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米中国防相会談見送り

シンガポールで開かれた第20回IISSアジア安全保障会議、通称シャングリラ会合、について在京六紙は社説で採り上げた(6/5-9)。

昨年の会合では、オースティン米国防長官と中国の魏鳳和国防相(当時)が会談した。今年も米国側は、今年3月に就任したばかりの李尚福国務委員兼国防相との会談を打診。しかし中国側は、米政府がロシアからの兵器調達を巡って李氏を制裁対象にしていることを理由に会談を拒否した。と報じられている。

社説は、米中国防相会談が見送られたことをどう書いているだろうか。

米中は「軍事衝突すれば破滅的な事態を招く。そのことは双方がわきまえている」。「不測の事態を防ぐためにも意思疎通を図ってほしい」、「対立が制御不能に陥らないよう努めるべきだ」(東6/9)

対話の機会を逸したのは、「とても正常な状態とは言えない」(朝6/5)、「極めて残念と言うほかない」(毎6/7)

左派系3紙はそんな感じ。次の2紙も、両国の対話は必要と説く。ただし中国をなじる。

「2大国」の一方なのだから、「中国はあらゆるレベルでの会談に前提条件なしに応じるべきである」(経6/6)。中国は「日本や韓国などの防衛相とは会談した。米国との扱いに差をつけることで、分断をはかる思惑もうかがえる」(産6/7)

もう一紙、読売は、米中の国防トップ会談が実現しなかったことに言及しない。残念がってはいないようだ。それどころか、中国の「覇権主義的な活動を食い止めるためには、多国間の連携を深めていくことが不可欠」(読6/5)と書いて、対立軸をサポートする。なんと好戦的なのだろう。同紙は、戦争を望んでいるのか。

さて、6/5週の六紙社説は、そのほかに、米国債デフォルト回避、ガーシー氏逮捕、首相襲撃報告書、ウクライナで巨大ダム決壊、混乱続くマイナンバーカード、LGBT法案、改正入管法成立などを話題にした。

六紙社説、米中、対話を維持米中首脳電話会談(いずれもサイト内)。英国国際戦略研究所(The International Institute for Strategic Studies、IISS)

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