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キーワード「六紙」の検索結果は以下のとおりです。

名護市長に自公系再選

名護市長選で現職の渡具知氏が再選された。在京六紙のうち東京を除く5紙の社説がこの話題を採り上げた(いずれも1/25付け)。選挙での主な争点は基地問題。これに関して二つほど思うことがある。

知事選で反対派の玉城デニーさんが勝利し、県民投票では辺野古埋め立て反対が7割超を占めた。県民は「明確なノー」を示して来た。歴代政権は、その「民意を踏まえて立ち止まるそぶりもみせない」(朝)。同紙は「民主主義の土台は危うくなる」と表現する。そんな生温い認識でいいのか。ずっと民意が蔑ろにされているんだ。もはや「土台」は崩れているのではないか。民主主義から外れて行く第一歩を見ているような気がする。それが一つ。

今回の名護市民の判断、それは結果として、「台湾海峡情勢が緊張を増すなかで、日米同盟を強固にすることにつながる」(経)。そう。基地の問題は、近い将来に起こるかもしれない、我が国の安全保障上の危機とセットで議論されなければならない。もう一つはこれ。

「中国や北朝鮮が軍事的な挑発を強める中、在日米軍の存在はこれまで以上に重要になっている」(読)。「在日米軍基地をどこに設けるかは、沖縄を含む日本の平和と安全に直結する」(産)。と、この2紙も有事への懸念を示す。その一方で、他2紙(朝毎)の社説は、中台や北の情勢に言及しない。

「政府は沖縄県とこれまで以上に丁寧な対話に努めるべき」(経)、「安保情勢の厳しさを県民に丁寧に説くべき」(産)。それで足りるのか。中国のミサイルは日本列島をすっぽり射程に収め、北朝鮮も試射に余念がない。沖縄だけの話ではない。この国の安全保障について全国民的な議論にすべきではないか。もちろん民主主義についても。

1/24週の六紙社説、そのほかの題材には、ウクライナや、カザフスタン、佐渡金山、共通テスト問題流出、北のミサイル、春闘スタート、日米高速炉協力、NHK字幕問題、広島県議らに起訴相当議決、ネット履歴の外部提供、米FRB利上げ、ガソリン補助金などがあった。

六紙社説(サイト内)。移設容認と短絡するな(朝)、移設強行の理由にならぬ(毎)、普天間移設の進展を着実に(読)、着実な移設推進が必要だ(産)、苦渋の民意を受け止めたい(経)

英、EU離脱1年

労働力不足が目立つ現状には、低賃金労働を担う移民が不可欠なのに、移民制度を急激に変えた弊害が表れている。企業の競争力や社会の安定を維持するには、より柔軟な制度が必要ではないか。

英国民の6割が、EUからの離脱は「うまくいっていない」、失敗だった、と思っている。その一因は、移民制度が替わったことにあるようだ。読売新聞の社説「EU離脱1年 英国が払った代償は大きい」(1/22)から。トラック運転手や、介護、食肉加工など、3K分野の人手不足を報じている。

イギリスは移民大国だ。元宗主国として昔の植民地から多くの移民を受け入れて来た。さらには、EUの東方拡大(2004年)以来、東欧から大量の労働者が流れ込んだ。例えば、イギリスに暮らすポーランド人は百万人に達しており、「イギリスの医療部門は、すでにポーランド人抜きには機能しない」(「移民難民」p127)。

移民の有り難みは重々承知している。その受け入れを制限すれば、困ったことになる、特にEUからの低賃金労働者が減る、そのことは判っていたはず。それを覚悟の上で、英国人の雇用を守るために、EUからの離脱を決めたのではないのか。

読売が社説で提唱する「より柔軟な制度」とは何を意味するのか。まさか、比較的給料が高く楽な仕事を英国人のために確保する一方で、低賃金3K労働を中心に、足りない人数分だけ新たに移民を募れ、とでも言うのか。そんな身勝手が許されるだろうか。

さて、1/17週の六紙社説、そのほかには、トンガ海底噴火や、東大前無差別刺傷、阪神淡路大震災27年、通常国会開幕、建設統計不正の報告書、北朝鮮のミサイル、賃上げへの道筋、みずほ銀新体制、DNA抹消判決、水島新司さん死去、バイデン氏就任1年、日米首脳TV会議などが話題になった。もちろんオミクロン対応も。

「改憲」の論点英国総選挙を受けて(いずれもサイト内)。「移民難民」川口マーン惠美著(グッドブックス、2019年)、シュトゥットガルト通信|現代ビジネス

アジアのEV化

できない理由を並べていては、既存事業の勝者が新しい事業への参入で後れをとる「イノベーションのジレンマ」に陥り、虎の子の市場を中韓に切り崩される恐れが拭えない。

東南アジア、特に二大市場インドネシアとタイ、でのEV戦略はどうなっている。日本の自動車メーカーは、今の市場でシェアが9割に達しているからと、胡坐をかいているんじゃないだろうな、と問い質す。引用は、日本経済新聞の社説「日本はアジアのEV化に乗り遅れるな」(1/13)から。

