炎の色
- 2022/05/18 06:27
- カテゴリー:読み物
劣勢に立たされたからこそ、逆に気持ちが落ち着いた。これでもう、退路は断たれたのだから。こちらがきっぱりとした態度で臨めば、うまく切り抜けるチャンスもそれだけ増すはずだ。
でたらめな技術を売り付けようと企むが一筋縄ではゆかない。なにせ相手はヘルマン・ゲーリング率いるドイツ航空省だ。引用は、ピエール・ルメートル著「炎の色」(ハヤカワ・ミステリ文庫、2018年)から(下巻p147)。
「天国でまた会おう」三部作の第二巻(上下)。時代は、1927年からナチスが政権を掌握する1933年にかけて。これと並行して読み進めている松本健一の「明治・大正・昭和」三部作(と勝手に呼んでいる)の方も、次は1920年代後半の昭和に入る。
# ピエール・ルメートル、松本健一(サイト内)。グランゼコール|Wikipedia、フランス大統領選が教えてくれた「選択肢はネオリベかポピュリズム」