対話型AIの功罪
- 2023/04/16 06:19
- カテゴリー:時の話題
対話型AIに関する社説がにわかに増えて来ている。4月の前半だけで、在京六紙で4本を数えた。今年は、それまでに2月の1本だけだった。それはこう問い掛ける、「社会は生成AIの進化にどう向き合うか」(経2/5)と。
対話型AIは、生成AIとも呼ばれる(AIは、Artificial Intelligenceの略、人工知能と邦訳される)。「人の指示に応じて文章や画像、プログラムコードなどを自動で生み出す技術で、社会全般に大きな影響が及ぶだろう」(経2/5)。生産性向上に寄与する可能性がある。
この新技術に対し、推進派にしても慎重派にしても、今はまだ過剰な反応が目立つ。例えば慎重派の声はこう、「安易に頼れば人の思考力を衰えさせかねない」(読4/2)、AIの基になる「膨大なデータは、誰がどのように入力したのか、不明なものが多い。信憑性が十分ではない」(読4/14)。とにかく規制を急げと、強硬に訴える。
代表的な対話型AIである「チャットGPT」は、自らの欠点を尋ねられ、「情報の正確性に限界がある、創造性に限界がある、誤解や偏見を持つことがある、意思決定を行うことができないなどと答えた」(東4/8)。しっかりと弁えている。曖昧な点はどこなのか、誤解や推測はどの程度入っているのか、など、情報の信憑性に関しても、併せて、語らせたらよろしかろう。
「刃物でも自動車でも、人間の技術にはメリットとリスクがある。新技術が登場するたびに人間社会は法規制や社会規範を作って活用してきた。AIについても功罪両面をふまえ、社会はどう向き合うべきか考える必要がある」(経4/10)。冷静な議論が求められる。
さて、4/10週の六紙社説は、そのほかに、統一地方選前半戦、台湾周辺で中国軍演習、植田新日銀総裁、国交省の天下り介入、北朝鮮のミサイル発射、大阪のIR計画認定、米機密文書流出、金融不安とG20、岸田首相襲撃などを話題にした。
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