イノベーションのジレンマ、このジャーゴンが余程好きなんだな。先月の16日に使ったばかりじゃないか。

なお、この一週間の六紙社説でもう一つ、タイトルにEVがあった。これも日経。「ソニーのEV参入が示す自動車の変貌」(1/10)。経済紙が、自動車産業に起こりつつある、EVを中心とする「地殻変動」を追うのは当然のことだろう。何せ「日本に残された、強い国際競争力を持つ、数少ない産業のひとつ」だ。

一般紙も、日本経済を牽引するこの産業の未来に、もっと注目しても良いのではないか。日経に次いでEVの社説が多いのは読売だろうか。直近は大晦日の1本。題して「EV戦略強化 基幹産業の競争力を守りたい」(読21/12/31)。

1/10週の六紙社説は、毎日新聞の特集「再生’22」をはじめ、新年への「展望」が依然として続いた。それとともに、積み残しの課題を確認するかのように、ビル放火や、高校教科書の改革、介護職員の賃上げ、性暴力教員、激甚化する災害、ミャンマー、香港、建設統計不正、皇位継承、人口減少を題材とする社説が単発であった。複数紙が採り上げたトピックスは、成人の日や、こども家庭庁、北朝鮮ミサイル発射、オミクロン対策、カザフスタンの騒乱、衆院10増10減、財政の悪化、東証の再編など。

トヨタEV戦略(サイト内)。トヨタのEV巻き返しに期待する(経21/12/16)、太陽光電池車 究極のエコカー目指せ(東1/11)

ニュース砂漠

ニュース砂漠とは、経営破綻によって新聞が存在しなくなるという「ニュースの空白地域」だけを指す言葉ではない。地域の議会や行政に対して恒常的に目を向ける存在がなくなることによって、社会に対する住民の関心が薄れ、政治・行政の不正や不作為などが進行する状態を意味する。

地方紙の衰退が心配されている。引用は、東洋経済ONLINEの記事(1/10)から。地方紙と言わず新聞の発行部数が減っている。年々数パーセントずつ減少し、昨年、一般紙の総計は3千万部ほどに。これは1960年代の水準なのだとか。

六紙社説はいつもwebで見ている。各紙の発行部数がどのくらいか普段気にしたことはなかった。調べてみると、多い順で、読売7.2、朝日4.8、毎日2.0、日経1.9、産経1.2、そして東京0.4(単位百万部、万の桁を四捨五入、2021年1-6月平均部数)。

読売が多いことは何となく知っていたけれど2位に大きく水をあけているんだな。その読売に産経を加えて8.4。左派系は、朝毎東の合算で7.2、中日が2.0なのでそれを加えるなら9.2。真ん中に日経の2百万ほどがある。それをバッファとすると、左右だいたい均衡が取れている感じだろうか。

昨年も180万部減、全然止まらぬ「新聞」衰退の末路(1/10)|東洋経済ONLINE、ABC協会 新聞発行社レポート 21年上半期の平均部数 全国紙の減少目立つ|文化通信

新年展望

正月恒例、将来を展望する社説。元日はもちろんその後数日に渡って様々なテーマで意見が披露される。在京六紙からピックアップしてみると28本あった(1/1-9)。1紙あたり平均4.7本。

どのようなテーマが語られているだろうか、ざっと仕分けした。[ ]内は本数、順不同。経済の再生[4]、民主主義の復権[2]、資本主義の見直し[4]、岸田政権の課題[4]、エネルギー環境[3]、人権尊重[2]、安全保障[3]、社会保障[1]、人材[2]、憲法[2]、そして、総花的な社説「災厄越え次の一歩踏み出そう」(読1/1)を加えて計28本。

これだけテーマが分散しているのであれば、「教育」もありそうなものだけれどタイトルからそれと判るものは一本もない。記事の中身を読めば多少は出ているだろう。例えば、読売のその総花的社説にも登場する。新しい社会づくりのために「人作りの教育」へ投資することが提唱されている。

「人材」なら2本あった。まず、「輝く人材を育てる企業と社会に」(経1/6)。育成ばかりでない、「労働市場の流動化を促すべき」とも説く。もう一本は、「官僚たちの劣化を問う 年のはじめに考える」(東1/4)。官僚人材の深刻な話。特に東読の2紙が注視しているようで、昨年、社説が2本ずつあった。

「劣化」した、骨抜きにされてしまった、それは、何も官僚機構だけではない。司法もあやしいし、大手紙含むメディアだってそうだ。新しい首相になってもまだ忖度し続けるのだろうか。民主主義の復権や人権尊重を唱えるのなら、メディアの奮起を展望する社説があっても良さそうなものだ。が、自浄作用を期待するのは無い物ねだりというものか。

1/3週の六紙社説、複数紙が採り上げたトピックスには、北朝鮮弾道ミサイル発射や、米露英仏中が核戦争回避の共同声明、コロナ第6波と「蔓延防止」、日米2+2(日米安全保障協議委員会)などがあった。

# 国家公務員離れ 人材獲得へ総合的検証が要る(読21/5/10)、霞が関離れ 組織の体質正す好機に(東21/5/13)、国家公務員離れ 総合的見地で働き方改革せよ(読21/8/11)、官僚たちの「熱」よ再び 衆院選の公示を前に(東21/10/18)。

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