ラプラスの魔女
- 2020/03/06 07:07
- カテゴリー:読み物
所詮、俺たちは駒だ。しかも、歩だ。世の中を動かしているのは、もっともっと上の存在なんだ。歩は、何も考えずに、一つ一つ前に進んでいくしかない。ほかのことは考えなくていい
刑事課の係長は、明日からまたがんばろや、と部下を励ます。東野圭吾著「ラプラスの魔女」(KADOKAWA、15年)から(p442)。エスパーのような超能力者による犯行だとつまらないと思いつつ読み進めた。そうではなかったけれど、イメージは限りなくそれだ。もしかすると、世に言う超能力とは、こんな風に科学的な説明が可能なのですよ、と著者は例を示しているのかもしれない。