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ジャッカルの日

  • 2025/08/22 06:00
  • カテゴリー:読み物

最終的にこのプランでいこうと決心するまでに、一ダース余りのアイデアを子細に検討した。"いつ"と"どこ"はすでに決定していたので、最後に残った"どうやって"を解決したのである。

F・フォーサイス著「ジャッカルの日」篠原慎訳(角川書店、1973年)から(p73)。

主人公ジャッカルは、一ダース余り、十数個のアイデアを検討。そして、一つの暗殺計画を練り上げた。採用されなかった残りのプランはどういうものだったのだろう。

似たような話があった。5つほど案を出して、まず手初めて第1のプランでやってみたら上手くいって一件落着。その顛末を聞いて、残り4つほどの未実施のプランを聞けないのは残念なことだ、と助手が悔やむエピソードがあった。確か、ホームズとワトソンの物語だと思うのだけれど、どういうタイトルか全く思い出せない。

事の成否は選択肢を並べられるかどうかに依る。数があればいいと言うものではない。どれを採っても有効な選択肢を、それも最低3つは用意したい。

フォーサイス氏死去名探偵の誕生選択を間違えた場合に矢部正秋(いずれもサイト内)。変装のエキスパート(p354)

べらぼう(15)

売れる売れないはどうでもいいのよ。こんなもんは遊びなんだから、楽しけりゃそれでね。で、誰とやるのが一番楽しいか、って言われたら、そりゃ、おまえさんなんだよ。

戯作者、道蛇楼麻阿(尾美としのり)が言う。彼にはちょっと下心がある。のだが、このセリフを聞いて、誰をバスに乗せるか、の話を思い返した。何かを始めようとする際、仲間選びこそ重要で、何をするかなんてことは後回しで良い、という事業開発の秘訣。

引用は、NHKの大河ドラマ「べらぼう」第15回「死を呼ぶ手袋」から。

この回、始まってすぐに(55秒あたり)、蔦重(横浜流星)が新たに構えた店に並ぶ本が何冊か映った。題簽が、はっきり読めたのは「娼妃地理記」。著者は道蛇楼麻阿。

この本は、鈴木俊幸教授(中央大学文学部)によると、日本国ならぬ月本国の地理書(のパロディ)。女郎屋を郡に、遊女を名所に、各々見立てた、遊女評判記なのだとか。そういえば、前回だったか前々回だったか、蔦重と麻阿がそんな本のアイデアを出し合う様子が描かれていた。それが具体化された。

著者の道蛇楼麻阿、どうだろう、まあ。人を喰ったようなネーミングだ。この人、色々な名前を持っている。その一つ、朋誠堂喜三二は、干せど気散じ、つまり、懐はさびしいが遊び暮らす、というような意味らしい。狂歌を詠む際には、手柄岡持や、浅黄裏成の号を用いたのだとか。実は、どこかの藩の江戸留守居役、平沢というお侍。

言葉遊びがなかなか気が利いている。「娼妃地理記」も「笙、篳篥」の駄洒落になっていると鈴木教授が話していた。

「娼妃地理記」が出版されたのは安永6年。西暦では1777年。モーツアルトが名作をどんどん書き始める頃。ディベルティメント第15番(K287)はその年の作曲と言われる。

べらぼうフレームワーク十選(いずれもサイト内)。大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(15)死を呼ぶ手袋(NHK総合、4/13 20時)、日曜カルチャー「蔦屋重三郎のまなざし」第2回(NHKラジオ第2、4/13 20時)【出演】中央大学教授…鈴木俊幸、「旭縁起那須野俤」、平沢常富(朋誠堂喜三二、道蛇楼麻阿、1735-1813)

