エントリー

その女アレックス

  • 2022/02/05 06:18
  • カテゴリー:読み物

つくづく思った。長年仕事を共にしてきた仲間のこととなると、こいつのことはなんでも知っていると思い込みがちだが、実はなにも知らないのだ。そしてある日、事故か事件か病気か死が降ってわいたときに、ようやくそのことに気づく。それまで抱いていたイメージは、たまたま入手した断片的な情報に基づいたものでしかなかったと思い知らされる。

ピエール・ルメートル著「その女アレックス」(文春文庫、2014年)から(p78)。橘明美訳。日本語訳がこなれていてたいへん読みやすい。訳者はあとがきで、下訳を担当した三人の名を紹介している。

これは、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第二作。読み終えた段階では上記の「つくづく思った~」ではなく、「やるべきことがいくつもあり、どれから手をつけたらいいかわからないときは、もっとも優先すべきはなにもしないことである」(p196)を引用箇所に選んでいた。あとで第一作「悲しみのイレーヌ」を読み、差し替えた。

文庫100冊ピエール・ルメートルもう年はとれない(いずれもサイト内)。ジョエル・ディケール著「ハリー・クバート事件」橘明美訳(東京創元社、2014年)

ページ移動

ユーティリティ

« 2024年05月 »

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

石見相聞歌
2024/05/17 05:49
キダ・タローさん死去
2024/05/16 09:47
浪速のモーツァルト
2024/05/15 06:02
昭和100年式典
2024/05/14 06:00
帰省、24年5月
2024/05/13 06:24
教員の成り手不足
2024/05/12 06:01
フジコ・ヘミングさん死去
2024/05/11 05:55
硫黄鳥島
2024/05/10 06:07
SNS投稿で裁判官罷免
2024/05/09 05:59
国際秩序のこれから
2024/05/08 06:04

Feed