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キーワード「ピエール・ルメートル」の検索結果は以下のとおりです。

わが母なるロージー

  • 2022/02/19 06:27
  • カテゴリー:読み物

人間ってのは誰かのことを知っているつもりでも、じつはまったく知らないんだ。

このシリーズではこれがテーマの一つなのだろうか。似たような表現が一度ならず出て来る。ピエール・ルメートル著「わが母なるロージー」橘明美訳(文春文庫、2019年)から(p164)。カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズの中編である本書は、時期的には第二作と第三作の間にあるようだ(第2.5作)。

そう言えば円紫さんが何か言っていた。正確に覚えていない。HDD内を検索してメモを見付け出した。「内に何かを秘めない人はいません。何をどれぐらい表にし裏にするかは人によって違います。どんなにしてもいえないことというのは誰にでもあるのです。ある意味では、その割合こそが、動かしようのないその人らしさを作るのでしょう」。北村薫著「夜の蝉」(1991年)に所収の「六月の花」から。

ピエール・ルメートル北村薫(いずれもサイト内)

その女アレックス

  • 2022/02/05 06:18
  • カテゴリー:読み物

つくづく思った。長年仕事を共にしてきた仲間のこととなると、こいつのことはなんでも知っていると思い込みがちだが、実はなにも知らないのだ。そしてある日、事故か事件か病気か死が降ってわいたときに、ようやくそのことに気づく。それまで抱いていたイメージは、たまたま入手した断片的な情報に基づいたものでしかなかったと思い知らされる。

ピエール・ルメートル著「その女アレックス」(文春文庫、2014年)から(p78)。橘明美訳。日本語訳がこなれていてたいへん読みやすい。訳者はあとがきで、下訳を担当した三人の名を紹介している。

これは、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第二作。読み終えた段階では上記の「つくづく思った~」ではなく、「やるべきことがいくつもあり、どれから手をつけたらいいかわからないときは、もっとも優先すべきはなにもしないことである」(p196)を引用箇所に選んでいた。あとで第一作「悲しみのイレーヌ」を読み、差し替えた。

文庫100冊ピエール・ルメートルもう年はとれない(いずれもサイト内)。ジョエル・ディケール著「ハリー・クバート事件」橘明美訳(東京創元社、2014年)

悲しみのイレーヌ

  • 2022/02/04 06:29
  • カテゴリー:読み物

あなたの周囲の人々はあなたがどういう人間かよく知っています。しかし、実際のあなたは、人々がこうだと思う人間ではありません。

もう少し長い文章からこの部分を抜き書きした。ピエール・ルメートル著「悲しみのイレーヌ」橘明美訳(文春文庫、2015年)から(p459)。

本書は、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第一作。実は第二作を先に読んで、急いでこの第一作を借りて来た。ある重要な事実を知ってしまって読むことになったのだけれど、楽しみが半減するようなことはなかった。あっと驚く仕掛けがある。とは言うものの、もちろん、一から順に読んでいたらもっと楽しめたと思う。

原題"Travail Soigné"は、Google翻訳で日本語に訳すと「きちんとした仕事」。本文の中では、「念入りな仕事」(p153)という表現が出て来る。これだろう。

# Camille Verhoeven。ピエール・ルメートル(サイト内)。ジェイムズ・エルロイ「暗黒のLA四部作」(p151)

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