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けものみち

  • 2022/05/04 06:01
  • カテゴリー:読み物

ものになりそうなものと、そうでもないものとは、なんとなくカンでわかる。あたかも水面に垂れた糸の先に十分な手ごたえが来そうな、あの釣り人の心理にも似て

松本清張全集15「けものみち」(文藝春秋、1972年)から(p263)。初出1962年。

TVドラマの再放送を少し目にしたのがきっかけで原作を読んでみようと思った。そのドラマには「おしん」の姑に扮した高森和子さんがちらっと出ていた。「おしん」は1983年なのでこのドラマの翌年だ。

松本清張(サイト内)。土曜ドラマ「松本清張シリーズ けものみち」(1)~(3)、デジタルリマスター版(NHK総合、4/9 0:25-3:55)、初回放送1982年1月、【脚本】ジェームス三木【出演】名取裕子、山崎努、伊東四朗、加賀まりこ、西村晃、永井智雄ほか

日曜の関心事、21年度

日曜日には一週間分の六紙社説を眺めて何か書くようにしている。自分がどんなことに興味を持っているだろうか、2021年度(4月-3月)の一年間を振り返ってみた。

六紙とは、在京の6新聞のこと。いわゆる全国紙5つ、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、産経新聞、日本経済新聞、それに中日新聞の東京版である東京新聞を加えた6つ。各紙とも社説を2本掲載する日が多い。毎日2本ずつだと、一週間で6×2×7=84本、一年で4千本を超える計算になるが、実際には3千9百ほどだった。朝刊休刊日が年に12日あり、社によって掲載が1本の日もあるので。

さて、日曜日にここで採り上げた題材をざっとジャンル分けしてみよう。

まず、国内関係。[ ] 内は登場回数。首相交代がらみ [5]、東京オリパラ [5]、新型コロナウイルス感染症 [5]、自動車 [5]、衆院選などの選挙 [4]、外交・安保 [2]、原発 [2]、河井夫妻選挙違反事件 [2]、新聞について [2]、あとは単回テーマ [9]

海外は、中国 [4]、その他近隣 [3]、ウクライナ [2]、タリバン [1]、英・EU [1]

国内 [41]、海外 [11]、合計 [52]。一年は52週なので欠かさず載せたようだ。

やはり、話題性の高い題材が多く登場する。首相交代や、五輪、コロナ、中国など隣国、ウクライナ、河井事件など。基本的に、各紙の意見を読み比べるので、どうしても六紙が揃って書き立てる題材に目が行きがちになる。

選挙や、安保、原発などは、各紙の意見が割れる。火花が散る。社説の華だ。

自動車は、六紙の注目度とは関係なく興味があるテーマ。社説の本数はそれ程多くはないけれど、ここでは年間最多の5回登場。話はEVや自動運転がらみになる。個人的に興味があるのは、医療関連もそう。医療制度や製薬メーカーの事案は気になる。今回はコロナ関連に埋もれる形になっている。

上記の「単回テーマ」には、例えば以下のようなタイトルが含まれる。半導体不足、官僚や教員の人材不足、岡山の女児死亡、立花隆さん死去、東芝社長辞任、そして、横綱白鵬の引退など。ここにも関心事が表れている。

さて、年度が改まって既に一か月経った。この一年はどんな具合になるだろうか。

六紙社説(サイト内)

かけおちる

  • 2022/05/02 06:12
  • カテゴリー:読み物

自分はなにも見えていない。己の目で見ている気になっているが、実は見ているつもりで終わっているのだ。あるいは見たいものだけを見て、見たくないものには目を向けようとしない。

小藩の執政、阿部重秀は、60歳を前にして、そのことに気付く。家族が一度ならず出奔した、その本当の理由を今知ろうとしている。引用は、青山文平著「かけおちる」(文春文庫、2015年)から(p235)

重秀の娘婿、長英は留守居役助(すけ)として江戸に詰めている。仕事は「興産掛」。現代風に言うと事業開発担当になるだろうか。建議(テーマ提案)の材料をぽつぽつ国元へ送るのだが、どれ一つ陽の目を見ることはない。「力足らずが骨身に沁みる」。他人事とは思えない。身につまされる。

