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ハイドンの弦楽四重奏曲

  • 2019/05/28 19:57
  • カテゴリー:音楽

ハイドンの弦楽四重奏曲をかけているタクシーに乗ったことがある。1993年か94年だったと思う、K社の大阪本社に勤めている頃のことだ。乗り込んだらクラシック音楽が流れていた。そうそうあることではない。それも室内楽曲だ。知らない曲だったので運ちゃんに訊ねてみた。すると、これねぇ、ハイドンちゅんでっか、私らよお判りまへんけど、と、こてこての大阪弁で事情を聞かせてくれた。これまでずっとラジオを流していたが、クラシック音楽にしてみようとある人に相談した。すすめられるままにハイドンの弦楽四重奏曲をかけることにした。ということだった。揃いを買った、と言っていたので、全集を買い求めたのだろう。

その頃おれが知っていたのは、LPで聴いた、イタリアQ(65年)の五度、ひばり、セレナードや、アルバン・ベルクQ(73年)の皇帝と騎士、せいぜいそれぐらいだった。が、その運ちゃんの話に触発されて、順次、別の曲も聴くようになった。ちょうど全集のシリーズが始まった、フェステティチQの盤を買い揃えようともした。そうこうする内に、旧譜のエオリアンQ全集(72-77年)に出会った。こりゃ素晴らしいわいとばかり、他は聴かなくなってしまった。

その全集は、それ以来、時折かける(今も鳴らしている)。聴くとはなしに聞いていると、あの時代のことが思い出されて来る。残業で遅くなってタクシーで帰宅しても、その安くない代金は旅費精算できた。まだ少しバブルの余韻があり、まるで祭りの後を思わせるあの頃の雰囲気、それとハイドンがおれの頭の中では結びついているかのようだ。

# Quartetto Italiano、Alban Berg Quartett、Festetics Vonósnégyes、Aeolian Quartet

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