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諫早菖蒲日記

  • 2021/12/13 06:26
  • カテゴリー:読み物

小舟なら知らず十反帆二十反帆の大船は漕ぎ手、舵とりが心を一つに合せずば、思う方へすすみません。このこと家の内証をやりくりする女房の胸算と同断

仲間(ちゅうげん)の吉爺が言う。主人公志津はそれを聞いて彼にもかつて連れ合いがいたことに思い当たる。野呂邦暢著「諫早菖蒲日記」(文芸春秋、1977年)から(p59)。

連れ合いは「いかがした」と訊ねるが、吉爺はそれには応えずに別の話をする。互いの興味がずれたまま会話が続く。また、下女のとらに、はぐらかされてしまう場面(p122)も出て来る。下働きの彼らと志津とのやり取りがほのぼのとして心地良い。

この著者のことは知らなかった。別の作品も読んでみようと思う。

# ヘネチアテリヤアカ(p195)。文庫100冊(サイト内)。向田邦子が野呂邦暢の小説に惚れ込み、彼の全ての作品をドラマ化したいと言ったという逸話を確かめたい。|レファレンス共同データベース

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