事業の開発には時間がかかる。成功した時に提案者の自分がそこにいるとは限らない。あなたのテーマが事業化されました、と転職先で連絡を受けたこともあった。長英の場合も、そこにいなかった。提案したサケ事業が上手く行き始めていることを知らずに命を絶ってしまうのだ。墓前で誰かが報告するのを、あの世で聞くのだろうか。

文庫100冊(サイト内)

物価高対策と参院選

岸田文雄首相が、物価高騰を受けて緊急経済対策を発表した。予備費と補正予算案を組み合わせて約6.2兆円もの国費を投入する。対策の柱は、補助金によるガソリン価格抑制策の延長と拡充だ。

新聞での評判は甚だよろしくない。六紙社説のタイトルを見てみよう。「燃料価格の抑制は限界に近い」(読4/27)、「価格介入はもはや限界だ」(産4/27)、「整合性に欠ける物価高対策」(経4/27)、「暮らし守る熱意足りぬ」(東4/27)、消費者と企業、政府の間で「負担分かち合う戦略を」(朝4/28)、「選挙目当てが過ぎないか」(毎4/27)

選挙目当てと非難するのは毎日だけではない。他紙も皆触れている。例えば、「夏の参院選を控え、少しでもガソリン価格を安くしたいとの思惑が強く働いた」(産)、「物価高対策という名の参院選対策」(経)、「一時的な選挙目当ての施策」(読)

TBSラジオの番組で、消費に占めるガソリン代の割合を紹介していた。地方では3%程、都市部は0.96%。日経の別の記事に出ているらしい。その値からしても、政府・与党が、選挙を前に、票田の地方を意識していることが判る。

さて、4/25週の六紙社説では、そのほかに、知床観光船事故や、マクロン氏再選、中国とソロモン諸島の安全保障協定、ツイッター買収、相続課税、カジノ計画、サンフランシスコ講和条約発効70年、日独首脳会談などが題材になった。ウクライナ情勢はあるにはあるけれど本数は減少傾向。

久しぶりに登場したのは、学術会議、桜を見る会、そして、アサリ産地偽装。電気自動車もあった。いずれも1本ずつ。

六紙社説(サイト内)。新聞読み比べ▽森本毅郎・スタンバイ!(TBS、4/27)、ガソリン偏重、効果に課題 価格維持へ累計2兆円 地方ほど恩恵(nikkei.com、4/27)

リスキリング

多くの企業にとって働き手のリスキリング(学び直し)が急務となっている。従来の技能に加えて、社員のデジタル対応能力を磨かないと新時代に成長できない

日本経済新聞の社説「リスキリングを成長戦略に」(4/20)から。

スキルには三つあると習った。1) 技術的なスキル、2) 対人的なスキル、そして、3) 概念的なスキル。引用にある「デジタル対応能力」は、1)の技術的スキルに含まれる。それはそれで大切なことなんだろうけれど、2)や3)を学び直した方がいい場合が少なくないのでは。

特に、3)の概念的なスキルだ。企業の成長を牽引する新事業開発に欠かせない、知的好奇心や、チャレンジ精神、先見性、柔軟性、広い視野、そして水平思考などは、いずれもこの範疇にある。磨けるものならぜひ磨いておきたい。

リスキリングとは|経済産業省

明治天皇という人

  • 2022/04/29 06:29
  • カテゴリー:読み物

明治天皇のもとでおこなわれた日清・日露の戦いは、上から下まで、「文明」の戦争をたたかうという意識が強かった。

近代西洋がつくったルールに則り、戦いを進め、戦後は賠償金や領土割譲を交渉する。松本健一著「明治天皇という人」(毎日新聞社、2010年)、見出し「山縣有朋の国際法意識」の部分から(p384)。

台湾出兵問題(明治7年、1874年)では、大久保利通が国際公法を重要視したことが述べられる(p178)。引用にある日露は、明治37(1904)年から翌年にかけての戦いだった。明治の日本は、世界の強国=文明国を目指し、国際ルールの遵守を徹底していた。ところが大正になるとその遵法精神があやしくなる。

大隈重信が、第二次内閣を組織した折、対支二十一か条要求(大正4年、1915年)を強行する。その辺りをスタート点として、日本は、増長して行く。その無茶な要求から十数年を経て、満州事変(昭和6年、1931年)での一方的な国際法違反に到る。

