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2025年02月の記事は以下のとおりです。

叔母が姪に遺したもの (1)

このあいだ帰省した折のこと。こういうものが届いたと母が一通の封書を取り出した。東へ百キロほど離れた街が差出人の納税通知書だった。なぜ、そんな遠い街が税金を払えと言って来るのだろう、ちょっと嫌な予感がした。

母が言った。届いてからしばらく放って置いたけれど、やはり気になるので書面に印刷されている課税係へ電話した。すると、叔母さんが亡くなり、未納分の住民税を遺した、代わりにそれを払ってもらうために納税通知書を送付した、と言われた。叔母には子供らがいるのだから、こちらは払うつもりはないと応えた、と。

あの人が亡くなったのか。母の叔母さん、私からすると大叔母さん。随分前に一度会ったことがある。歌舞伎に造詣の深い人で手習鑑だったか何か時代物について話したことを覚えている。30年は前だと思う。母も、それ以来、やり取りはなかったと言う。その通知のことがあるまで叔母がその街に住んでいたことも忘れていたようだ。

その書面をつぶさに見た。日付けは2か月前。益々嫌な感じが募った。実家に滞在中、平日を待って、その東の街の課税係へ電話をかけ、経緯を訊ねた。

こういう事情だった。母の叔母は、満100歳で亡くなった。その方の相続人が誰かを係の方で調べた。遺言書はなかった。配偶者は既に亡くなっている。相続第1順位の子は相続を放棄していることが判った。第2順位の両親も既に亡くなっている。第3順位の兄弟姉妹も皆さん亡くなっている。よって、相続権は、その子らつまり甥や姪に移動している。その方の長兄の子で存命している一番年長の人に納税通知書を送付した。それが、私の母のところへ届いた書面だった。

その叔母さんの子、つまり母にとっては従姉妹、とは交流が途絶えていたので、叔母さんが亡くなったことや相続放棄のことはその人達から伝わって来なかった。遠くのお役所からの連絡でその事実を知ったことになる。

嫌な予感は的中した。相続が放棄され、それでこっちへお鉢が回って来たのだ。その未納分の税金は2万円に満たない額。その支払いを避けるために放棄されたのだろうか。いやそうではない、ほかに負の遺産がある、と考えるべきだろう。

対応を急ぐ必要があった。つづく

帰省、25年1月(サイト内)。No.4132 相続人の範囲と法定相続分|国税庁

プルチネルラ、N響#2029

  • 2025/02/12 06:07
  • カテゴリー:音楽

前回ちゃんと見なかったがために「レニングラード」(N響#2028)を迂闊にもダウンロードしてしまったことを反省し、その次の定期公演は番組表でしっかり確認した。ソヒエフ指揮でプルチネルラ。これは大いに期待できる。

N響第2029回定期公演
ストラヴィンスキー作曲
組曲「プルチネッラ」
(指揮)トゥガン・ソヒエフ
(管弦楽)NHK交響楽団
(24分20秒)
2025年1月24日NHKホールで収録

期待に違わずこれはなかなかの好演。管、弦ともに達者で、指揮の指示によく反応しているのが判る。2年ほど前に同じオケで聴いた時には、まったく冴えない演奏だった。誰が指揮をするかによってこうも変わるのだ。

音楽とはまったく関係ない話。先日、ベトナム戦争のドキュメンタリー番組を観た。ベトナムは軍事大国アメリカに勝利する。国土は焦土と化し3百万人以上が犠牲となったがそれでも屈しなかった。英雄ホー・チミンのリーダーシップのなせる業だ。人々は彼を信じ、彼の言葉に気持ちを奮い立たせた。そして、事をなし遂げる。組織はリーダー次第、そのことをあらためて思い知った。

前半のプルチネルラに続いて後半はブラ1。これもまた素晴らしい演奏。番組の解説者が言う「堂々」の表現が的確だろうと思った。今回の2曲、消さずに保存版にしよう。

プルチネルラN響(いずれもサイト内)。N響第2029回定期公演【曲目】組曲「プルチネッラ」(ストラヴィンスキー)交響曲第1番ハ短調(ブラームス)【指揮】トゥガン・ソヒエフ【収録】2025年1月24日NHKホール▽ベストオブクラシック(NHK-FM、2/7 19時半)、映像の世紀バタフライエフェクト「ベトナム 勝利の代償」(NHK総合、1/27 22時)

Lenovo G550、その後

ちょっと離れた場所でパソコンを使いたい、できたらそっちに、それ専用の1台を設置して欲しい、と家人が言う。webブラウザがあればいいようだったので、遊休状態のLinuxマシンを使ってもらうことにした。

Arch Linuxを入れたLenovo G550、ブラウザはGoogle Chromeにしてある。とりあえずはこれでいいだろう、と立ち上げてみた。IDとパスワードは辛うじて覚えている。

まずファイル更新。昨年の8月以来なので、更新対象のファイルは3百を超えていた。なかなか終わらないし、それにエラーが出て更新不能。もう一度やってみたけれど結果は同じ。

ま、更新しなくても使えるだろう。試しに、古いバージョンのままのGoogle Chromeを立ち上げたら、問題なく使えそう。なのだが、最新版ではない、という表示がしつこい。

