」る。

加えて、「経済力や軍事力を笠に着て関税を武器に同盟国さえ恫喝する横暴ぶり」。

今や、2つの国の振る舞いは、ぱっと見、区別がつかなくなって来ている。

さらに、トランプ政権は、「学術や科学への圧力を強めている。大学や研究機関への助成を停止した」。ハーバード大学など「有力大をリベラルの牙城とみて」干渉する。日本経済新聞の社説「米国の科学力と多様性そぐ学術への介入」(4/29)から。

同じ朝刊で、日経はもう一本の社説「中国EVの急速な進化直視を」(4/29)を掲載。「中国の電気自動車(EV)メーカーが技術力を急速に高めている」と報告。「不公正」と言われるほどに政府は補助金を出している。また、中国EVは米国を市場としていないので「トランプ米政権の高関税政策の影響が軽微なのも追い風」。

米国は停滞、中国の優位はより鮮明に、となって来るのだろうか。中国が覇者になる日はそう遠い先ではないのかもしれない。同国による台湾侵攻も現実味を帯びる。両国の覇権争いは、我が国の平和や日々の生活に、決して、無関係ではない。

さて、4/28週の六紙社説は、そのほかに、ミャンマー地震1か月、高速道路の逆走事故、首相の東南アジア訪問、原発審査と泊原発3号機、ウクライナ和平案、憲法記念日、日米関税交渉、などを話題にした。

六紙社説、米中戦争前夜専守防衛を放棄するのか米中もし戦わば(いずれもサイト内)

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