明治天皇は、大隈のことを嫌っていたという。「策士あるいは策謀を弄す政略家」「金づかいの荒い浪費家」という印象をもっていたようだ(p329)。これは、謙虚と質素を旨とした西郷隆盛が大隈を嫌ったことが影響している。その西郷は、大隈のことを、小人であり有徳の人ではないと評した(p332)。重職を任せると必ず国家の危機をもたらす、上位に置いてはならぬと。その大隈が首相になった時期があったのだ。

大正時代のことで興味深い記述がある。明治憲法に規定されている統治権の欠陥に気付いた原敬が、将来の天皇が「統帥権云々を振り回したりしないようにとの配慮から」、皇太子の英国外遊(大正10年)を計画した(p255)。国の統治を先進国で実見してもらう。その原は、元老山縣有朋のお気に入りだった(p414)。山縣の「人事や戦略にはあまり誤りがなかった」(p316)。

松本健一乃木伝説の思想(いずれもサイト内)

薬局選び、22年4月

定期通院で処方してもらった薬を、いつもの門前ではない別の保険薬局で買い求めたところ少し安くなった。この薬局は、なんとかPayなどキャッシュレスの支払いができて、webで事前に処方箋を受け付けてくれる。

当てずっぽうでそこへ行ったわけではなく、あらかじめ厚生局のリストで目星を付けておいた。さらに安くなりそうな薬局があるので、今度また試してみよう。

処方薬局にて、21年3月(サイト内)。届出受理医療機関名簿|九州厚生局、令和4年度診療報酬改定 概要とポイント解説(調剤報酬)22/3/4版|ユナイテッドサーブ

ユダヤ人はなぜ

  • 2022/04/27 06:25
  • カテゴリー:読み物

ユダヤ教に正統性があれば、キリスト教は無効であった。この点こそ、キリスト教徒のユダヤ人への憎悪、それも歴史上もっとも長く受け継がれてきたユダヤ人憎悪の根源である。

なるほど、宗教の争いなんだな。デニス・プレガー、ジョージェフ・テルシュキン著「ユダヤ人はなぜ迫害されたか」松宮克昌訳(ミルトス、1999年)、第8章「キリスト教の反ユダヤ主義」から(p151)。原題は、Why the Jews? - The Reason for Antisemitism

四世紀、ローマ帝国が多神教信仰に代わって一神教を公認。この時、二つの宗教の争いが鮮明になる。帝国が国教に選定したのは、ユダヤ教ではなく、ユダヤ教から派生したキリスト教だった。そっちの方が、ローマの人々にとって「はるかに受け入れやすかった」。ユダヤ人は、ユダヤ教こそ唯一絶対の神を信仰する宗教だ、とその正統性を主張しキリスト教会に挑戦する。教会はユダヤ排除に手段を尽くす。古代からあったユダヤ憎しの感情がより一層認識されるようになった。

20世紀の「ホロコーストはキリスト教を信じるヨーロッパで起きた。」「何世紀も昔からのキリスト教徒による根拠のない反ユダヤの中傷をナチが利用した」(p174)ことを本書は指摘している。

ユダヤ人が憎まれるのは、「ユダヤ人がユダヤ人らしいからである」とも言われる。それはいったい何なのか。大きく分けて四つある(p18)、1) 強固に伝承されて来たユダヤの教え、神(Yahweh)、律法(Torah)、そして国(Israel)、2) 祈りの言葉「神の掟のもとにこの世を完成させんために」、3) 選民意識、4) 質の高い生活。

緊張感持ち生きる(サイト内)。ゼレンスキー大統領が批判する「兄弟」国イスラエルの事情(4/12)

自転車で高砂へ

  • 2022/04/26 06:32
  • カテゴリー:未分類

夢を見た。人と待ち合わせがあり自転車で出掛けた。大きな橋を渡ればすぐだ。まっすぐ街中に入って行く。次の交差点を右に折れると焼肉屋があって高砂駅の方に出る。そっちじゃない、左だ。さて、どこへ自転車を止めようか。昔よく行った居酒屋の前はどうか。近頃さっぱり行かなくなったけれど自転車くらい止めさせてもらえるだろう。鍵をかけているとお店の奥さんが顔を出した。これ止めててもいいですか。どうぞどうぞ、とにかくおめでとうございます。何のことですか。29日のこと、研究所の竣工式でしょ。ええと、あの会社は随分前に辞めたんですよ。目が覚めた。誰と何の約束だったのか覚えていない。たいへん重要なことだったようにも思うのだが。

夢を見た(サイト内)