Chromeは、確か、AUR(Arch User Repository)由来。AURのパッケージのみを更新するコマンドがあったはず、全ファイルの更新はいずれ考えることにして、とりあえずはこれで凌ぐことにした。そのコマンドは、

$ yay -Syua

無事にGoogle Chromeは最新版になった。それ以外にも、AUR由来のyayとdropboxも併せて更新された。

家人は、USBメモリーのデータを読めるようにして欲しいとも言う。USBに差し込んで、マウントするコマンドをいれて、と通常の手順を進めるのだけれど、なぜか繋がらない。マシン側が何らかのトラブルを抱えているようだ。とりあえず(が多い)、dropbox経由で必要なファイルを送って対処した。

今のところ特に支障なく動いている様子。

たまには更新、Arch Linux(サイト内)

日米首脳会談、25年2月

予想以上の成果ではないか。ケミストリーがあうのかもしれない

石破茂首相が訪米しトランプ大統領と初会談(2/7)。会談の後、首相の側近はNHKの取材に対しそんな風に答えたのだとか。

ケミストリーは、相性のこと。改めてそれを辞書で引いてみた。相性の意味を載せていない辞書もある。載せている場合、例えば、「新英和中辞典第6版」(研究社、1995年)のその項は、

1 化学
2 化学的性質,化学現象
3 (物事の)不思議な働き
4 《口語》〔人との〕相性

という風になっている。1から4へ順に読むと、なるほど、そういう流れで、人と人との相性という意味にも使われるようになったんだな、と感じることができる。

ところで、石破首相は、この会談で、日米地位協定の見直しについてトランプさんに申し入れたのだろうか。NHKのweb記事は、そのタイトルに「詳しく」とあり、会談の様子を細大漏らさず伝えてくれていると思うのだが、この中には地位協定の文字は登場しない。話題にしなかったのだろうか。

朝日新聞の社説「トランプ政権と日本 自律性高め多角的な外交を」(2/9)が、日米地位協定の改定については「一切触れられなかった」と教えてくれている。「懸案を含め、率直に話し合うことがなければ、真の信頼関係や同盟の強化にはつながるまい」と。予想以上の成果とか、相性があうとか、などと評価される一方で、冷やかな声もある。

総裁選で地位協定の改定に着手すると言っておきながら、いざ米大統領を前にすると何も言えない。就任直後から公約をどんどん果たそうとするトランプさんとは大違い。対照的。

戦後80年とトランプ2.0地位協定(いずれもサイト内)。【詳しく】日米首脳会談 石破首相「対米投資額1兆ドル規模に」(2/8)|NHK

戦後80年とトランプ2.0

毎日新聞は年始の社説タイトルに「戦後80年」を掲げた。シリーズなのだろう、1月の内に数本あり、今月になって、さらに1本加わった。タイトルの「戦後80年」に続くフレーズを並べてみよう。

  • 混迷する世界と日本 「人道第一」の秩序構築を(1/1)
  • 転換期の日本政治 民主主義、鍛え直す努力を(1/3)
  • 日本外交とアジア 安定へ役割を果たす時だ(1/4)
  • 米国第一と世界経済 分断乗り越える英知こそ(1/5)
  • 多様化する家族 生き方尊重し合う社会に(1/6)
  • 民主主義とSNS 分断乗り越え共感の場に(1/12)
  • 人口減少下の雇用 働き手の力生かす社会に(1/13)
  • 憲法のこれから 国民が議論を取り戻す時(1/20)
  • 曲がり角の社会保障 安心守る仕組み再構築を(2/3)

同紙社説は、1月下旬、別のシリーズを始めた。「トランプ2.0」。こちらはこんな感じ、

  • 米国第一の復活 これが「偉大な国」なのか(1/22)
  • 米国のパリ協定離脱 気候対策後退を懸念する(1/23)
  • 高関税政策の発動 貿易戦争に勝者はいない(1/24)
  • 「力の平和」と日本 外交の主体性が問われる(1/26)
  • 米のWHO脱退表明 国際協力後退させる愚行(1/30)
  • 「非核化」の提案 米国の行動が求められる(2/4)
  • 関税振りかざす外交 秩序損なう経済的威圧だ(2/6)
  • 「ガザ所有」発言 尊厳を踏みにじる傲慢さ(2/7)

先の大戦が終わって80年、第2期トランプ政権、一見まったく関係ない話。なのだが、両シリーズの一連のタイトルを併せ読むと、無関係どころか、綾織りのように密接にからみあう様が見えるようだ。日本は、米国を前にして、あたかも、猫に睨まれた鼠であり、親会社の顔色を窺う子会社であることを痛感する。

シリーズ「戦後80年」の内の1本「憲法のこれから~」(1/20)は、自民党初代総裁である鳩山一郎首相の言葉「わが国を真の独立国家に立ち返らせる」を引用している。戦後80年の節目や、トランプ2.0の政策が、その実現のきっかけとなれば良いのだが。

さて、2/3週、毎日新聞含む在京六紙の社説は、そのほかに、埼玉道路陥没事故、備蓄米の活用、米通商政策、国立劇場建て替え、ディープシーク、ガザ米所有提案、国連女性委に拠出拒否、国会の予算案審議、兵庫知事選捜索、ミャンマー情勢、石破首相訪米、鳥インフルエンザ拡大、などを話題に採り上げた。

六紙社説、トランプ登場に備えよ(いずれもサイト内)

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