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キーワード「戦争」の検索結果は以下のとおりです。

戦争と新聞

  • 2023/03/09 06:11
  • カテゴリー:読み物

卑近な事象に最大限の神経を研ぎ澄まして問題点を探り当て、読者に提示する。国民国家が変容するなかで、ではどういう道があるのかを考え、国民に問うていく。

今、新聞は「問題設定」型として生き残るしか道はない。鈴木健二著「戦争と新聞」(ちくま文庫、2015年)から(p304)。

本書の副題は「メディアはなぜ戦争を煽るのか」。かつて新聞は、国威を発揚すべく国民を戦場へ駆り立てた。現政権は専守防衛の理念を放棄し安保政策を大きく転換しようとしている。それに対して「新聞は、政府の急激な国策変更を支持、あるいはちょっぴり異を唱えただけ」(p288)で、また煽る側に立とうとしているかもしれない。新聞がどう言うのか注視しておく必要がある。

専守防衛を放棄するのか「探る’23」(いずれもサイト内)。木鐸型・鏡型・広場型

帰還兵はなぜ自殺するのか

  • 2023/02/01 06:25
  • カテゴリー:読み物

私は『午後五時までに丘を占拠せよ』という世界にいる。きみたちは『好きなだけ長く時間をかけよ』という世界にいる

イラン・アフガニスタン戦争から生還した2百万人の兵士の内、毎年250人超が自殺する。なぜ防止策の検討は遅々として進まないのだ、と、米陸軍の高官は、医師や研究者に対して苛立ちを隠さない。デイヴィッド・フィンケル著「帰還兵はなぜ自殺するのか」(亜紀書房、2015年)から(p113)。これも県立図書館で借りた。

読みながら映画「帰郷」(1978年)のことを考えた。高校時代にロードショウで観て強く印象に残っている。アメリカが、自国の兵士やその家族の心身を傷付けてまで遠い国ベトナムで戦う、それにどういう意味があるのだろうか、と思ったものだ。

# 伊集院光とらじおとニュースと▽軽部謙介(TBS、2021/9/2)、帰郷|Wikipedia、クローズアップ現代「イラク派遣 10年の真実」(NHK総合、2014/4/16)

フューリー

理想は平和だが、歴史は残酷だ

戦争は必要悪とでも言いたいのだろうか。映画「フューリー」(2014年)から。

米軍のM4シャーマン戦車フューリー号、搭乗員は5人。その構成は移民大国アメリカの縮図を見るかのようだ。ブラッド・ピット扮する車長コリアーはドイツ系、操縦手ガルシアはヒスパニック系、新兵の副操縦手エリソンはイングランド系、砲手スワンはユダヤ系、装填手トラヴィスはイタリア系(かフランス系)と、風貌や、苗字、英語以外にしゃべる言葉などから推察される。ふと思った、当時、もしかすると、アフリカ系(やネイティブ・アメリカン)は戦車の搭乗員にはならなかったのだろうか。

車中、彼らは信仰や神の名を何度か口にする。こちら、その方面には疎いので、何のことなのかよく解らない。際どく微妙ながらも本質的なメッセージが発せられているようにも感じられるけれど、悲しいかな、聖書すら読んだことない者は、単に戦争アクション映画として鑑賞することになる。

今般ドイツがウクライナへ供与することになった戦車の名はレオパルト(Leopard)。それは豹のこと。この映画に登場するドイツ戦車ティーガー(Tiger)は虎。いずれも、その時代の「世界最強」と言われ、名前の通り獰猛な兵器だ。

ABEMA無思想の思想(いずれもサイト内)。[Filmarks 3.8]。フューリー (2014年の映画)|Wikipedia、独、主力戦車供与へ レオパルト2、ウクライナに(1/25)

ミレニアム6(上)

  • 2023/01/09 06:19
  • カテゴリー:読み物

意見というのは、歳をとって賢くなったら変えるものだ

マッツ・サビーンなる人物の言葉。ダヴィド・ラーゲルクランツ著「ミレニアム6-死すべき女」ヘレンハルメ美穂・久山葉子訳(早川書房、2019年)上巻から(p161)。

Googleで、ずばりヒットがない場合に、もしかしてこれでは、と類推された検索結果が並ぶことがある。その内の一つに目星を付けて、さらに追いかけて行く。が、まったく見当外れの調査になってしまう。実世界ではよくあることだ。

この小説の中でそれが起こった。マッツ・サビーンはGoogleが提案して来た名前だった。調べを進めたところ、本筋とは全然関係のない人物だと判って来る。かと言って、寄り道したことで、主人公の葛藤が増えるとか、ストーリーが緊迫するとか、そんな新たな要素を著者は用意しない。単に文字数を稼ぐ手段になってしまっている。

この本、つまらないなぁと思い始めた頃にその寄り道にうんざりし、読むスピードは益々上がらない。何とか上巻を読み終えたのだった。

「ミレニアム」(サイト内)。「戦争は減っている」(p182)、「歩きながらミーティングをする」(p201)

新年展望、23年

今年を展望する社説をざっと見た。元日から今朝までに在京六紙で34本(1/1-8)。以下のテーマについて語っている。やはりと言うべきか、安全保障がらみが多い。

  • 強国による世界の分断、5(朝毎東読経)
  • 日本の外交と国防、5(朝毎東読産)
  • 民主主義の再生、4(朝毎東経)
  • 岸田政権の課題、3(朝毎読)
  • エネルギー政策、3(朝東産)
  • 防災・関東大震災100年、3(東産経)
  • 世界経済、3(毎読経)
  • 日本経済、2(東読)
  • 少子化対策、2(朝産)
  • 多元資本主義、1(朝)
  • 気候変動、1(経)
  • スポーツ界、1(産)
  • ビッグテック、1(経)

この中で特に目を引いたのは、東京新聞(1/1)の「年のはじめに考える 我らに視点を与えよ」だった。強国の指導者たちに対して、相手国や自国民の身になって考えてみよ、と提案する。その一方で、大谷翔平選手を登場させたり、視点と支点の駄洒落を飛ばしたり、雑駁な内容になってしまっているけれど、タイトルがいい。

これから先、新聞は、「我らに視点を与え」てくれるだろうか。各紙とも発行部数の減少が止まらないようだが、ぜひ奮起して、権力に対するチェックをしっかり機能させ、世論形成を正しくリードしてくれるよう期待したい。エールをおくりたいと思う。

六紙社説、新年展望 22年 21年(いずれもサイト内)。1年で200万部減「新聞離れ」は止まらず 「一般紙」は15年後に消える勢い(1/1)、沖縄県、地域外交室を設置へ 4月 諸外国との交流促進(琉球新報、1/5)、<社説>県が地域外交室設置へ 戦争させない施策展開を(同、1/8)

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