世界「新」経済戦争

  • 2022/04/25 06:30
  • カテゴリー:読み物

(1980年代、日本車の実力やCPの高さは誰の目にも明らかになっていたが)それでもドイツ人は、その後も長い間、日本車の実力を認めることはなかった。おそらく今でも認めていないのではないだろうか。

川口マーン惠美著、世界「新」経済戦争(KADOKAWA、2020年)から(p68)。副題は、なぜ自動車の覇権争いを知れば未来がわかるのか。

ドイツに駐在している頃に感じた。ドイツ人はこと自動車に関しては過剰なほどのプライドを持っている。ドイツが自動車発祥の国だからなのだろう、著者が言うように「ほとんど選民的意識」(p9)なのだ。こちらが日本人と判るや、何かと自動車の話題を振って来る。デリケートな領域に足を突っ込まないように、気のない返事をするようにしていたものだ。

最早ドイツだ日本だと言っている場合じゃない。世界市場は、テスラや中国勢に席巻されてしまいそうだ。既存の自動車メーカーや、それを主たる産業として来た国は、さあて、どんな手を打とうとしているのだろうか。

そういえば、今年のサッカーW杯、日本とドイツは同じE組になった。こちらも自動車ビジネスのように熱戦が繰り広げられるだろうか。

英、EU離脱1年住んでみたヨーロッパ~(サイト内)。EV世界販売460万台、HV超え ホンダは5兆円投資(nikkei.com、4/12 18:00)

判断、決断、英断

ロッテの佐々木朗希投手が、10日のオリックス戦でプロ野球史上16人目となる完全試合を達成した。17日の日本ハム戦も8回までパーフェクトに抑えたが、9回のマウンドには上がらず交代。あわや二試合連続の完全試合かという怪物ぶりを見せつけた。

彼の快投を一般紙の社説が採り上げた。スポーツ紙ではない。在京六紙だ。それも六紙の内5紙までが書いた。ちょっと驚いた。この国は平和だ、つくづくそう思う。

本人の才能や努力を称えるだけではない。各紙とも、周囲の育成法に触れている。大船渡高校の国保陽平監督は、県大会決勝で「故障回避のため佐々木を試合に出さず、甲子園出場を逃した」。入団したロッテも「肉体強化に専念させ」「大器を」「温存」。「高校で、プロで、周囲が結果を急がず、逸材を壊さず、大事に育てた末の快挙」(産4/12)と。

三つの言葉が登場する。判断、決断、そして英断だ。たまたま出揃った。

それまで「4試合で400球以上を投げていた」「監督は、壊れる可能性が高いと判断し、起用を見送った」(毎4/16)。これ以上投げるとどうなるか監督には判った。データや状況が一つの結末を示すなら「判断」はさほど難しくない。

「監督の決断は社会の大きな話題となった」(朝4/12)。監督は、彼を外すことは決めてもなお色々悩んだに違いない。何せ甲子園が遠退くのだ。皆の将来のことを考えたろう。白黒判らないが決めねばならない。「決断」の時だ。

結果、甲子園出場を逃したが「今となっては英断だったと言えるだろう」(東4/12)。球界の新星は順調に育ちつつある。監督は今の姿を、予見したわけじゃないだろうが、大いに期待して決断した。結果は吉。決断は「英断」となった。

こういうコメントがある。「コロナ禍で無観客や入場者の制限が続いたプロ野球界が活気を取り戻す起爆剤になる」(読4/19)。球界や、スポンサー、メディアなど関係者にとって希望の星だ。新聞が「英断」だったと言いたい気持ちはよく判る。

読売の社説のみ、他紙より遅れて、4/18週に出た。ジャイアンツの話じゃないので傍観かと思いきや少し遅れただけ。それどころか、「プロ野球界が活気を取り戻す」云々と、全体へ目配りして懐の深さを示す。さすが球界の盟主と呼ばれるだけのことはある。

さて、4/18週の六紙社説で話題になったのは、ウクライナ情勢や、G20財務相会議、ワクチン4回目、中国ゼロコロナ、円安の進行、旭川の中2いじめ認定、決算短信一本化、香港行政長官、韓国訪日団、自民の安保提言、夏の参院選などだった。

六紙社説、大延長去就U-571リーダーの条件(いずれもサイト内)。ロッテ佐々木朗希 次の登板は24日オリックス戦 監督が明らかに(4/22)

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