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キーワード「転職」の検索結果は以下のとおりです。

ミレニアム3(上)

  • 2022/10/11 06:22
  • カテゴリー:読み物

報道記事は不偏不党であるべきです。意見は社説で述べるべきでしょう。

エリカが、転職した先で吼える。新しい職は大新聞の編集長。引用は、スティーグ・ラーソン著「ミレニアム3-眠れる女と狂卓の騎士」ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利訳(早川書房、2009年)、上巻から(p282)。

エリカは前任の編集長について言う。「社説を読んだかぎりでは、退屈で保守的、税率の高さを嘆くのが得意で、何かにつけて表現の自由を主張する典型的リベラリストといった印象がある」(p258)。ミカエルの評はこう。「スウェーデンでいちばん退屈な、石頭のオヤジだらけの新聞の編集長」「社説をごらんよ。時代錯誤もはなはだしい主張ばかりじゃないか」(p97)。

「ミレニアム」(サイト内)。NatureとNew England Journal of Medicine(p300)、真相を公表するのに相応しい時期(p369)

[ 朝刊休刊日 ]

監禁面接

  • 2022/06/23 06:30
  • カテゴリー:読み物

あなた自身の人生をわたしに語るとしたら、なにから始めますか

そう尋ねられて、主人公は打開策を思い付く。ピエール・ルメートル著「監禁面接」橘明美訳(文藝春秋、2018年)から(p296)。

似たような質問を受けたことがある。「あなたの人となりを語って聞かせて下さい」というものだった。これまでに、就職や転職の活動で、何度か面接を受けた。様々なやり取りがあった中で、最も印象に残っている質問だ。それにどう答えたかは覚えていない。ただ、面接の首尾は上々だったのだろう、その会社から採用通知をもらった。

本書の主人公は、失業して4年、職安にも通い鋭意求職中の身。ただし冒頭の質問は、人事採用の担当者からではなく、拘置所で精神鑑定を担当する精神科医からだった。採用試験でとんでもない事件を起こし拘留されているのだ。

仏語原書のタイトルは"Cadres noirs"、Googleで英訳すると"Black frames"と出る。英訳版の方は"Inhuman Resources"と題されている。日本語訳版は「監禁面接」だ、もうちょっと良いタイトルがあったのでなかろうか。

ピエール・ルメートル(サイト内)。イケア(p453)

デジタル監交代

デジタル庁の事務方トップ石倉洋子デジタル監が退任。これまでに、六紙の内、産毎の2紙が社説で採り上げた。同庁は昨年9月に発足したばかりなので、8か月足らずで辞めたことになる。なぜそんなことになってしまったのか。

「当初の役割を果たした」(毎5/19)、「次の世代に引き継ぎたい」(産5/8)と、辞めた本人の意向が伝えられた。この新たな庁は、事務方のトップが、そんな短期で、何かを果たせてしまえるような組織なのだろうか。おそらく表向きの説明なのだろう。

同庁は、官民の寄り合い所帯のため、「意思決定の仕組みが確立されておらず、責任の所在は曖昧」(産)、「組織の立ち上げに苦労」(毎)。「理想に反した業務に失望し、退職する若手職員も出ている」(産)、「喫緊の課題は、技術の進化に対応できていない官僚の意識改革」(毎)。これでは事務方トップの心労は絶えないだろう。健康な人でも病んでしまう。記事には「体調を崩すなどの事情も」と付け加えられている(産)。こちらが本当の理由ではないか。

身近で起きた騒動を思い出した。鳴り物入りで組織が刷新され新たなボスが就任した。ところが、一年もしない内にそのボスは辞めてしまう。前後して部下数人も別の部署へ移ったり転職したりした。上位組織や周りが旧態依然としていたのだ。組織は、人員補充されたものの元のレベルに戻るのにさえ数年を要し、新たなチャレンジを始めた頃に解体されてしまった。デジタル庁もそんなようにならなければ良いが。

六紙社説、デジタル庁経営者の条件(いずれもサイト内)。デジタル監交代 推進力の低下を避けよ(産5/8)、足踏みするデジタル庁 司令塔強化は政治主導で(毎5/19)

かけおちる

  • 2022/05/02 06:12
  • カテゴリー:読み物

自分はなにも見えていない。己の目で見ている気になっているが、実は見ているつもりで終わっているのだ。あるいは見たいものだけを見て、見たくないものには目を向けようとしない。

小藩の執政、阿部重秀は、60歳を前にして、そのことに気付く。家族が一度ならず出奔した、その本当の理由を今知ろうとしている。引用は、青山文平著「かけおちる」(文春文庫、2015年)から(p235)

重秀の娘婿、長英は留守居役助(すけ)として江戸に詰めている。仕事は「興産掛」。現代風に言うと事業開発担当になるだろうか。建議(テーマ提案)の材料をぽつぽつ国元へ送るのだが、どれ一つ陽の目を見ることはない。「力足らずが骨身に沁みる」。他人事とは思えない。身につまされる。

事業の開発には時間がかかる。成功した時に提案者の自分がそこにいるとは限らない。あなたのテーマが事業化されました、と転職先で連絡を受けたこともあった。長英の場合も、そこにいなかった。提案したサケ事業が上手く行き始めていることを知らずに命を絶ってしまうのだ。墓前で誰かが報告するのを、あの世で聞くのだろうか。

文庫100冊(サイト内)

日本版ライフシフト戦略

  • 2022/04/16 06:13
  • カテゴリー:読み物

会社は働かないおじさんを解雇できないし、ほかに移すポジションもありません。おじさんたちは仕事へのやる気もなく、ただ定年を待つだけ。頭数としてはカウントされているが、実質的に工数ゼロの働かないおじさんを見て若手はフラストレーションを溜めるのです

50代後半のおじさんが働かない、と若手管理職が嘆く。そんなおじさんは「妖精さん」とも呼ばれるのだとか。徳岡晃一郎、木村勝共著「ミドルシニアのための<日本版>ライフシフト戦略」(WAVE出版、2021年)から(p100)。新着コーナーにあったのを借りた。

「人生100年&80歳現役時代」を生き抜いていくために(p2)と煽る。確かにそうなる人もいるだろう。まさか全員ではない。どういう人がそうなりそうで、さらにその内のどういう人が対策(本書で言う戦略)を必要とするのか、まず、それを考えるべきでは。とも思うけれど、本書を買う(読む)のは、自分が対象者だと思うおじさんだろうから、そこで選別されるわけだ。

が、そうやって手にするおじさんに、果たして、本書は役立つだろうか。例えば、転職経験のないミドルシニア(40歳~)に、30代での中途採用が強化されている(p39)と知らせても酷なだけだ。事程左様に手遅れっぽいアドバイスが多いように感じる。そもそも、いい年になり、この本を読まなければ、と思うおじさんが、一冊の本を読み何かに目覚めるのは、そう簡単なことではない。気付く人はもっと早くに気付いている。

社会全体としては、雇う側のダメージこそ心配すべきでは。50代後半から働かなくなるおじさんの定年が65歳、70歳と延びて行く。さらに十年、十数年と、雇用し続けなければならないのだ。どう扱えば良いのか、若手管理職の憂鬱は晴れることはない。彼ら向けの指南書の方が、余程、必要とされるのではないだろうか。

非営利組織の経営(サイト内)。社説「年金の選択肢拡大を働くシニアの拡大につなげたい」(経3/29)

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