トイレでの気付き

来た時よりも美しく

図面をプリントアウトするために時々立ち寄るコンビニ、そこのトイレでそんな貼り紙を見た。以前にはなかったような気がする。マナーの悪い利用客が増えているのだろうか。

随分昔その言葉を見たことを思い出した。まだ社会に出る前、何度もお世話になったお寺の宿坊にそれはあった。今も、公共の場や職場など共用スペースを使ったりする時に、来た時よりも美しく、と頭に浮かぶ。それは、あの墨書きされた言葉が、心の奥底に染みついているからなのだろう。

昨年だったと思う。そのコンビニのトイレには床に排水口があって、その金属製の蓋からヒントを得たことがあった。ある方のリクエストに応じて、スピーカーのエンクロージャづくりを進めていたのだけれど(#18)、正面グリルの意匠をどうするか考えあぐねていた。木工教室へ行く途中そのトイレに立ち寄り、排水口の蓋を見て、デザインをまとめることができた。

トイレで何かを思い出したり気付いたりする。別に意外なことではないのだろう。古くより三上と言われる。その一つ厠上もアイデアを得るところ。

梅雨明け、2024年(サイト内)、「春夏冬二升五合」、F02710H0、欧陽脩「帰田録」

卓上小物入れ

久しぶりの木工教室。家人のリクエストで新たな制作(#40)に着手。

あれこれアイデアを出し合って前日には図面を描き終えていた。朝起きてみると、デザインを少し変更したいと言う人あり。教室へ出かける前に、慌ただしく修正。何とかそれを済ませ朝食を摂って家を出た。バス停に急いだけれど乗るつもりの便は出た後だった。

その日の作業では、慣れない手技・手法がいくつかあり手間取った。帰る時間が遅くなってしまい、家人から頼まれていた買い物ができなかった。そのお店が空いている時間に間に合わなかったのだ。

制作の方は、図面のアセスメント、材料準備、墨付け、加工と、大過なく進んだ。が、前後には上に書いたようなことが起こっていた。

大きなテーマが動いていると、周辺に皺寄せが行く、何かが犠牲になる。東京でサラリーマンをやっている頃には、そんなことをよく経験したものだった。

蜜蝋ワックス倹飩(けんどん)(いずれもサイト内)。40) 卓上小物入れ、39) 丸型鬼面額b、38) 店舗小物3[2点]、37) 不可能な組木、36) 飾り棚、35) Six-Piece Diagonal Burr、34) テレビ台

アイデアが固まる時

芸術家が、一つの作品に取り組む。まずアイデアがあって、それは、ほぼ完成している場合もあるだろうけれど、多くの場合は、色んな要素を盛り込みつつ変化しながら、表現されるテーマや骨格になっていく。アイデアや表現は、どの段階で固められていくのだろうか。

NHK教育テレビの「一点中継 つくる」(初回放送1988年)を何本か観た。

下絵は草稿の段階で十分に練られている。が、描かれたものが一枚の着物として女性が着た場合を考え立体的な視点から修正されることもある。

「友禅作家 羽田登喜男」の場合。花をデッサンする。鳥をデッサンする。それらが巧妙に図案化される。勝負は下絵の草稿以前にあるようだ。

下絵をきっちりなぞらない。下絵はウォーミングアップ。下絵を描いている時に別の発想がどんどん出てくる。それを上に、ダブらせて描いて行く。

「画家 絹谷幸二」の場合。出たとこ勝負。それもフレスコの素地が乾いていく切羽詰まった状況下に繰り広げられる。

アイデアをメモしない。

「グラフィック・デザイナー 福田繁雄」の場合。最初の印象が自分の中で既成事実のようになることを嫌う。頭の中で、心の中で、何かが醸成されていくのを待つ。

アイデア「日めくり万葉集」メモ(いずれもサイト内)。おとなのEテレタイムマシン「一点中継 つくる」(リストア版)、「美術家 篠田桃紅」(7/20 22:21)、「グラフィック・デザイナー 福田繁雄」(7/20 22:00)、「友禅作家 羽田登喜男」(7/27 22:00)、「画家 絹谷幸二」(7/27 22:21)、梅津正樹アナウンサー

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